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【注目】前週末24日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

リクルート <日足> 「株探」多機能チャートより

■リクルート <6098>  3,433円 (+105円、+3.2%)

 リクルートホールディングス <6098> が3日続伸。13日につけた3355円を上回り上場来高値更新を果たしている。5月以降は機関投資家とみられる買いが断続的に流入、上値の重い日経平均とは対照的に次第高の展開をみせている。買い人気の背景にあるのは好調な業績だ。国内では旺盛な企業の求人需要を背景に人材派遣が想定以上に好調なペースで推移、海外の事業再編も利益率改善をもたらしている。また、米国でオンライン求人検索サイト「インディード」が好調を持続して収益押し上げに貢献している。19年3月期営業利益は前期比9.5%増の2100億円を会社側では計画するが保守的で上方修正期待が高まっている。

■マニー <7730>  4,815円 (+130円、+2.8%)

 マニー <7730> が4日続伸。23日の取引終了後、株主優待制度を変更すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。現行制度では8月31日時点で3単元(300株)以上かつ1年以上継続保有の株主に対して一律で3000円相当のクオカードを贈呈していたが、変更後は3000円のクオカードまたは日本赤十字社へ3000円の寄付とした。

■エーザイ <4523>  9,939円 (+264円、+2.7%)

 エーザイ <4523> が続伸。24日付けの日本経済新聞朝刊で「中期経営計画の利益目標を1年前倒しで達成する見通しだ。連結営業利益(国際会計基準)で1020億円超を稼ぐ目標の達成時期を2020年3月期に前倒しする」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、主力の抗がん剤「レンビマ」のほか、抗てんかん剤「ファイコンパ」や抗がん剤「ハラヴェン」など主力の新薬群も利益に貢献する見通しだという。また、米メルクとの提携で得る資金をもとに、成長分野に位置づける認知症新薬の開発を加速する方針で、今後の提携効果も注目されている。

■ソフトバンク <9984>  10,100円 (+246円、+2.5%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反発、1万円大台を回復。今週に入り終値ベースでは4日続けて9000円台で着地しており、1万円大台をキープして大引けを迎えられるかどうかの攻防が続いている。売買代金もNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]は下回っているものの、東証1部上場企業のなかで首位をキープ、機関投資家や個人を問わず広範囲の資金を引き寄せた。同社株は朝方高く始まったものの、出資先の中国電子商取引最大手アリババが4-6月期決算を受け株価が安く引けたこともあり、いったん売りに押される場面もあった。ただ、後場は先物を絡めた全体相場上昇に合わせ、インデックス買いなどが寄与する形で切り返し、その後は次第高の展開となっている。

■エボラブルアジア <6191>  2,499円 (+48円、+2.0%)

 エボラブルアジア <6191> が3日続伸。23日の取引終了後、人工知能(AI)を用いたレベニューマネジメントツール「メトロエンジン」の開発・運用を行うメトロエンジン(東京都港区)へ資本参加したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「メトロエンジン」は、宿泊客の「予約行動」を分析し、ディープラーニングを活用してリアルタイムのビッグデータから最適な価格設定が行えるというもの。これまでレベニューマネジメントツールの導入と運用に当たっては、ビッグデータの効率的利用、プラン設定、システム設定、エリア制限などの障壁があったが、メトロエンジン社はこうした課題をすべて「メトロエンジン」で解決したという。なお、エボラブルアジアによる今回の資本参加は投資事業の一環で、メトロエンジン社の今後の成長によるリターンを期待しているという。

■大京 <8840>  2,234円 (+36円、+1.6%)

 大京 <8840> が反発。24日、アルファコート帯広西3・9地区開発(札幌市中央区)が施行者となり推進している、北海道帯広市の「帯広市西3・9周辺地区第1種市街地再開発事業」において、フージャースホールディングス <3284> とともに分譲マンションの保留床取得者に決定したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同事業は、約20年間も空き店舗だった「旧イトーヨーカドー帯広店」とその周辺街区を再開発するもので、Aブロック(事務所・店舗・駐車場棟)、Bブロック(分譲マンション棟)、Cブロック(自走式駐車場棟)で構成。保留床である分譲マンション棟は、十勝エリアのシンボルマークとなる19階建て、住戸数149戸のタワーマンションを計画している。なお、施工は川田工業(帯広市)と萩原建設工業(帯広市)の共同企業体が落札している。

■アインHD <9627>  8,380円 (+130円、+1.6%)

 アインホールディングス <9627> が4日続伸。23日の取引終了後、コム・メディカル(新潟県三条市)およびABCファーマシー(新潟県長岡市)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。両社はともに新潟県を中心に調剤薬局を合わせて56店舗展開しており、今回の子会社化によりアインHDは店舗網の拡大を図ることになる。取得価額は非開示で、株式譲渡日は9月28日を予定している。なお、19年4月期業績への影響は軽微としている。

■東洋紡 <3101>  1,904円 (+29円、+1.6%)

 東洋紡 <3101> が3日続伸。24日、中国の国家薬品監督管理局(SDA)に、全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」および尿中有形成分分析装置「USCANNER(E)」の登録を完了し、中国国内の医療機関で診断に用いる臨床検査装置として販売を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。生体試料の遺伝子検査を自動的に行う「GENECUBE」と、腎臓や泌尿器疾患の診断の際に尿中の赤血球や白血球などの有形成分を分析する「USCANNER(E)」は、中国で医療水準向上の取り組みが加速し、今後、臨床検査装置の重要性がますます高まることが予想されることから、中国市場への投入を決定したもの。同社では19年3月期には両機器を合わせて数億円規模の売り上げを見込んでいるとしている。

■TIS <3626>  5,170円 (+70円、+1.4%)

 TIS <3626> が続伸。同社は独立系の情報サービス大手で企業の旺盛なIT投資需要を取り込み業績は好調に推移している。23日取引終了後、ブロックチェーン技術を用いたシェアリングサービスを提供するスタートアップ企業のブロックチェーンロックに出資したことを発表、IoTやスマートロックでのビジネス展開を目指す方針でこれが株価を刺激する格好となった。

■ソニー <6758>  6,055円 (+71円、+1.2%)

 ソニー <6758> が反発。24日、自律型エンタテインメントロボット「aibo(アイボ):(ERS-1000)」を9月から米国で販売すると発表しており、これを好感した買いが入った。アイボは、18年1月11日以来、国内で2万台以上を販売してきたが、米国では本体と3年間の専用モバイル通信サービス、専用アクセサリー(アイボーンと足裏パッド)、シリアルナンバー付ドッグタグをパッケージにして、2899ドルで販売するという。なお、アイボの海外展開は米国が初めてとなる。

■小野薬 <4528>  2,820円 (+31.5円、+1.1%)

 小野薬品工業 <4528> は5日ぶり反発に転じた。ここ調整色を見せていたが、SMBC日興証券が23日付で同社株の投資評価を「1」継続で目標株価を3100円から3200円に引き上げており、これが買い戻しを誘導した。オプジーボ国内販売・特許料の予想を増額し、中期業績予想を上方修正している。営業利益段階で19年3月期は従来予想の560億円から615億円(前期比1.3%増)に引き上げたほか、20年3月期については695億円から720億円に引き上げている。

■出光興産 <5019>  5,430円 (+60円、+1.1%)

 出光興産 <5019> が3日続伸し、連日で上場来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を5040円→6160円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、石油製品スプレッドの前提引き上げや、昭和シェル石油 <5002> との経営統合によるシナジー効果を織り込み、同証券の業績予想を引き上げた。また、同社によると策定中の新統合会社の中期経営計画の株主還元性向は、50%以上(20年3月期の同証券予想の配当性向は24%)に強化される予定であると報告している。

■荏原 <6361>  3,690円 (+35円、+1.0%)

 荏原 <6361> が3日続伸。ポンプの総合メーカーであるとともに環境装置分野で高い実績を誇る。中国でエチレンプラントをはじめ化学プラントへの投資が拡大傾向にあり、これを受け同社のコンプレッサータービンなどが好調に受注を伸ばしている。ごみ焼却プラントでは好採算の修繕工事の増加が収益に寄与しており、会社側が計画する19年3月期営業利益370億円は上振れる可能性が指摘される。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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