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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

日本テレホン <日足> 「株探」多機能チャートより

■日本テレホン <9425>  1,026円 (+300円、+41.3%) ストップ高

 日本テレホン <9425> [JQ]が連日の急騰劇をみせている。株価は21日まで4日連続でストップ高、22日から値幅制限が3倍の300円となったにもかかわらず、ストップ高に買われた。日本経済新聞の16日朝刊で「総務省は2019年7月から、割安な中古のスマートフォン(スマホ)を購入した消費者がどの通信会社でも選べる体制を整える」と報じたことが引き続き材料視された。報道によると「NTTドコモなど通信大手3社に、自社が販売したスマホを他社の通信網でも使えるようにする『SIMロック解除』を中古品にも義務付ける」という。同社は中古スマートフォンの買取販売サービスを手掛けており、販売台数増加につながるとの見方から業績拡大に期待する買いが殺到した。

■IC <4769>  1,640円 (+300円、+22.4%) ストップ高

 インフォメーションクリエーティブ <4769> [JQ]がストップ高。21日、同社が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■シライ電子 <6658>  463円 (+80円、+20.9%) ストップ高

 シライ電子工業 <6658> [JQ]がストップ高。同社はプリント配線板メーカーで自動車向けなどを中心に受注を伸ばし、技術開発力も高い。21日取引終了後、配線を目で見ることができない透明フレキシブル基板の開発に成功したことを発表、同社が手掛けるSPETシリーズの新バージョンとなる「SPET-MM」として販売を開始するとしており、これを材料視する買いを呼び込んだ。同フレキシブル基板はカーエレクトロニクスやアミューズメント業界のほか、高い需要が予想されるウェアラブルやディスプレー業界向けなどでも展開を図っていく方針。

■ユークス <4334>  707円 (+100円、+16.5%) ストップ高

 ユークス <4334> [JQ]がストップ高。エイベックス <7860> 傘下のエイベックス・エンタテインメントと、会えるARイケメングループ「ARP」の共同プロジェクトを発表しており、これを好感した買いが入った。ARPの来年1月のライブや、アニメ化決定に加えて、ユークスが開発したARライブシステム「ALiSZERO」(アリスゼロ)のオープンイノベーション化などを進めるという。これにより、リアルアーティストのライブ演出や、人気Vチューバーや2次元キャラクターなどのリアルライブ化、伝説の人物に目の前で会えるARショーの実現や、企業イベント、スポーツイベント、舞台演出などでの利用などさまざまなシーンでの活用が期待できるとしており、業績への貢献が期待されているようだ。

■日農薬 <4997>  767円 (+100円、+15.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日本農薬 <4997> がストップ高。21日取引終了後、同社に対しADEKA <4401> がTOB(株式公開買い付け)を実施し連結子会社化することを発表、TOB価格は900円と前日終値より35%高い水準で、これにサヤ寄せする展開となった。買い付け期間は9月19日まで。また、ADEKAを引受先とする2089万5600株の第三者割当増資も実施する。ADEKAは化学品と食品部門を2本柱としているが今回の子会社化により日本農薬が有する技術との相乗効果を高める目的。

■やまや <9994>  2,955円 (+312円、+11.8%)

 東証1部の上昇率5位。イオン系酒類専門チェーンのやまや <9994> が急反騰。21日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年3月末時点と9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、自社店舗「やまや」で利用できる株主優待商品券3000円分をそれぞれ贈呈する。

■リボミック <4591>  458円 (+46円、+11.2%) 一時ストップ高

 リボミック <4591> [東証M]が急反騰、一時ストップ高。21日の取引終了後、新規疼痛薬の開発を目的としたRBM004(抗NGFアプタマー)に関して、米国における物質特許査定を受け取ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同特許は、藤本製薬(大阪府松原市)と共同で出願していたもので、既に日本や欧州などで権利化されている。今回の米国での特許査定により、疼痛治療薬として開発中のRBM004が、知的財産権面でさらに保護されることとなるとしている。なお、同件による19年3月期業績予想への影響はないとしている。

■スクロール <8005>  863円 (+72円、+9.1%)

 東証1部の上昇率9位。カタログ通販を展開するスクロール <8005> が急反発。21日大引け後、7月の売上高が前年同月比30.5%増の15億円に拡大したと発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。今期に入り4ヵ月連続で2ケタ増収を達成した。4-7月の累計では前年同期比25.0%増の51.1億円となった。足元の好調な業績が評価材料となっている。なお、7月31日に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)経常利益は前年同期比58.9%増の11.4億円だった。上期計画の12.5億円に対する進捗率は91.3%に達しており、業績上振れが期待される状況にもある。

■GAテクノ <3491>  9,080円 (+720円、+8.6%)

 7月25日に東証マザーズ市場に新規上場したGA technologies <3491> [東証M]が6日ぶりに急反発。今月2日につけた上場来高値1万2640円から前日安値7500円まで約4割調整しており、値ごろ感が意識されたもよう。また、22日朝方に、中古不動産流通ポータルサービス「Renosy(リノシー)」サイト内で物件ごとにユーザーの信用力に即した資金計画が表示される「住宅ローンシミュレーター」の提供を開始すると発表したことも買い手掛かりとなっているようだ。「住宅ローンシミュレーター」は、フィンテックを活用した住宅ローンコンサルティングサービスを提供するMFS(東京都千代田区)の住宅ローン借り入れ可能額推定サービス「モゲスコア」と、「Renosy」とのサービス連携によって実現。業界初の試みとして、ユーザーの信用力を加味しながら、検索物件ごとに必要な自己資金や毎月の返済計画などの不動産購入にかかる資金計画を提案する。

■日本電子 <6951>  1,072円 (+82円、+8.3%)

 日本電子 <6951> が3日ぶりに急反発。同社は21日、名古屋大学などとの共同研究で、自動車排気ガス浄化触媒の原子レベルでの計測・観察に成功したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。これは名古屋大学が10日に発表しているもので、同大学未来材料・システム研究所の武藤俊介教授、荒井重勇特任准教授、トヨタ自動車 <7203> 、日本電子の研究グループが、電子顕微鏡内で自動車の排気ガス浄化触媒の酸化還元反応の様子を原子レベルで記録すると同時に、触媒反応で生成・転換されるガスを実時間で検出することに成功。これにより、今後の触媒開発に大きく貢献するさまざまな応用成果が期待されているという。

■長大 <9624>  862円 (+66円、+8.3%)

 長大 <9624> が急反発。21日大引け後、配当政策を「1株あたり10円をベース」から「配当性向25%を目安」に変更すると発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。18年9月期から適用する。今期の年間配当は10円を計画している。今期1株当たりの純利益88.6円から計算すると、配当額22.2円で配当性向25%となることから増配への期待が高まった。なお、前期実績の17年9月期の配当は記念配当2円を含めて15円で、配当性向は12.4%だった。

■マネックスG <8698>  550円 (+31円、+6.0%)

 マネックスグループ <8698> が急伸。21日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる500万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月22日から8月31日まで。

■インフォコム <4348>  3,400円 (+190円、+5.9%)

 インフォコム <4348> [JQ]が3日ぶりに急反発。21日の取引終了後、東京証券取引所に対して本則市場への変更申請を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、東証の承認が受けられるかどうか、また時期については不確定としている。

■昭和シェル <5002>  2,125円 (+100円、+4.9%)

 昭和シェル石油 <5002> 、JXTGホールディングス <5020> など買い優勢の展開。ここ原油市況が再び上昇基調を強めてきた。前日のWTI原油先物価格は92セント高の1バレル=67ドル35セントと4日続伸、これを受けて米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買い優勢の展開となっており、東京市場でも原油市況と連動しやすい石油関連株の株価を刺激した。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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