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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

GW <日足> 「株探」多機能チャートより

■GW <3936>  4,000円 (+700円、+21.2%) ストップ高

 グローバルウェイ <3936> [東証M]がストップ高。24日、スイス子会社がICO(仮想通貨技術を利用した資金調達)実施に向けた申請手続きが完了したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。スイス金融市場監査局(FINMA)による認可は9~10月になる見込みで、認可を受けた後、ICOの詳細を速やかに開示する予定としている。

■イーレックス <9517>  1,293円 (+147円、+12.8%)

 東証1部の上昇率3位。イーレックス <9517> が急反騰。時価は17年5月以来1年2ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。記録的な猛暑が続いているが、世界的に地球温暖化の影響が出ている現状において、脱炭素を進めるために再生可能エネルギー普及への取り組みも進んでいる。東京都では2020年に太陽光発電などの再生可能エネルギーの電力利用割合を15%程度に引き上げる目標を掲げている。東京電力も水力や洋上風力発電などの再生可能エネルギーに重点を置く姿勢が伝わっており、こうした流れを受け、株式市場でも関連銘柄へのマークが強まっている。そのなか、イーレックスは代理店を通じ余剰電力を買い取り顧客に販売する新電力の一角でバイオマスの自社電源を保有しており、同関連有力株として頭角を現してきた。

■モリテック <5986>  591円 (+63円、+11.9%)

 東証1部の上昇率4位。モリテック スチール <5986> が急急反騰、大底圏からの戻り相場初動の動きとなっている。同社は自動車向けを主力とする板金加工大手だが、電気自動車(EV)向けケーブル自動巻き取り式充電スタンドを手掛けており、ここ相次いで人気化しているEV電池関連の一角としてマーケットの視線が向いている。特にEV向け充電機器を手掛ける大泉製作所 <6618> [東証M]がここ急速に水準を切り上げる展開にあり、その連想も働いている。同社株は1月18日に1380円の上場来高値をつけたが、時価はそこから半値以下で戻り余地の大きさも意識されているようだ。

■レントラックス <6045>  869円 (+91円、+11.7%)

 レントラックス <6045> が3日続伸。同社は23日取引終了後に、6月度の月次売上高が7億9800万円(前年同月比20.4%増)になったと発表。2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。成果報酬型広告サービスのパートナーサイト運営者数が2万6180人と、前月に比べ340人増加したことなどが寄与した。

■コーテクHD <3635>  2,435円 (+250円、+11.4%)

 東証1部の上昇率5位。コーエーテクモホールディングス <3635> が急騰。23日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高81億900万円(前年同期比24.4%増)、営業利益22億9400万円(同2.3倍)、純利益28億3800万円(同7.2%減)と大幅営業増益となったことが好感された。主力のエンタテインメント事業で、スマートフォンゲームの運営収入が増加したことに加えて、IP許諾のロイヤルティー収入が増加し、全体の売上高および利益を押し上げた。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高410億円(前期比5.3%増)、営業利益120億円(同2.5%増)、純利益125億円(同4.0%減)の従来見通しを据え置いている。同時に、9月30日を基準日として1対1.2株の株式分割を実施すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。

■シリコンスタ <3907>  1,348円 (+122円、+10.0%)

 シリコンスタジオ <3907> [東証M]が続急騰。同社はCG技術基盤のミドルウエアを主力にゲームの開発支援を行うほか、自社でスマホゲームの開発も手掛けている。23日取引終了後、18年11月期の連結業績予想を修正、最終損益を7億6500万円の赤字から7億700万円の赤字(前期11億3700万円の赤字)へ修正、赤字幅が縮小する見込み。自社の機械学習エンジン「YOKOZUNA data」を英キーワーズグループ子会社に150万ドルで譲渡することによるもの。

■セック <3741>  3,185円 (+280円、+9.6%)

 東証1部の上昇率6位。セック <3741> が急反発。23日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)単独業績予想について、売上高を23億5000万円から25億円(前年同期比9.3%増)へ、営業利益を2億3000万円から2億8000万円(同36.6%増)へ、純利益を1億7000万円から2億1000万円(同52.2%増)へ上方修正したことが好感されている。第1四半期に移動体通信事業者向けサービス系の開発が好調だったことに加えて、モバイル決済関連の開発とロボットの研究開発案件が増加したことが要因としている。

■ヒーハイスト <6433>  453円 (+36円、+8.6%)

 ヒーハイスト精工 <6433> [JQ]が急反発。7月10日に上ヒゲで490円まで買われ底値圏離脱の動きを見せたあと、目先筋の利益確定売りをこなし400円台でもみ合っていた。産業機械向けの軸受け製造を手掛け、半導体製造ライン向け制御装置などにも展開する。直動システム世界トップのTHK <6481> 向けが主力で、THKは現在フル生産状態が続いており、同社もこの恩恵を中期的に享受するとの思惑がある。PBR0.8倍台とバリュー株の素地もあり、400円台の株価は値ごろ感も意識される。

■サンバイオ <4592>  2,805円 (+189円、+7.2%)

 サンバイオ <4592> [東証M]が急反発。23日の取引終了後、慶応義塾大学医学部と「SB623」の認知症を適応症とした共同研究に関する契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では現在、独自開発の再生細胞薬SB623について、慢性期脳梗塞(米国)および慢性期外傷性脳損傷(日米)を対象に臨床試験を実施している。今回の共同研究では、SB623について、慶応大学医学部生理学教室(岡野栄之教授)において認知症モデル動物を用いて治療効果を評価し、臨床試験に進むための必要なデータの取得を目指す。同社では今後、こうした協力を通じてSB623のアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などの認知症を適応症とした開発を進めるとしている。

■セプテニHD <4293>  246円 (+15円、+6.5%)

 セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ]が反発。同社は24日、感情データの分析・活用を専門とするEmotion Tech(東京都千代田区)とピープルアナリティクスに関する共同研究を開始すると発表。Emotion Techが持つNPS(ネット・プロモーター・スコア:ロイヤルティーを数値化する指標)を活用した感情データの分析技術や従業員エンゲージメントの定量化の知見と、セプテーニグループが保有する成長度合いの定量化の知見を組み合せ、共同で人材のパフォーマンスを評価する新たな手法の開発を目指すとしている。

■コマツ <6301>  3,337円 (+172円、+5.4%)

 コマツ <6301> 、日立建機 <6305> など建機株が高い。市場では「米中貿易摩擦で逆風環境にあった中国だが、景気減速懸念を受けて政府が景気テコ入れ策に動くとの思惑が浮上していた。具体的な話はまだ伝わっていないが、24日の国務院で財政政策を積極化するとの方針が示され、現地では政策発動を織り込む形で上海総合指数が上昇している」(準大手証券ストラテジスト)という。コマツは6月28日、日立建機も7月9日に年初来安値をつけてまだ日が浅く、戻り相場初動との認識が買い戻しや値ごろ感からの追随買いを誘導している。

■堺化学 <4078>  3,250円 (+130円、+4.2%)

 堺化学工業 <4078> が大幅反発、年初来高値を更新した。同社は23日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表した。80万株(発行済み株式数の4.57%)、20億円をそれぞれの上限としており、取得期間は7月24日から12月20日まで。24日は、自社株買いによる株式需給の好転を評価した買いが流入した。

■東映アニ <4816>  3,375円 (+135円、+4.2%)

 東映アニメーション <4816> [JQ]が大幅反発。24日、東京都練馬区の大泉スタジオ敷地内に新施設「東映アニメーションミュージアム」を28日にオープンすると発表しており、これを好感した買いが入った。同施設は、14年9月に休館した「東映アニメーションギャラリー」をリニューアルして、オープンするもの。ミュージアムには、これまで同社が製作した数多くの作品の制作資料の展示や、作品を検索したり映像を観ることができる巨大タッチモニターがあるほか、イベントスペースでは企画展「プリキュアあそべるひろば」を開催中としている。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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