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【市況】すぐ始めたい人のための「先物取引入門」(9)商品先物会社はどうやって選べばいいの?


こんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回は、実際に商品先物取引を始めるにあたり、商品先物会社をどのように選べばいいのかを一緒に考えてみます。

商品先物を取引する方法は、大きく分けて2つあります。それは対面取引かネット取引かです。この2つの取引方法のうちどちらを選べばよいのかは、自身がどのようなスタイルで取引をしたいのかによって変わってきます。

○取引のプロにアドバイスを受けられる「対面取引」

商品先物取引には興味があるけれど、売買方針を決めるための情報をどうやって集め、分析したらよいか不安という方には対面取引がおすすめです。対面取引は、商品先物会社に所属するプロフェッショナルから売買に関するアドバイスを受けられることが最大のメリットです。商品先物会社は、価格変動にかかわる国内外のニュースや統計データなどの情報を組織的に収集・分析し、長年にわたり蓄積しています。対面取引ではそうした情報に基づく的確なアドバイスを受けることができるのです。

ただし、対面取引は専門的なアドバイスを受けられる分、ネット取引よりも手数料は割高です。手数料の額は商品先物会社によって異なりますが、例えば金先物でいうと最低取引単位の1枚で、ネット取引では1000円程度のところ、1万数千円かかってしまうこともあります。

手数料がかさむのは痛いですが、専門家からの情報提供やアドバイスを受けられるということは、裏を返せば、それだけの価値があるということです。

東京商品取引所(TOCOM)が開催した、仮想取引ではなく、実際に損益が発生する現実の取引で収益率を競う『第2回 TOCOMリアルトレードコンテスト』(今年1月~3月にわたり開催)では、なんと上位10位のうち4名が対面取引の個人投資家だったそうです。同コンテストは、売買手数料を収益から差し引いて利益率をはじき出すため、手数料の高い対面取引は一見不利に思えますよね。しかし、プロのアドバイザーと二人三脚でトレードに臨むことで、より利益を狙いやすくなるのかもしれません。

○時間や場所を選ばずにマイペースに取引できる「ネット取引」

一方、ある程度知識があり相場観もわかる方、他人にアドバイスされるのがわずらわしいという方は、ネット取引がおすすめです。ネット取引は取引手数料が安いうえ、モバイルにも対応しているため、時間や場所を選ばずに取引ができます。対面取引では、夜間取引時間の途中で注文受付を終了してしまう場合もありますが、ネット取引なら取引所の注文受付終了時間まで受注するため、ほぼ24時間取引ができるのです。ただし、ネット取引は対面取引とは異なりプロのアドバイザーがいないわけですから、時事や経済の情報について、自分で調べて売買の判断をしなければなりません。

対面取引とネット取引の違いは、洋服を店頭で買うか、ネットで買うかの違いに似ています。店頭では、店員さんから流行や自分に合う服についてアドバイスを受けることができますが、ネットで買う場合は流行、サイズ、自分に合う色かなど、全て自分で判断しなければならないですよね。それと同じように、自分で集めた情報を使って売買のタイミングを判断し、取引するのがネット取引なのです。

初心者だからアドバイスを受けたいけれど、対面取引は手数料が高いから気がひける…という方もいらっしゃることでしょう。そういう方は、実際に取引を始める前に、東京商品取引所やネット取引業者の多くが提供しているバーチャルトレード(仮想売買)を行ってみるのがおすすめです。様々なシナリオで商品先物取引を体験することができるからです。仮想市場での売買を通じて、取引のルールや一連の流れを学ぶことができるってステキですよね。取引のシミュレーションを重ねていくうちに、投資テクニックが身についていくはずです。

○自分の投資スタイルに合った取引方法を選ぼう

専門家のアドバイスを受けながら利益を狙いたい場合は対面取引、手数料をおさえてマイペースで取引したい場合はネット取引とお伝えしましたが、これ以外にも取引方法の選び方はいろいろ考えられます。

例えば、取引期間をどれくらいに定めるかによっても変わります。小さな値幅を狙って売買を繰り返す「スキャルピング」や1日のうちに取引を決済する「デイトレード」など、短い期間で取引を行いたい場合は、機動的なネット取引のほうが向いているかもしれません。一方、さまざまな情報を仕入れ、分析しながら大きなトレンドを狙う「ポジショントレード」を目指すなら、アドバイザーと相談しながらの対面取引という選択肢が活きてきます。

自分に何が合うのかよく吟味して、自分にぴったりの商品先物会社を見つけましょう。

“すぐ始めたい人のための「先物取引入門」”は、商品先物取引の基礎をフィスコの見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《HT》

 提供:フィスコ

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