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【通貨】ユーロ週間見通し:上げ渋りか、米中貿易摩擦への警戒感残る

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■強含み、新興国通貨安への懸念後退

先週のユーロ・ドルは強含み。イタリアの財政規律への懸念後退や、英国の秩序ある欧州連合(EU)離脱への期待感からユーロ買いが先行。欧州中央銀行(ECB)は2018年と2019年の成長見通しを下方修正したが、トルコ中央銀行による大幅利上げを受けて投機的なユーロ売りは縮小した。ドラギECB総裁が景気やインフレ見通しに自信を強めたことも好感されたようだ。取引レンジ:1.1526ドル-1.1722ドル。

■もみ合いか、ECBは一定規模の金融緩和を継続する公算

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧州連合(EU)から英国が合意なしの離脱を決めるとの思惑や、イタリアの財政不安への過度な懸念は後退し、ユーロを買い戻す動きがみられそうだ。ただ、欧州中央銀行(ECB)は一定規模の金融緩和策を継続することから、リスク選好的なユーロ買いが大きく広がる状況ではないとみられる。

予想レンジ:1.1500ドル-1.1800ドル

■上昇、トルコリラ反発を意識したユーロ買いも

先週のユーロ・円は上昇。英国の秩序ある欧州連合(EU)離脱への期待感が高まったことや、トルコ中央銀行による大幅利上げでトルコリラが反発したことを受けて、リスク選好的なユーロ買いが活発となった。米中貿易摩擦激化に対する警戒感がやや低下したことも材料視されたようだ。取引レンジ:127円87銭-131円11銭。

■上げ渋りか、米中貿易摩擦への警戒感残る

今週のユーロ・円は上げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は2018年と2019年の成長鈍化やインフレ横ばいを予測しており、積極的なユーロ買いは想定しにくい。欧州連合(EU)と米国との貿易交渉の行方が注目されるが、米中貿易摩擦継続への懸念は残されており、リスク回避的なユーロ売り・円買いが増える可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・19日:7月経常収支(6月:+235億ユーロ)
・21日:9月マークイット総合PMI(予想:54.4)

予想レンジ:129円00銭-132円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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