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【材料】鉄人化計画---18年5月期3Qは減収・増益で、経営改善策が順調に推移


鉄人化計画<2404>は13日、2018年8月期第3四半期連結決算を発表した。売上高が前年同期比7.4%減の55.40億円、営業利益が1.22億円、経常利益が0.21億円、四半期純損失が1.94億円となった。

カラオケルーム運営事業の売上高は前期比6.9%減の53.18億円、セグメント利益は4.9%増の5.20億円で、競合各社の都心部への集中出店により競争が激化している中、成長への転換を図る一環として不採算店舗の積極的な退店を行い、7店舗を閉鎖した結果、同期間の店舗数は56店舗になった。減収の主な要因は、期中の退店及び期初からの既存店売上高が前年同四半期比95.8%となったことによるが、既存店の施策として、店舗社員採用と適正配置・店舗修繕を実施し、3月以降は販促活動の強化を行った結果、直近の既存店売上高は前年比99.4%まで回復している。現在は新規出店再開のため店舗開発体制を強化し、1 年 7 か月ぶりの新店舗「カラオケの鉄人 東陽町店」が2018 年 7 月 25 日(水)にオープンする。また増益の主な要因は電力料金、店舗賃貸借の契約条件見直しなどによる経費削減及びガバナンス強化として過剰投資となったT・R事業からの完全徹底によるものである。

CP事業の売上高は前期比17.4%減の1.27億円、セグメント利益は16.7%減の0.84億円となった。「カラオケの鉄人モバイル」サイトを中心に運営を行っているが、フィーチャーフォンからスマートフォンへの乗り換えが進み、現状減収・減益となっている。

その他事業の売上高は前期比20.5%減の0.94億円、セグメント損失は0.01億円となった。不動産賃貸業は計画通りの業績で進捗したが、米国グアムの連結子会社が運営するエンターテインメントレストランの業績は、日本人観光客が回復しない影響で減収・減益となっている。

2018年8月期の連結業績予想は、売上高が前期比9.3%減の71.00億円、営業利益が0.6億円、経常損失が0.55億円、当期純損失が3.5億円を見込んでいる。

同社グループは、豊富なオリジナル配信楽曲やアニメ等とのコラボレーションキャンペーン、歌った曲リストを持ち帰れる 『採点レシート』 、2018 年 5 月開始のサブスクリプションサービス『カラ鉄ホーダイ』 など、ユニークなコンテンツの企画・開発に注力している。「カラオケルーム運営事業への注力」、「新規事業への厳選投資」、「コーポレートガバナンスコードの強化」を当期の経営方針としており、カラオケルーム運営事業に対して店舗社員の採用、店舗修繕及び販促活動の強化により店舗収益力の回復を図りながら、同グループの特色であるコンテンツコラボ企画による差別化を推し進め、ガバナンス体制を見直すことで肥大化した本社費の削減をおこなっている。また、新経営体制の改革として、将来に向けた事業の継続的な発展のために、優秀人材の確保及び社員の人材育成に視点を置いた人事制度改革を実行している。このような経営改善策は、現在順調に推移しているようだ。

《SF》

 提供:フィスコ

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