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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

トレファク <日足> 「株探」多機能チャートより

■トレファク <3093>  783円 (+33円、+4.4%)

 トレジャー・ファクトリー <3093> が大幅高で3日続伸。同社が11日に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高43億5400万円(前年同期比8.6%増)、経常利益3億150万円(同24.0%増)と大幅経常増益となり、上期(3-8月)計画の経常利益1億4900万円を大幅(進捗率2.1倍)に上回り、通期業績上方修正の可能性が浮上している。直営店の服飾専門リユース業態の「トレファクスタイル」を4店出店した効果もあり、衣料の売り上げが2ケタ増収となったほか、スポーツ・アウトドア業態も順調に売り上げを伸ばし、全体として増収を確保した。また、人員配置の効率化に加えて、その他経費の見直しを進めたことが利益を押し上げている。

■三益半導 <8155>  1,907円 (+73円、+4.0%)

 三益半導体工業 <8155> が大幅反発。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を3070円から3100円に引き上げた。半導体事業部(ウエハー研磨加工)の追い風環境に加え、パワー半導体用製造装置の受注も堅調。足もとでメモリ製品の市況が下落しているが想定内とし、半導体産業の活況を背景に中長期的な業績拡大局面に入った、とみている。19年5月期の営業利益は会社予想54億5000万円に対し、58億円(前期比29%増)を予想。1株利益は121円と試算しており、11期ぶりに100円台に到達する見込み。

■小松ウオール <7949>  2,341円 (+86円、+3.8%)

 小松ウオール工業 <7949> が9連騰。18日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)が前年同期比2.7倍の1.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。オフィスや工場、公共施設向けの可動間仕切りや移動間仕切りの販売が伸びたことが寄与。業務効率化など生産性の向上に取り組んだことも大幅増益に貢献した。

■黒田精工 <7726>  1,983円 (+69円、+3.6%)

 黒田精工 <7726> [東証2]が大幅高で4日続伸。同社は半導体製造装置向けなどに直動関連機器や金型システムを製造販売しているが、世界的に高水準の半導体需要を背景に業績急拡大歩調にある。策定した中期経営計画を前日に開示。21年3月期に売上高200憶円(前期実績161億1700万円)、営業利益13億円(同5億2200万円)を目指す野心的な数値目標で、これを評価する買いを呼び込んでいる。

■GMO-FH <7177>  906円 (+29円、+3.3%)

 GMOフィナンシャルホールディングス <7177> [JQ] が大幅続伸。18日大引け後、非開示だった業績見通しを発表。18年12月期上期(1-6月)の業績予想は連結経常利益が58.6億円となる見通しとなったことが買い材料視された。17年12月期(9ヵ月決算)が決算期変更のため単純比較はできないが、前年同一期間(17年1-6月)と比べ経常利益は58.0%増加した。株式などの委託手数料が増えたうえ、店頭デリバティブ取引に係る収益も伸びた。また、昨年9月にGМOコインを連結子会社化したことを背景にトレーディング収益が増加したほか、金融収益も堅調だった。

■タカラトミー <7867>  904円 (+29円、+3.3%)

 タカラトミー <7867> が大幅続伸。東海東京調査センターは18日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続した。目標株価は2280円(前回3050円)とした。定番商品(トミカ、プラレール、リカちゃん)については今期も底堅い販売を予想するほか、「ベイブレードバースト」は海外と合わせて増収が可能とみており、新商品で事前評価も高い「ゾイド」や「L.O.L.サプライズ!」の販売動向にも注目している。「トランスフォーマー」は商材の投入スケジュールが全体的に後ろ倒しになっていることなどはマイナス要因とみている。19年3月期の連結営業利益は前期比4.6%減の125億9800万円と減益を見込むが会社計画(100億円)は超過を予想。21年3月期の同利益は140億1200万円と新中期経営計画の目標である140億円は概ね達成できるとみている。

■国際石開帝石 <1605>  1,156.5円 (+36.5円、+3.3%)

 国際石油開発帝石 <1605> やJXTGホールディングス <5020> 、コスモエネルギーホールディングス <5021> など石油株が高い。18日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近8月物が前日比0.68ドル高の1バレル68.76ドルと上昇。米国の原油在庫が増加したものの、ガソリン需要の増加などへの期待から原油価格は上昇した。これを受け、石油株に買いが先行している。

■東京エレクトロン <8035>  19,330円 (+495円、+2.6%)

 東京エレクトロン <8035> が一時500円を超える上昇をみせたほか、アドバンテスト <6857> 、SCREENホールディングス <7735> など半導体製造装置関連株に買いが集まった。足もと米株高でリスクオンの流れが継続しており、前日の米国株市場ではフィラデルフィア半導体株指数が続伸するなど半導体関連が引き続き強い動きをみせた。一方、東京市場では東京エレクなど日経平均と比較しても出遅れ感が強く、海外投資家とみられる買いがリターンリバーサルの戻り相場を後押しした。

■ラサ工業 <4022>  2,771円 (+44円、+1.6%)

 ラサ工業 <4022> が反発。米国株市場ではデータセンター増設による旺盛なメモリー需要などを背景に半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数が続伸基調となるなど強い動き。東京株式市場でも出遅れていた半導体関連株にリターンリバーサル狙いの買いが目立つ。そのなか、同社は半導体向け高純度リン酸を手掛け、好収益環境を享受しており、足もと見直し買いが流入している。19年3月期営業利益は前期比微減見通しの28億円を見込むが上振れ余地がある。

■エフティ <2763>  1,510円 (+22円、+1.5%)

 エフティグループ <2763> [JQ]が6日続伸。同社は光通信 <9435> 傘下で法人向け中心に電話機などの通信関連機器やLED照明などを販売している。中小企業向けに監視カメラの販売が拡大、個人向けでは光回線などネット接続サービスが好調で業績に寄与している。19年3月期営業利益は53億円と2ケタ成長予想。配当利回りは3%と高い。

■三菱UFJ <8306>  663.1円 (+9.4円、+1.4%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> は買いが先行。前日の米国株市場ではモルガン・スタンレーなどの市場予想を上回る好調な四半期決算発表を受け、大手金融株が総じて買い優勢だった。また米長期金利も上昇基調を続けており、米10年債利回りは前日終値ベースで2.87%台まで水準を切り上げている。東京市場でも株価に出遅れ感の強いメガバンクは、高配当利回りなども考慮され断続的に買いが向かっている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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