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【市況】銀行株が底堅い動きをみせる【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

26日の日経平均は小反発。3.85円高の22342.00円(出来高概算13億5000万株)で取引を終えた。トランプ政権が中国によるハイテクなど重要産業分野への対米投資制限を検討していることが報じられ、貿易摩擦への警戒感からアジア・欧州株が概ね全面安となり、米国市場もNYダウが328ドル安と大幅に下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円安の22155円となり、一時21990円と22000円を下回る局面もみられるなか、26日の日本株市場は売り優勢の展開となった。ただし、寄り付き直後に付けた22104.12円を底に、その後は下げ渋りをみせると、後場半ばにはプラス圏を回復。前日終値を挟んでのこう着が続く中、辛うじてプラス圏をキープした。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、電力ガス、水産農林、海運、パルプ紙、その他金融、ゴム製品、銀行が上昇。半面、石油石炭、サービス、鉱業、小売が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、東エレク<8035>、太陽誘電<6976>、ファナック<6954>が小じっかり。一方で、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>が重石となった。

指数インパクトの大きいファーストリテ、ソフトバンクGの2社で日経平均を約75円押し下げるなか、日経平均は朝安後下げ渋る格好となった。銀行株が底堅い動きをみせたことも、やや安心感につながりそうである。とはいえ、セクターでは電力ガス、水産農林、海運、パルプ紙が上昇率上位であり、ディフェンシブ系のほか、相対的に出遅れているセクターへのリバランスに留まっているように映る。銀行株の上昇が安心感につながっているものの、相場反転のきっかけとなるかは見極めが必要であろう。また、米中貿易摩擦の行方を見極めながらの物色になりそうだ。(村瀬智一)

《AK》

 提供:フィスコ

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