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【注目】前週末19日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

川金HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■川金HD <5614>  650円 (+100円、+18.2%) ストップ高

 川金ホールディングス <5614> [東証2]がストップ高。KYB <7242> による免震・制振装置の検査データ改ざん問題の影響が広がるなか、同社に代替需要の思惑が浮上しているもよう。グループの川金コアテックは免・制振ダンパーを手掛けており、あべのハルカスなど多数の納入実績があることが注目されているようだ。なお、KYBは19日の午後、免震用および制振用オイルダンパーの不適合納入物件を公表した。

■IPS <4335>  1,025円 (+150円、+17.1%) ストップ高

 アイ・ピー・エス <4335> [JQ]に人気集中。前日に急速人気化しストップ高に買われたが、19日も短期資金の流入が加速し連日のストップ高となった。関西を地盤に企業の情報システム構築・ERP導入支援を展開するが、ERPをクラウドで導入するサービスが好調で収益を押し上げている。同分野での先行者メリットを発揮してソフト開発大手である独SAPのパブリッククラウド認定パートナーの第1号となったことは特筆される。19年6月期は営業利益段階で前期比倍増の1億4000万円予想だが、企業のIT投資需要拡大を追い風に、クラウドサービス導入を足場としたコンサルや開発投資などで商機をつかむ公算大。20年6月期以降も高成長が続く可能性がある。

■メンバーズ <2130>  1,355円 (+129円、+10.5%)

 東証1部の上昇率3位。メンバーズ <2130> が4連騰。18日の取引終了後、データサイエンス領域に特化した人材派遣事業サービス会社を設立すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。新会社「メンバーズデータアドベンチャー」は、自社では調達が難しいデータ活用のプロフェッショナル人材を正社員型派遣で提供するほか、企業のデータ活用を派遣形態で支援することによるファーストパーティーデータ分析/利用の内製化支援や、デジタル人材市場で特に不足をしているデータサイエンティスト育成強化によるサービス向上などが特徴という。設立は11月1日を予定。なお、19年3月期業績への影響は軽微としている。

■ATAO <3550>  2,900円 (+188円、+6.9%)

 スタジオアタオ <3550> [東証M]が急反発。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジ開始した。目標株価は3200円とした。同社は神戸発の基幹ブランド「ATAO(アタオ)」を中心にバックや財布類の企画・販売を行っている。第2四半期累計(3-8月)の連結営業利益は前年同期比40%増の5億5400万円と好調。同証券では19年2月期の同利益は8億5000万円と会社計画(6億円)を上回ると予想。20年2月期の同利益は10億円と連続増益を見込んでいる。

■ダイハツデ <6023>  740円 (+43円、+6.2%)

 ダイハツディーゼル <6023> [東証2]が続急伸。18日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の24億円→30億円に25.0%上方修正。減益率が22.7%減→3.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。想定以上の円安進行による採算改善に加え、為替差損益が好転することが利益を押し上げる。前日終値ベースの予想PERが14.8倍→11.1倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■コロプラ <3668>  780円 (+45円、+6.1%)

 東証1部の上昇率7位。コロプラ <3668> が急反発。17日に配信を開始したスマートフォン向け超絶ぶっ飛ばしバトルゲーム「バクレツモンスター」(バクモン)が、19日午前のiPhoneおよびAndroid向け無料ゲームランキングでトップとなっており、滑り出し好調を好感した買いが入った。「バクモン」は、簡単操作で爽快なアクションを楽しむことができるバトルアクションゲーム。個性豊かなアクションやスキルをもったさまざまなモンスター達が登場して、バトルを盛り上げるほか、モンスターを集めたり、自分のお気に入りを育てたりできることも楽しみ方の一つとなっているという。

■丸八証券 <8700>  1,274円 (+65円、+5.4%)

 丸八証券 <8700> [JQ]が急伸。18日大引け後、非開示だった19年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.4倍の2.7億円に拡大する見通しとなったと発表しており、これを好感する買いが向かった。外国株式や外国債券の取扱い増加でトレーディング収益が拡大したほか、投資信託の販売手数料が増加したことも業績拡大に貢献した。上期の決算発表は10月31日を予定している。

■システム情報 <3677>  1,685円 (+75円、+4.7%)

 システム情報 <3677> [東証2]が3日続伸。18日の取引終了後、FRONTEO <2158> [東証M]とパートナー契約を締結し、FRONTEOが独自開発した人工知能(AI)エンジン「KIBIT(キビット)」を活用した製品の販売およびサービスの提供を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。「KIBIT」は、テキスト解析においてキーワードだけに頼らず、専門家や勘の優れた人が備える“暗黙知”に着目し、それを再現する独自の機械学習のアルゴリズムを用いた日本発のAI。システム情報では、これまで多くの企業に向けたAI導入サービスやAI関連システムの開発を推進してきたが、「KIBIT」を合わせて活用することで多様なAIによる新たなサービスやアプリケーション開発が可能になると判断したという。

■日宣 <6543>  1,530円 (+60円、+4.1%)

 日宣 <6543> [JQ]が大幅反発。同社は19日、中国のアニメ製作スタジオ「彩色鉛筆動漫」の日本進出を支援したことを明らかにした。同社は、「彩色鉛筆動漫」の日本法人設立のため、広告宣伝やセールスプロモーションのほか、パートナー企業と連携することで、翻訳・通訳業務や各種申請などの日本法人設立に関する手続き支援、日本でのアライアンス先の紹介、人材採用に係るコンサルティングなどをワンストップで提供。同社は今後も幅広い中国企業のニーズを吸い上げ、日本進出時および進出後の支援を拡大するとしている。

■KYB <7242>  2,939円 (+93円、+3.3%)

 KYB <7242> が反発。免震・制振装置の検査工程などで性能検査記録データの改ざん行為による不正が16日午後に発覚したことが嫌気されたが、同社株は今月2日から下落しており、13日ぶりの値上がりとなった。同社は建機の油圧シリンダー大手であり、中国需要の減速も警戒されている。19日は一時2760円まで下落、今月2日の5320円高値からの下落率は約5割に達しており値頃感も台頭している。

■りたりこ <6187>  2,185円 (+58円、+2.7%)

 LITALICO <6187> が反発。19日、複数のメディアで、中央省庁の障害者雇用率水増し問題に関して、政府は19年中に障害者を計4000人採用し、法定雇用率(2・5%)の達成を目指す方針を決めたと報じられたことを受けて、関連銘柄として物色されたようだ。同社は、障害者への就労支援や児童発達支援などを手掛けており、18年3月期の障害者就労支援事業の売上高は49億5700万円(前の期比15.0%増)だった。

■VIX短先物 <1552>  12,020円 (+310円、+2.7%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。18日の米VIX指数は前日に比べ2.66(15.29%)ポイント高の20.06に急伸。同日のNYダウは前日比327ドル安と急落するなか、リスク回避姿勢が高まり同指数は「危険水域」と呼ばれる20に終値ベースで3日ぶりに乗せた。これを受け、19日の国際VIX短期先物も上昇している。

■いちご <2337>  365円 (+9円、+2.5%)

 いちご <2337> が高い。18日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.81%にあたる900万株(金額で30億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月19日から19年1月18日まで。

■エーザイ <4523>  10,795円 (+245円、+2.3%)

 エーザイ <4523> が5日続伸。同社は19日の取引開始前、遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞から分化誘導したドーパミン作動性ニューロンを用いて、パーキンソン病治療につながることが期待される化合物を同定したと発表した。神経変性疾患治療薬開発に向けた新たな手法確立への道を開くものとして期待されている。

■ソフトフロン <2321>  137円 (+3円、+2.2%)

 ソフトフロントホールディングス <2321> [JQG]が反発。同社は19日、自然会話AIクラウドAPI「commubo connect」が、アースリンク(東京都多摩市)のクラウド型テレマーケティングシステム「Sakura」に採用されることが決まったと発表。「commubo connect」は、同社が開発・販売している人工知能(AI)ロボット「commubo」のクラウドAPI版で、“人と”“目的を持った”“継続的な会話”を自然に行える「commubo」機能を搭載している。

■JCRファーマ <4552>  5,830円 (+100円、+1.8%)

 JCRファーマ <4552> が反発。19日、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を適用したハンター症候群治療酵素製剤(開発番号JR-141)が、FDA(米国食品医薬品局)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。オーファンドラッグとは、患者数20万人以下の希少疾病の新薬開発を促進するための制度。米国で7年間の市場独占権が与えられるほか、政府からの補助金支給や臨床研究費用の税額控除といった支援がある。今回、JR-141が指定を受けたことで、米国やその他の地域について、具体的な開発計画の検討を進めるとしている。なお、同件による19年3月期業績への影響は軽微としている。

■エイジス <4659>  3,520円 (+35円、+1.0%)

 エイジス <4659> [JQ]が続伸。18日の取引終了後に発表した9月度の売上高が前年同月比4.1%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。同社は棚卸代行の国内トップ企業。4月からの累計では前年同期比2.8%増となっている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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