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【経済】NYの視点:米Q2GDPの強い成長期待、ネガティブサプライズにも備える


米国商務省は27日に4-6月期国内総生産(GDP)を発表する予定で、強い成長期待が集まる。1-3月期の反動や減税が奏功し、5%台の成長予想も浮上した。市場エコノミストの平均予想は前期比年率で+4.2%と、2014年7-9月期以来の大幅な伸びが期待されている。トランプ政権は+4.8%とスタッフに伝えたとの噂があるほか、金融機関も4%台の成長を予想している。トランプ大統領とともに、クドロー国家経済会議(NEC)委員長(NEC)も、明確な数字は知らないと前置きしながらも、「米国4-6月期GDPの成長は大きなものに」と期待を膨らませている。

米商務省が発表した最新6月耐久財受注速報値は前月比+1.0%。伸びは3カ月ぶりのプラスに転じたものの予想+3.0%を下回った。変動の激しい輸送用機を除いた6月耐久財受注は前月比+0.4%。伸びは5月+0.3%から拡大し、予想+0.5%を上回った。国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア資本材の出荷(製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防))は前月比+1.0%と、予想+0.4%を上回り2月来で最大の伸びとなり、4-6月期GDPの成長拡大期待を後押しする内容となった。

一方、アトランタ連銀は、4-6月期GDP見通しを従来の+4.5%から+3.8%へ引き下げた。米商務省が発表した最新6月の耐久財受注、6月卸売在庫速報値、6月前渡商品貿易収支を受けて、在庫投資、純輸出の寄与度が0.58%ポイント、-0.10%ポイントへそれぞれ引き下げられたことが要因。従来は、0.72%ポイント、0.32%ポイントだった。

6月前渡商品貿易収支は-683憶ドル。赤字幅は5月648憶ドルから拡大し、予想670憶ドルも上回り3月来で最大となった。6月卸売在庫速報値も前月比横ばいと、伸びはマイナスとなった昨年10月来で最低にとどまった。

3.8%成長も依然高い伸びだが、4%に達しないと市場で失望感がひろがる可能性ももある。ネガティブサプライズに備える必要もありそうだ。

■米Q2GDP予想
バークレイズ:+5.2%
Amherst: +4.7%
ムーディーズ:+4.0%
アトランタ連銀/ドイツ銀:+3.8%
NY連銀:+2.7%

《CS》

 提供:フィスコ

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