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【材料】イグニス---3Qは売上高が36.36億円、コミュニティのサービスが順調に伸長

イグニス <日足> 「株探」多機能チャートより

イグニス<3689>は10日、2018年9月期第3四半期(17年10月-18年6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比11.5%減の36.36億円、営業損失が9.51億円(前年同期は1.23億円の利益)、経常損失が9.79億円(同1.12億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が10.83億円(同0.10億円の利益)となった。

ジャンル別では、コミュニティはオンライン恋愛・婚活サービス『with』において、ユーザー数の増加を目指した積極的なプロモーションを展開してきたこともあり、「2017年国内マッチングアプリダウンロードランキング」では5位、「2017年国内・非ゲームアプリ収益ランキング」では30位を記録した。他社類似サービスを含め国内でオンライン恋愛・婚活サービスが急速に浸透してきていることから、『with』についてはプロモーションによる新規流入だけでなく、口コミによる流入も増加傾向にある。その結果、2018年5月時点における会員数が100万人、マッチング数が770万組を突破し、サービスが順調に伸びている。

ネイティブゲームは、主力タイトルの『ぼくとドラゴン』は配信開始から4年目に突入しているが、スマートフォン向けゲームアプリマーケットの競争が一層激化してきている中でも、プロジェクト利益は好調に推移している。また、既存ユーザーの満足度向上を目指すため、季節イベントの強化や「進撃の巨人コラボキャンペ-ン第二弾」やNTTドコモ提供の出前・フード宅配サイト『dデリバリー』とのコラボレーションキャンペーンといった新たな取り組みにもチャレンジした。

その他は、モビリティサービス・プラットフォーム『TLUNCH』が首都圏を中心に運営スペースと登録フードトラック事業者数を拡大させており、運営スペースは2018年6月末時点で70スペース(前年同期比318%増)を突破し急成長を遂げ、日本最大級の規模となっている。また、今後急成長が見込まれるVRやAI・IoTといった最先端技術に着目した新規事業にも投資を積極的に行った。

2018年9月期通期については、売上高が前期比21.1%減の44.00億円とする5月14日に公表した業績予想を据え置いている。

なお、同日に決算説明資料を発表しているが、その中では、積極投資事業としてVR事業にも触れている。VR事業を推進するイグニス子会社のパルス社では、とりわけエンターテインメント分野を推進している。「INSPIX」と呼ばれるVRライブプラットフォームの展開と、そこに投入していくIP(VRタレント等)の創出に力を入れていく戦略だ。同社によれば、9月以降にVRの新企画が始動するとしており、さらには、9~10月にかけて新規IPお披露目も準備中とのことだ。

決算発表された夜には、この「INSPIX」を活用した『岩本町劇場』と呼ばれるバーチャル劇場がプレオープンされ、パルス社の業務提携先である岩本町芸能社所属のVRアイドル「えのぐ」による本格ライブがYouTubeに加え、秋葉原でのライブビューイングや特設会場でのVR-HDMによる体験が同時に生配信された。生配信ということで技術的にも高いクオリティでバーチャルライブ展開されており、今後の発展も期待が持てる事業のようだ。

《MH》

 提供:フィスコ

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