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【市況】アップル反発に安心感も、ファナックが重石/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 16日の日本株市場は、米株高の流れを受けて買い先行となろうが、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場は主要指数は揃って上昇した。ただし、NYダウは200ドルを超える上昇となったが、一時300ドル近い下落局面もあるなど、依然としてボラティリティの大きい相場展開であり、方向感を掴みづらくさせる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の21935円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。

 一先ずシカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行の展開となるが、節目の22000円を突破するには英国の欧州連合(EU)離脱や米中貿易摩擦の行方を見極める必要があろう。また、中国商務省はファナック<6954>など日本メーカー5社などが同国に輸出する一部の工作機械に対して、反不当廉売調査を始めたと報じられる中、ファナックの中国リスクが日経平均の重石になりそうだ。米アップルが6営業日ぶりに反発したことはハイテク株への安心感につながる一方で、ファナックがハイテク株高のインパクトを吸収する格好。

 日経平均は方向性が掴みづらく、次第にこう着感が強まりやすいなか、中小型株に短期資金はシフトしやすいところである。昨日は株主数が58000人に達しているRIZAP-G<2928>のストップ安が個人投資家のセンチメントに影響し、これが中小型株物色の手控え要因につながることが警戒されたが、大きな影響は見られなかった。物色対象への広がりは期待しづらいものの、相場全体の本格的なリバウンドは期待しづらい需給状況の中、決算が通過したこともあり、改めて中小型株での短期的な値幅取り狙いの売買が活発化しそうである。
《AK》

 提供:フィスコ

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