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【注目】前週末28日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

安川情報 <日足> 「株探」多機能チャートより

■安川情報 <2354>  508円 (+80円、+18.7%) ストップ高

 安川情報システム <2354> [東証2]がストップ高。27日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高62億2200万円(前年同期比5.3%減)、営業利益2億5100万円(同34.3%増)、純利益1億5300万円(同62.3%増)と大幅増益となったことが好感された。IoTソリューション事業でIoT/M2Mアプリケーションサービスや製品組み込みソフト開発が伸長した一方、情報機器販売や医療機器向けソフト開発、インターネット・セキュリティー関連製品が減少。また、ビジネスソリューション事業で、移動体通信事業者向け開発や企業向け基幹システム開発が減少し売上高は減収だった。ただ、コスト構造改革を継続させ、内製化の促進などによる利益率の改善により、利益面は大幅増益で着地した。19年2月期通期業績予想は、売上高136億円、営業利益6億8000万円、純利益4億3000万円の従来見通しを据え置いている。なお、決算期変更に伴い、前期との比較はない。

■JALCO <6625>  235円 (+29円、+14.1%)

 JALCOホールディングス <6625> [JQ]が急反騰。27日の取引終了後、子会社ジャルコが宅地建物取引業免許証を取得し、不動産売買に関する事業を開始することになったと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っている。短期中期で売却可能な物件を積極的に取得し、取得した不動産に賃料収益などの付加価値を付けて売却するという。なお会社側では、即座に収益には貢献しないが、今後グループの重要な収益源となる可能性があるとみている。

■JCRファーマ <4552>  6,450円 (+700円、+12.2%)

 東証1部の上昇率2位。JCRファーマ <4552> が急反騰。27日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8.7億円→17億円に95.4%上方修正。減益率が64.8%減→31.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。成長ホルモン製剤「グロウジェクト」など主力製品の販売が想定より伸びることが寄与。下期に予定していた契約金収入の計上時期の前倒しに加え、研究開発費を含む販管費を抑制したことも上振れに貢献する。なお、通期の経常利益は従来予想の43.6億円(前期は38.4億円)を据え置いた。

■ユーザーローカル <3984>  7,000円 (+650円、+10.2%) 一時ストップ高

 ユーザーローカル <3984> [東証M]が急騰、一時ストップ高。27日の取引終了後、人工知能(AI)を活用した自動応答システムであるサポートチャットボットを、GMOインターネット <9449> グループのGMOメイクショップの「MakeRepeater(メイクリピーター) by GMO」に提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「メイクリピーター」は、ネットショップ構築ASP「MakeShop」などを提供するGMOメイクショップが14年9月から提供している、顧客の自動分析・メールマーケティングを行えるネットショップ向けマーケティングツール。今回、ユーザーローカルのサポートチャットボットを導入することで、営業時間外の問い合わせにも自動対応可能となるほか、質問者の待ち時間の減少を図るという。また、サポート業務の人的コストを軽減し、そのリソースをショップ運営者のパフォーマンス向上のためのさまざまな施策の企画・実施に充てることで、さらなる満足度向上を目指すとしている。

■サイバダイン <7779>  897円 (+81円、+9.9%)

 CYBERDYNE <7779> [東証M]が急反発。27日の取引終了後、日本医療研究開発機構(AMED)の「ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)」に、同社の研究開発テーマ「高齢者の歩行機能の維持・向上のための衣服型HALの研究開発」が補助対象事業として採択されたと発表しており、これを好感した買いが入った。今回採択された同社のテーマは、高齢者の歩行機能の維持・向上を促進させることが可能な装着・操作が簡便な衣服型HALと、非接触型BESセンサによる生体電位信号を活用した動作意思に応じた動作支援を開発するというもの。これにより、人の脳神経系とHALの間でインタラクティブバイオフィードバックを成立させ、装着している状態の歩行機能の向上だけではなく、装着していない状態の高齢者自身の歩行機能の維持・向上が期待できるという。開発期間は交付決定日から21年3月末までで、補助金額は計2億7050万円が予定されているという。

■アイサンテク <4667>  3,780円 (+300円、+8.6%)

 アイサンテクノロジー <4667> [JQ]が急反発。28日午前11時ごろ、損害保険ジャパン日本興亜(東京都新宿区)の「SOMPOコネクテッドサポートセンター」の開所式における自動走行実証実験に参加したと発表しており、これを好感した買いが入った。同センターは、運転席が無人となる自動運転車両(レベル4)の実現を見据えた遠隔型自動運転運行サポート施設としてSOMPOホールディングス <8630> グループが開設した施設。アイサンテクノは、開所イベントに自動運転車両による自動走行実証実験と高精度三次元地図の提供を行い、損害保険ジャパン日本興亜、ティアフォー(名古屋市中村区)、KDDI <9433> 、マクニカ・富士エレホールディングス <3132> 傘下のマクニカと共同で、「複数台の自動運転車両の走行状況をモニター監視」「遠隔型自動運転車の操舵介入支援」「事故トラブル発生時の対応に備えた、自動運転車とのデータ連携および対応オペレーターの配置実証実験」などの実証実験を行ったとしている。

■冨士ダイス <6167>  950円 (+74円、+8.5%)

 東証1部の上昇率7位。冨士ダイス <6167> が急反発、大陽線を立て底値圏離脱の動きを強めている。28日の東京市場では米国の保護主義色の強い通商政策を警戒して売り込まれた自動車や電機、鉄鋼セクターなどが戻り足を強め、これまで売り込まれた設備投資関連の一角にもリターンリバーサル狙いの買いが流入し、日経平均株価の新高値更新を演出した。そのなか、超硬合金製の耐摩耗工具のトップメーカーである同社は、同関連の出遅れ株として物色の矛先が向かった。同社は、自動車や電機メーカーをはじめ全国3000社に及ぶ企業と取引実績があり、米景気を中軸とする世界景気の強さが追い風となる。信用取組も売り買い枯れた状態で株式需給面も良好であり、上値の軽さを見込んだ個人の買いを誘導している。

■新興プランテック <6379>  1,182円 (+87円、+8.0%)

 新興プランテック <6379> が急反発。28日午後2時ごろ、JXTGホールディングス <5020> 子会社のJXエンジニアリング(横浜市磯子区)と19年4月1日をメドに経営統合を目指すことで基本合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の経営統合は、新興プランの強みである「高度な施工管理能力」と、JXエンジニアリングの強みである「高度なエンジニアリング技術」とを組み合わせることで、高度なエンジニアリング力を有するプラントメンテナンスの国内リーディングカンパニーとなることができると判断したためという。統合により相互のリソースを有効活用することで、多様化する生産設備の新設・改造需要を取り込み、事業規模の拡大を目指すとしている。なお、東京証券取引所はこの発表を受けて、新興プラン株の売買を午後2時1分から16分まで一時停止していた。

■ベクトル <6058>  2,683円 (+176円、+7.0%)

 ベクトル <6058> が5日ぶりに急反発し、上場来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で同社を投資判断「オーバーウエイト(強気)」、目標株価3500円に新規設定したことが買い材料視された。リポートでは、デジタルメディアを牽引役とするPR市場の成長ポテンシャルは大きいと指摘。ベクトルは12年2月期から18年2月期までの間、従業員数を拡大し、従業員一人当たり営業利益も伸ばしている。今後も人員増と一人当たり営業増益の両立によって、中長期での高い売上・利益成長が可能であると評価している。

■神戸物産 <3038>  6,460円 (+340円、+5.6%)

 神戸物産 <3038> が3連騰。時価は2015年8月以来、約3年ぶりの高値圏にあるが、足もとの需給関係良好で上値指向が強い。フランチャイズ展開する「業務スーパー」が絶好調、好採算のPB商品が稼ぎ頭となって収益を押し上げており、月次売上高は全店ベースで6月が9.9%増、7月が8.3%増、8月は10.8%増と高水準の伸びを継続している。今後は10月末の株主を対象とした株式分割権利取りの動きが強まる可能性もある。

■ソフトバンク <9984>  11,470円 (+510円、+4.7%)

 ソフトバンクグループ <9984> が大幅反発し年初来高値を更新。売買代金は東証1部上場銘柄のなかで断トツとなった。全体相場は前日の米株高や為替の円安進行などリスクオンの流れが鮮明となっている。日経平均は先物を絡め大きく反発、一時年初来高値更新を意識する場面もあった。そのなか日経平均寄与度の高い同社株は、強気相場の象徴となっており裁定買いによる株価浮揚効果も働いている。

■ソースネクスト <4344>  1,182円 (+52円、+4.6%)

 ソースネクスト <4344> が大幅高で6日続伸。今週に入り上値指向を強めていたが、28日はマドを開けて上放れ実質上場来高値更新、未踏の1200円台に歩を進めている。同社の戦略商品である74言語対応のポケトーク次世代モデル「ポケトークW」に対する期待が大きい。前日に同社はポケトークWが米国で11店舗を展開する「b8ta(ベータ)」のニューヨーク店で、接客ツールとして採用されたことを発表、これも株価を刺激している。また、同社はセキュリティーソフト「ZEROウイルスセキュリティ」を展開しており、サイバーセキュリティー関連の有力株としてもマーケットの関心が高い。

■ソニー <6758>  6,966円 (+301円、+4.5%)

 ソニー <6758> が大幅反発。日経平均が年初来高値を更新し意気上がるなか、その象徴株として機関投資家をはじめとした大口資金の受け皿となっている。自社ソフト中心にゲーム部門が好調で収益に貢献、19年3月期最終利益5000億円(前期比2%増)予想は大幅増額含み。強みとするイメージセンサーなど中期成長期待も高く、あらゆるものがオンライン化されるIoT時代の到来でセンサーの需要拡大に弾みがつく可能性が意識されている。

■昭和電工 <4004>  6,270円 (+220円、+3.6%)

 昭和電工 <4004> が反発。黒鉛電極の市況高騰・マージン拡大で業績の拡大基調が続くことが、引き続き評価されている。直近では、国内大手証券が同社株の目標株価を8360円とするなど強気評価が出ており、株価は一段高期待が強い。直近では一部外国証券などからの空売りが観測されており「外国人が買い戻しを入れているのではないか」(アナリスト)との見方も出ている。

■神鋼環境 <6299>  1,935円 (+55円、+2.9%)

 神鋼環境ソリューション <6299> [東証2]が続伸。27日の取引終了後、IHI環境エンジニアリング(IKE、東京都江東区)の廃棄物処理施設関連事業を吸収分割方式で来年1月に統合すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。両社は17年3月に「販売活動の一体運営体制の構築・運用」などを柱とする包括的提携を締結し業容拡大を図ってきたが、両社の経営資源を結集することでプレゼンスを高めることができると判断したという。なお、神鋼環境はIKEの同事業に関する権利義務の対価として54億円を交付する予定。また、吸収分割予定日は19年1月1日としている。

■日経レバ <1570>  23,500円 (+610円、+2.7%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が一時600円を超える上昇。売買代金は東証1部上場銘柄で断トツとなっているソフトバンクグループ <9984> の倍以上をこなしており、物色人気の高さを反映している。28日の東京株式市場では、前日の米株高や為替の急速な円安を追い風にリスク選好の流れが強まり、日経平均が1月23日の年初来高値2万4129円を上回った。大きなフシ目を突破したことで強気相場の色彩が一段と強まるなか、日経平均株価にリンクするETFでボラティリティが高い日経レバは、個人投資家を中心とした短期筋の買いを呼び込んだ。

■マニー <7730>  5,540円 (+140円、+2.6%)

 マニー <7730> が反発。27日の取引終了後、18年8月期の期末配当を従来予想から4円増の24円とすると発表したことが好感された。中間期で18円配当を行っており、年間配当は42円(前の期比8円増)となる予定だ。同社は連結配当性向30%台とすることを基本にしており、中長期的には40%を目指している。この方針と財務状況を考慮したうえで、増配を決定した。

■ファストリ <9983>  57,920円 (+1,200円、+2.1%)

 ファーストリテイリング <9983> が3日続伸。全体相場はリスクを取る動きが一気に強まり、日経平均は先物主導で急上昇し1月23日の年初来高値2万4129円を上回った。裁定買いを絡め強気相場が加速するなか、値がさで日経平均寄与度の高い同社株はひと際上げ足が目立っている。

■コマツ <6301>  3,456円 (+59円、+1.7%)

 コマツ <6301> が4日ぶり反発。ここ米中間の貿易摩擦が激化するなか中国関連株の代表格である同社株は利益確定売り圧力に押されていたが、目先調整一巡から再浮上の動きをみせている。28日に日本建設機械工業会が発表した8月の建設機械出荷額は外需が牽引し前年同月比14.3%増の2159億円と好調、これが同社株にポジティブ材料となった。外需は、石炭や鉄鉱などの資源需要が旺盛なことや、中国やインドなどのインフラ投資拡大が中期的な追い風となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,095円 (+87円、+1.2%)

 トヨタ自動車 <7203> が反発。ここ7000円大台近辺で売り物を吸収していたが、再び上値を試す展開となっている。FRBによる利上げ継続路線が改めて意識されるなか外国為替市場ではドル買いの動きが進み、1ドル=113円40銭前後まで急速にドル高・円安が進行、これを受けて輸出採算改善期待から買いが先行した。同社の通期想定為替レートは1ドル=106円で、実勢よりも7円以上円高に設定されており業績増額要因として意識される。このほか、日産自動車 <7201> やホンダ <7267> など為替感応度の高い自動車株は総じて堅調な値動きとなった。

■レオパレス21 <8848>  633円 (+7円、+1.1%)

 レオパレス21 <8848> が続伸。27日、同社が発行済み株式数の3.09%にあたる780万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は10月15日。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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