市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末7日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ジェイテック <日足> 「株探」多機能チャートより

■HyAS&C <6192>  396円 (+80円、+25.3%) ストップ高

 ハイアス・アンド・カンパニー <6192> [東証M]がストップ高。6日大引け後、19年4月期上期(5-10月)の連結経常利益を従来予想の6900万円→1億3200万円に91.3%上方修正。減益率が51.7%減→7.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。主力の高性能デザイナーズ住宅「R+house」事業が堅調に推移するなか、販管費が想定を下回ったことが上振れの要因となった。広告宣伝費の抑制が奏功したうえ、一部費用の発生が下期へずれ込み、販管費が減少した。なお、通期の経常利益は従来予想の4億7400万円(前期は3億5500万円)を据え置いた。

■未来工業 <7931>  2,635円 (+500円、+23.4%) ストップ高

 未来工業 <7931> [名証2]がストップ高。6日、東証が同社を13日付で東証1部への新規上場を承認すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ジェイテック <2479>  443円 (+56円、+14.5%)

 ジェイテック <2479> [JQG]が急反騰で年初来高値更新。前日は全体相場に引きずられ下押したが、7日は一時67円高に買われ、前日の下げの“倍返し”を果たす人気となった。企業の設計・開発分野へテクノロジスト(技術者)を派遣する業務を主力に手掛け、好水準の人材ニーズを捉えている。時流を捉えIoT開発に対応できる人材育成に注力しており、成長への布石に余念がない。19年3月期第2四半期(4-9月)業績は営業利益段階で従来予想の1600万円から7500万円(前年同期比5倍)に大幅に上振れして着地した。一方、受託開発ではなく、同社オリジナルで開発した多言語対応注文支援システム「グルくる」がインバウンド対策ツールとして注目を集めている。同商品は経済産業省のIT導入補助金の対象サービスにも認定されており、2020年の東京五輪や2025年の大阪万博などを追い風に普及が加速化する可能性もある。

■サンセイ <6307>  591円 (+49円、+9.0%)

 サンセイ <6307> [東証2]が大幅高で4日続伸、需給相場の色を強めている。全体相場波乱局面でも連日の逆行高を演じ、7日は一気に600円台を突破し年初来高値を更新した。ビル用ゴンドラメーカーで首都圏では東京五輪に絡む受注を伸ばしている。また、本社を大阪市淀川区に置き、2025年の大阪万博でも特需を捉える公算が大きい。今年1月から同社株を光通信 <9435> が純投資目的で一貫して買い増していることも思惑を呼んでいる。

■エルテス <3967>  2,600円 (+179円、+7.4%)

 エルテス <3967> [東証M]が急反発。前日こそひと押し入れたものの上値追い基調に変化なく、フシとなっていた2500円ラインも突破した。同社はSNS上での風評被害や炎上対策などネットリスクを回避するソリューションを提供している。NTTグループが上位株主に入っているほか、10月には三井住友信託銀行が同社第3位の大株主に浮上、三井住友信託銀行に対してエルテスは独自技術やサービス提供に伴うデータ集積及び活用、信託関連業務のサービス向上などのイノベーションを積極支援する方針にある。

■オイシックス <3182>  2,482円 (+164円、+7.1%)

 オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証M]が大幅高で連日の上場来高値更新。農家と契約して、会員向けに有機食品や鮮度にこだわった野菜を届けるネット宅配事業を展開している。同業の買収による業容拡大効果が出ているほか、食材と献立をセットにしたミールキットが働く女性層を中心に人気を博しており、19年3月期営業利益は前期比倍増の18億円と急拡大見通しにある。PERは割高ながら、成長株に投資するファンド系資金の流入などが下値を支えているとみられる。

■クラボウ <3106>  2,857円 (+179円、+6.7%)

 東証1部の上昇率5位。クラボウ <3106> が急反発。ZOZO <3092> は保温性の高い機能性肌着「ゾゾヒート」の発売を開始するが、7日付の日経新聞朝刊で、ゾゾヒートに対してクラボウが「特許を持つ特殊な糸を使い着心地を柔らかくした」と伝えた。7日は、この報道を好感する買いが流入した。ZOZOは2019年3月までに同シリーズで数百万枚の販売計画をしていることから、クラボウの業績にもプラスの影響が期待されている。

■エコモット <3987>  1,211円 (+71円、+6.2%)

 エコモット <3987> [東証M]が3日続伸。同社は7日、北海道庁が運営するブログやSNSなどの観光・防災情報をはじめとするコンテンツから外国人観光客に有益な情報を抜粋し、多言語化(14言語)して伝えるLPWA観光振興・災害支援サービス「MOTENAZ CLOUD(モテナスクラウド)」を展開すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社ではこれを機に、北海道内の地方自治体や企業とのタイアップを増やし、「MOTENAZ CLOUD」の更なるコンテンツ拡充に努めるとしている。

■朝日インテック <7747>  5,660円 (+320円、+6.0%)

 東証1部の上昇率9位。朝日インテック <7747> が急反発し、上場来高値を更新した。全体相場は波乱展開が続くなか、異彩を放つ存在となっている。同社は11月13日に19年6月期第1四半期(7-9月)決算を発表。経常利益は前年同期比13.1%増の48.5億円に拡大しており、これを評価する買いが続いている。競合他社の供給不安に伴う特需の影響もあり、海外で循環器系領域のPTCAガイドワイヤーや貫通カテーテルの販売が大きく伸びた。生産性の向上に加え、円安進行で為替差益が増加したことも増益に貢献した。上期計画の66.3億円に対する進捗率は73.2%に達しており、業績上振れが期待できる状況にもある。

■KYCOM <9685>  675円 (+35円、+5.5%)

 KYCOMホールディングス <9685> [JQ]が3日続伸。前日に日経平均が大幅安となるなかも強い動きをみせていたが、7日も継続的な買いが流入した。あらゆるものをネット接続するIoT人工知能(AI)の普及などを背景に企業のクラウド型投資が加速しており、システム受託開発を手掛ける同社の収益機会を膨らませている。19年3月期営業利益は前期比83%増の2億2000万円予想と大幅な伸びを見込むが、市場では20年3月期も2ケタ成長トレンドが続くとの見方が強い。

■LINE <3938>  3,915円 (+195円、+5.2%)

 LINE <3938> が急反発。同社は7日、実店舗での商品購入時にLINE内に表示される専用のバーコードを読み取ることで、LINEポイントが付与される新サービス「SHOPPING GO」の提供を開始したと発表。7日からファッションブランド「earth music&ecology」の国内286店舗で利用できるほか、年内には家電量販店の「ビックカメラ」「コジマ」「ソフマップ」への提供を予定しているといい、更なる提供先の拡大などが期待されているようだ。

■デジアーツ <2326>  6,940円 (+340円、+5.2%)

 デジタルアーツ <2326> が急反発、年初来高値を更新。同社は7日、19年度初をめどに情報提供サービス「Dコンテンツ」をリリースすると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。「Dコンテンツ」は、Webアクセス履歴を人工知能(AI)が分析して、ユーザーにとって価値ある情報だけを自動的に選別し、提供する無償のサービス。第一弾として、学校の教員と生徒に向け、授業や自宅学習に役立つ学習関連のサイト情報を配信するとしている。

■高田機工 <5923>  2,777円 (+125円、+4.7%)

 高田機工 <5923> が4日ぶりに大幅反発。6日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、これを好感する買いが向かった。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード2000円分を贈呈する。19年3月末時点の対象株主から優待制度を開始する。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均