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【市況】20日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で続伸、テンセントが4.1%上昇

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

週明け20日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比384.61ポイント(1.41%)高の27598.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が118.53ポイント(1.13%)高の10632.36ポイントとそろって続伸した。売買代金は936億8300万香港ドルにやや縮小している(17日の売買代金は1003億600万香港ドル)。

米中通商交渉の進展期待が支え。米紙は17日、「貿易摩擦の解消を目指し、米国と中国の通商担当者は11月の首脳会談を模索している」と報道している。また、今月22~23日には次官級レベルの協議が開かれる予定だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.1%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.0%高、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.3%高と上げが目立った。

セメントや鉄鋼など素材セクターもしっかり。華潤水泥HD(1313/HK)が4.4%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.8%高、中国建材(3323/HK)が2.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.1%高、鞍鋼(347/HK)が3.6%高と値を上げた。

紙・パルプ、空運セクターも高い。玖龍紙業(2689/HK)が6.6%、理文造紙(2314/HK)が2.6%、中国東方航空(670/HK)が6.6%、中国南方航空(1055/HK)が5.4%、中国国際航空(753/HK)が4.2%ずつ上昇した。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元相場の下げ一服が安心感を誘っている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を2営業日続けて元高方向に設定した。段ボール原紙メーカーの玖龍紙業については、中間決算の大幅増益見通しもプラス材料となっている。

半面、他の個別株動向では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.9%安と急落。約1年7カ月ぶりの安値を付けた。伝染病の拡大を不安視。中国の農村農業部は19日、江蘇省連雲港市の養豚場で中国で3カ所目となる家畜伝染病「アフリカ豚コレラ(ASF)」の感染を確認したと発表した。これ以前に同社は16日、河南省鄭州市の食肉処理場で豚コレラの感染が確認された問題を受け、同処理場を一時閉鎖すると報告している。

一方、本土市場は6日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.11%高の2698.47ポイントで取引を終えた。金融株が上げを主導する。空運株や紙・パルプ株、発電株、資源・素材株、ハイテク株、不動産株なども物色された。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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