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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ローム <日足> 「株探」多機能チャートより

■エフピコ <7947>  6,420円 (+230円、+3.7%)

 エフピコ <7947> が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は7300円とした。同社はオリジナル製品の開発とリサイクル化への取り組みで他を圧倒する食品容器の最大手。18年3月期は原材料価格上昇の影響もあり、連結営業利益は前の期比15%減の128億8400万円だったが、19年3月期の同利益は製品価格の改定も寄与し前期比16%増の150億円(会社計画143億円)と予想。世界トップレベルの省エネ環境技術を活かした中長期的な利益成長を見込んでいる。

■レオパレス21 <8848>  598円 (+20円、+3.5%)

 レオパレス21 <8848> が3日続伸。24日に提出された大量保有報告書で、英国の投資ファンドのオデイ・アセット・マネジメントが5.02%の株式を保有する大株主として登場したことが注目された。保有目的は純投資としている。

■ローム <6963>  9,590円 (+320円、+3.5%)

 ローム <6963> が続伸。27日付けの日刊工業新聞で「2021年3月期までの3年間に、車載やIoT(モノのインターネット)、産業機械向け半導体などの生産設備へ総額約2400億円を投じる」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、次世代の炭化ケイ素(SiC)などを採用した高効率のパワー半導体を中心に生産設備を整える。自動車の電動化や産業用ロボットなどの普及に伴い、モーターの駆動をはじめ電力の制御や供給に欠かせないデバイスであることから、これらを強化する方針だという。

■ファンコミ <2461>  665円 (+19円、+2.9%)

 ファンコミュニケーションズ <2461> が5日続伸。前週末24日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、上限を150万株(発行済み株数の1.95%)、または8億円としており、取得期間は8月31日から10月31日まで。機動的な資本政策の遂行と株主へより一層の利益還元を図るためとしている。

■デジハHD <3676>  1,440円 (+40円、+2.9%)

 デジタルハーツホールディングス <3676> が反発。24日の取引終了後、ソフトウェアテストをメインとした品質向上支援サービスを提供するバルテス(大阪市中央区)と業務提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。両社は今年5月、資本・業務提携することで基本合意し、協議を進めてきたが、資本提携においては一部合意に至らなかった点もあったため、両社のリソース・技術的な相互補完を目指した業務提携することになったという。今回の提携を通じて、デジタルハーツが有する豊富なテスター人材と、バルテスの持つ高品質な教育プログラムという、それぞれの強みを最大限に生かすほか、テスト設計からテスト実施までを含む大規模なシステムテスト案件や、専門性が高く複雑なテスト案件などで共同プロジェクトの受注を図るとしている。

■三井化学 <4183>  2,867円 (+62円、+2.2%)

 三井化学 <4183> が反発。前週末24日、自動車向け材料2製品の生産能力を増強すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回、生産能力の増強を発表したのは、高性能炭化水素系合成油「ルーカント」と高機能エラストマー「タフマー」。「ルーカント」は市原工場(千葉県市原市)に年2万トンの生産設備を新設。「タフマー」はシンガポール子会社の生産能力を年20万トンから22万5000トンに引き上げるという。同社では2025年を目指した長期経営計画で、モビリティを成長3領域の1つに位置付けていることから、その一環として今回の生産能力増強を図る方針のようだ。

■ジェイテクト <6473>  1,510円 (+32円、+2.2%)

 ジェイテクト <6473> やデンソー <6902> 、アイシン精機 <7259> などが堅調。25日付の日本経済新聞朝刊で、「トヨタ自動車のグループ4社が共同で自動運転の中核技術の外販に乗り出す」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、前述の3社に加えて、アイシン子会社でブレーキ事業を手掛けるアドヴィックス(愛知県刈谷市)の4社で年内にも新会社を設立。自動運転車の中核となる制御システムを開発して、世界の大手メーカーや新興企業に販売するとしている。

■東京エレクトロン <8035>  19,145円 (+380円、+2.0%)

 東京エレクトロン <8035> 、SCREENホールディングス <7735> など半導体製造装置関連株が買い優勢の展開。ここ米国株市場ではエヌビディアをはじめ半導体関連株の戻り足が顕著で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数も前週末まで4日続伸となり25日移動平均線を上回るなど上昇基調が鮮明だ。東京市場でも25日移動平均線より下に位置する東エレクなどの関連銘柄は、相対的な出遅れ感から海外投資家を中心にリターンリバーサル狙いの買いが流入した。

■横河電 <6841>  2,214円 (+44円、+2.0%)

 横河電機 <6841> が続伸。前週末24日の取引終了後、ノルウェーの子会社が、同国の石油開発企業エクイノール社向けに高機能のケミカルインジェクションメータリングバルブ「フルイドコム」59台を受注したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回受注した「フルイドコム」は、北海の大型油田であるヨハン スヴェルドラップ油田と、バレンツ海の油田ヨハン カスバーグで使用される予定で、それぞれのプロジェクトのケミカル・インジェクション・パッケージ・サプライヤから受注したという。なお、ともに22年に稼働する予定としている。

■JXTG <5020>  793.1円 (+15.5円、+2.0%)

 JXTGホールディングス <5020> 、昭和シェル石油 <5002> など石油株が上昇。ここ原油市況が急速に水準を切り上げており、米国でもシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株に買いが集まっている。前週末のWTI原油先物価格は89セント高の1バレル=68ドル72セントと約3週間ぶりの高値圏に浮上、東京市場でも原油市況の上昇と株価連動性の高い石油元売りセクターに買いを誘導した。

■日本エスコン <8892>  716円 (+14円、+2.0%)

 日本エスコン <8892> が4日続伸。24日の取引終了後、J-REIT(不動産投資信託)市場上場に向け準備を進めていると発表しており、これを好材料視した買いが入った。100%子会社のエスコンアセットマネジメントが投資法人「エスコンジャパンリート投資法人」を設立。前期に私募リート(アセット・マネジメント業務はエスコンAMが担当)の増資を完了し、資産規模は約110億円になっているという。また、J-REIT市場上場に向けた取り組みの一環として、保有する販売用不動産を同投資法人に譲渡する方向で準備に入っているとしている。

■エイチーム <3662>  2,129円 (+33円、+1.6%)

 エイチーム <3662> が4日続伸。前週末24日の取引終了後、グループ会社のエイチーム引越し侍が、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室が推進する「引越しワンストップサービス」で、引越しに伴う各種手続のポータルの検討に関する協力主体に選出されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。現在、引越しをする際には、さまざまな行政機関や民間事業者に対して個別に住所変更情報を届け出る必要があり、多くの時間・手間を要しているが、これらの負担を軽減するため、内閣官房ではデジタル技術を活用する「引越しワンストップサービス」を推進。今回、引越しに伴う各種手続にアクセスできる「ポータル」の構築について官民共同で検討を行うため、本検討に必要となるポータルの構築・運営および引越しに伴う各種手続に関する知見を有する協力主体の公募が行われ、エイチーム引越し侍が選出されたとしている。

■新日鉄住金 <5401>  2,263.5円 (+21.5円、+1.0%)

 新日鐵住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> 、東京製鉄 <5423> など鉄鋼株が総じて高い。ここ鉄鋼セクターの株価は動意含みとなっている。世界的な鉄鋼価格の上昇と、中国やインドなどのインフラ投資需要を背景とした高水準の需要が鉄鋼メーカーの業績をグローバルに改善させている。米国ではニューコアなど業界を代表する企業が好決算を発表しマーケットの注目を浴びているが、日本でも大手高炉メーカーの業績回復が顕著で、株式市場でも見直し買いの動きが出始めている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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