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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

図研 <日足> 「株探」多機能チャートより

■図研 <6947>  1,877円 (+90円、+5.0%)

 図研 <6947> が続急伸。18年3月期の決算発表を受け5月8日にマドを開けて買われた後、1700円~1800円のゾーンでボックス圏推移にあったが、目先その上限をブレークしてきた。プリント基板用CAD/CAMで国内トップシェアを誇り、IoT関連のシステム開発需要増加で受注環境は絶好調、19年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比24%増の25億円を計画するなど高成長が続く。信用取組も売り残、買い残ともに枯れた状態で需給関係も良好。

■昭和電工 <4004>  4,725円 (+225円、+5.0%)

 昭和電工 <4004> が6日ぶりに反発、大幅高に買われた。日本経済新聞が21日付で「中国の環境規制がもたらす特需が素材業界で生まれている。石炭離れで大気汚染を改善させたい当局の規制で、製鉄用部材やプラスチックの価格が急騰。関連する日本メーカーの業績が伸びている」と報じたことが刺激材料となったようだ。記事で紹介された同社、東海カーボン <5301> のほか、日本カーボン <5302> 、SECカーボン <5304> [東証2]といった黒鉛電極メーカーが軒並み高に買われた。黒鉛電極の需要増加と価格上昇を追い風に、いずれも今期経常利益は大幅増益で過去最高益を見込んでいる。

■ソフトバンク <9984>  8,641円 (+382円、+4.6%)

 ソフトバンクグループ <9984> が続伸、300円を超える上昇で8600円台を回復。前日に続き日経平均株価は戻り足を強め、前々日にトランプ米大統領の追加関税に関するコメントで急落した分の下げ幅を、2日間で完全に取り返した格好となっている。ソフトバンクについては政府が新たにまとめた骨太の方針で人工知能(AI) 分野の活用による生産革命が意識されるなか、同分野への投資主体として注目されているが、市場では「海外ヘッジファンド筋の先物を絡めた買い戻しが、日経平均寄与度の高い値がさ株を押し上げており、同社はその象徴株」(ネット証券大手アナリスト)という。なお、21日はファーストリテイリング <9983> も買われた。「NT倍率が記録的に高い水準にあり、日経平均偏重型の戻り相場であることを示唆している」(同)とも指摘されている。

■ベネ・ワン <2412>  3,230円 (+120円、+3.9%)

 ベネフィット・ワン <2412> が続伸。今月13日に3330円で上場来高値を形成した後、調整局面に入ったが、前日に安値3000円で下ヒゲ陽線をつけてリバウンドに転じ、21日は25日移動平均線をサポートラインに上値を伸ばしてきた。今回政府がまとめた骨太の方針では「働き方改革」も重要項目に挙げられ、そのなか、福利厚生代行サービスを提供する同社は関連有力株に位置づけられている。19年3月期営業利益は前期比21%増の75億円を見込むなど好調で、最高値奪回をにらむ展開に。

■ソースネクス <4344>  824円 (+26円、+3.3%)

 ソースネクスト <4344> が大幅反発。高評価が定着している「ZEROウイルスセキュリティ」を販売するほか、通訳機「ポケトーク」が増勢の続く訪日外国人の接客ツールと注目されている。政府は2020年の東京五輪までに人工知能(AI)を使った高精度の同時通訳システムの実用化を計画しており、同社はその国策に乗る銘柄としてマークされる。

■LINE <3938>  4,295円 (+80円、+1.9%)

 LINE <3938> が4日ぶりに反発。同社は21日、サイバーエージェント <4751> 子会社でチャットボット事業を手掛けるAIメッセンジャーと共同プロジェクトを開始したことを明らかにした。新たに立ち上げたのは、LINEが提供する「LINE カスタマーコネクト」で、チャットに特化した次世代型チャットカスタマーサポートを推進する共同プロジェクト。主な内容は、両社が保有するリソースの相互活用による商品開発や、オペレーターと人工知能(AI)を掛け合わせたチャットサービスの共同運営および新商品開発、「LINE カスタマーコネクト」の共同マーケティングなどとしている。

■エンカレッジ <3682>  872円 (+13円、+1.5%)

 エンカレッジ・テクノロジ <3682> [東証M]が続伸。同社は21日、エクスジェン・ネットワークス(東京都千代田区)と認証・アクセス管理の分野で協業を開始することで合意したと発表。エクスジェン・ネットワークスは2003年から、ユーザーのID(アカウント)を管理する統合ID管理製品「LDAP Manager」を開発・販売している企業。両社は今回の提携で、一般ユーザーの統合ID管理や特権ID管理、証跡管理といった認証・アクセス管理の分野で、それぞれの強みを相互に補完することができるとしている。

■インテリW <4847>  687円 (+10円、+1.5%)

 インテリジェント ウェイブ <4847> [JQ]が続伸。20日、東証が同社を27日付で東証2部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ネオス <3627>  483円 (+7円、+1.5%)

 ネオス <3627> が続伸。電子ブック閲覧ソフトやコンテンツなど携帯電話向けアプリ開発支援を手掛けるが、最近は医薬業界や金融業界向けで需要を捉えている。クラウド構築に関するコンサルティングなど新事業も拡大、独自のマッチングAIや画像認識技術を開発し、企業向けAIソリューションにも展開していることで市場の注目度も高い。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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