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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ブレーキ <日足> 「株探」多機能チャートより

■曙ブレーキ工業 <7238>  309円 (+80円、+34.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。曙ブレーキ工業 <7238> が急反騰ストップ高。13日付の日本経済新聞で「40年ぶりにブレーキの新たな基本構造を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、従来よりもブレーキが安定するほか、最大3割軽量化できるとしており、世界的に進む低燃費車や電気自動車へのシフトに対応する。19年から量産して軽自動車やスポーツカー、産業機械などへの幅広い採用を見込むとしていることから、業績への貢献が期待されている。

■ミサワ <3169>  509円 (+80円、+18.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ミサワ <3169> が続急騰ストップ高。12日大引け後に発表した19年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比78.3%増の4100万円に拡大して着地したことが買い材料視された。同社は「unico」ブランドの家具・インテリア雑貨を直営店とネット通販で販売している。2-4月期は為替差損が前年同期より約3500万円増加したものの、増収効果で吸収し、大幅増益を達成した。上期計画の9400万円に対する進捗率は5年平均の38.1%を上回る43.6%に達しており、順調なスタートを切ったことが好感されたようだ。

■スキヤキ <3995>  5,170円 (+705円、+15.8%) ストップ高

 SKIYAKI <3995> [東証M]が急反騰ストップ高。12日、7月31日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の5分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて発表した19年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益は4300万円で着地した。また、ペット関連サービスの開発・運営を手掛けるピーリンク(東京都目黒区)と資本業務提携をすることも明らかにした。

■富士PS <1848>  747円 (+100円、+15.5%) ストップ高

 富士ピー・エス <1848> [東証2]が続急騰ストップ高。12日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月19日付で東証2部から東証1部市場へ指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが入った。同社はプレストレストコンクリート(PC)工法大手で、道路・橋梁などの土木工事に強み。19年3月期連結業績予想は売上高286億円(前期比4.5%増)、経常利益8億6000万円(同14.1%増)を見込む。

■ガイアックス <3775>  1,098円 (+144円、+15.1%) 一時ストップ高

 ガイアックス <3775> [名証C]が急反騰、一時ストップ高まで買われた。同社は12日、出資先のTRUSTDOCK(東京都千代田区)が、レシートをスマホ撮影するだけで現金がもらえるアプリ「ONE」を開発・展開するONE FINANCIAL(東京都港区)と業務提携することで合意したと発表。ONE FINANCIALは、TRUSTDOCKが提供するAPI型オンライン本人確認サービス「TRUSTDOCK」により、「ONE」を利用するユーザーの本人確認業務をスムーズに行うことが可能。このほど、本人確認業務代行の導入実施を完了したことを明らかにしている。

■ネオジャパン <3921>  1,917円 (+237円、+14.1%)

 東証1部の上昇率4位。ネオジャパン <3921> が続急騰。12日大引け後に発表した19年1月期第1四半期(2-4月)の経常利益(非連結)が前年同期比13.7%増の1.9億円に伸びて着地したことが買い材料視された。グループウェア「desknet’s NEO」クラウド版の利用者数が増加し、2ケタ増収を達成したことが寄与。上期計画の2億円に対する進捗率は93.6%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ラクオリア <4579>  1,612円 (+165円、+11.4%)

 ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が続急騰。25日移動平均線を足場に急伸、底値圏離脱を鮮明としている。同社は疼痛疾患に強みを持つ創薬ベンチャーで、新規開発化合物の知的財産導出により収益を獲得するビジネスモデル。12日取引終了後、選択的TRPM8遮断薬(アザスピロ誘導体)の米国における特許査定を取得したことを発表、株価の押し上げ材料となった。同化合物は疼痛領域および泌尿器疾患領域で未充足の医療ニーズに応える画期的新薬として期待されており、これを手掛かり材料に短期資金が攻勢をかけた。

■エムアップ <3661>  1,605円 (+149円、+10.2%)

 東証1部の上昇率6位。エムアップ <3661> が続急騰。日証金が12日、エムアップ株について13日約定分から貸借取引の申込停止措置を解除し、一方で貸株利用など貸借取引で注意喚起銘柄に指定すると発表した。貸借取引の規制一部解除に伴って、売買の自由度が回復するとの見方から買いが優勢となったようだ。

■アドベンチャ <6030>  24,320円 (+1,910円、+8.5%)

 アドベンチャー <6030> [東証M]が続急伸。12日、6月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。また、日本航空 <9201> の認可代理店として国内線の仕入れに強みを持つTET(大阪府大阪市)の全株式を取得し子会社化することも発表した。

■東芝 <6502>  337円 (+21円、+6.7%)

 東芝 <6502> が急反発。13日、同社は株主還元の方針に関するリリースを発表。今月1日に東芝メモリの株式譲渡が完了したことを受け、「譲渡益の一部について、7000億円程度を目途とした自己株式の取得による株主還元を可能な限り早く行う方針」を発表した。これを受け、同社株に買いが集まった。

■寿スピリッツ <2222>  6,190円 (+270円、+4.6%)

 寿スピリッツ <2222> が大幅高で3日続伸。東海東京調査センターが12日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を6550円から7030円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。フランセを中心とした首都圏エリアの継続的な成長に加えて、海外およびインバウンドの成長を見込んでおり、19年3月期業績予想は、会社予想の売上高406億円、営業利益58億円を上回る、売上高421億円(前期比12.6%増)、営業利益61億円(同21.4%増)の2ケタ増収増益を予想している。

■アイフル <8515>  369円 (+15円、+4.2%)

 アイフル <8515> が続伸大幅高。みずほ証券が11日付で同社株の目標株価を415円から465円に引き上げており、これが好感された。同社の19年3月期のガイダンスが想定を上回る強気の計画であったことを評価、利益の期待成長率が他のノンバンクと比較しても高いということを確認し、株価は今後見直される可能性が高いと判断するとしている。株式需給面では、信用取組が大幅に買い長(売り残を買い残が上回る状況)ながら、日々の商いが高水準でそれほど上値の重荷とはなりにくい点も投資資金流入を誘う背景にある。

■エボラブルA <6191>  2,427円 (+79円、+3.4%)

 エボラブルアジア <6191> が続伸大幅高。12日の取引終了後、ショッピングサイト「Touch mall(タッチモール)」の運営を行うワンワールド(東京都港区)と国内航空券のOEM提供で業務提携を行うことで合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ワンワールドは、地域格差による買い物難民をなくすという理念のもと、社会貢献型のショッピングサイト「Touch mall」の運営を行う企業。今回の提携は、国内航空券をOEMにより「Touch mall」会員向けに提供するというもので、これにより同サイト会員はより幅広いジャンルの買い物を楽しめるようになるという。また、エボラブルアジアにとっても新規顧客の獲得が見込まれる。なお、18年9月期業績への影響は軽微としている。

■加藤製 <6390>  2,943円 (+73円、+2.5%)

 加藤製作所 <6390> が4日ぶりに反発し、25日移動平均線(2859円=12日終値ベース)を下支えに反発の兆しをみせている。PER12倍台、PBR0.6倍台と、株価指標面では依然として割安水準にある。同社が5月14日に発表した19年3月期通期の連結業績予想で、売上高900億円(前期比3.5%増)、経常利益45億円(同85.0%増)を見込み、年間配当は前期比15円増の95円を予定している。国内では、大都市圏での建設投資好調を受けて、クレーン・ショベルともに前年並みの需要を見込む。一方、海外では中国でのショベル需要の増加に加えて、アジア向けクレーンや北米向けクローラキャリア(不整地運搬車)需要の増加が見込まれ、これらが業績を牽引する見通しだ。

■イーガーディ <6050>  3,325円 (+75円、+2.3%)

 イー・ガーディアン <6050> が5日続伸で戻り足を強め、25日移動平均線も上抜けてきたことでトレンド転換を印象づけている。スマートフォンゲーム市場の急拡大でゲームサポート事業が収益に貢献しているほか、SNSの投稿監視サービスなども時流に乗り業績を後押ししている。子会社を通じ「IoTセキュリティコンサルティングサービス」などにも展開しており、サイバーセキュリティー関連株の一角としても注目されている。

■ALSOK <2331>  5,360円 (+100円、+1.9%)

 綜合警備保障 <2331> が反発、上値追い態勢を強めている。前日こそ上昇一服となったものの今月1日の4915円を底値にほぼ一貫した戻り足をみせている。2020年の東京五輪開催を前に国策的な追い風で警備需要が高まりをみせており、特に同社は好採算の機械警備が収益を押し上げる構図となっている。また、少子高齢化社会に対応したビジネス領域の拡張にも前向きに取り組み、訪問介護や老人ホームなど介護関連市場の開拓に期待がかかる。株式需給面でも目先の実需売り圧力は解消されている。信用買い残、売り残ともに枯れた状態でなおかつ、浮動株比率が際立って低いことから上値の軽さを見込んだ短期資金が再流入している。

■りそなHD <8308>  641円 (+11.4円、+1.8%)

 りそなホールディングス <8308> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は12日、同社株の目標株価を670円から700円に引き上げた。レーティングは「ニュートラル」を継続した。4月に東証1部に上場した関西みらいフィナンシャルグループ <7321> 分を調整した結果、自己資本や一株当たり純資産(BPS)増加などが推定され、理論株価は足もとの株価水準を上回るため、目標株価を見直している。

■JVCケンウ <6632>  328円 (+5円、+1.6%)

 JVCケンウッド <6632> が続伸。13日、認知症の非薬物療法に特化した研究開発型ベンチャー企業のAikomi(神奈川県藤沢市)へ武田薬品工業 <4502> と共同出資を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。Aikomiは、認知症の人とのつながりやコミュニケーションを促進する個別にカスタマイズされた非薬物療法の提供を通じて、認知症の介護において行動・心理症状の改善を目指すという。なかでJVCKWは、Aikomiの技術プラットフォームの開発において、患者との接点となるデバイス開発を行う予定で、同社が保有する知的財産や技術・ノウハウを最大限に活用して、五感刺激を実現するあらゆるデバイスの開発を目指すとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,496円 (+99円、+1.3%)

 トヨタ自動車 <7203> が反発。日本時間14日未明にFOMCの結果が判明するが、米5月のCPIが6年ぶりの高水準となったことなどから利上げペース加速の思惑が出ており、外国為替市場ではドル買いの動きが活発化。足もとは1ドル=110円50銭近辺の推移と円安含みで推移しており、これが為替感応度の高い同社株に追い風材料となった。

■ユーグレナ <2931>  926円 (+12円、+1.3%)

 ユーグレナ <2931> が3日続伸。マツダ <7261> は13日、ひろしま自動車産学官連携推進会議とユーグレナが共同で進める、自動車用次世代バイオ燃料の普及拡大に向けた実証事業計画に参画すると発表。これが材料視されたようだ。このプロジェクトでは、ユーグレナが推進する「国産バイオ燃料計画」と連携し、カーボンニュートラルな次世代バイオ燃料の原料製造・供給から利用に至るまでのバリューチェーン全体の構築を目指し、次世代バイオ燃料の普及拡大に努めるもの。具体的には、微細藻類由来の油脂や広島地域の家庭などから排出される使用済みてんぷら油などを原料としたバイオ燃料をつくり、乗用車などで使用する取り組みを、2020年をメドに開始する計画となっている。

■千代建 <6366>  909円 (+10円、+1.1%)

 千代田化工建設 <6366> が5日ぶり反発。12日の取引終了後、千葉アルコン製造(千葉県市原市)と、水素化石油樹脂生産設備の設計・調達・建設(EPC)業務の工事請負契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。千葉アルコン製造は、荒川化学工業 <4968> 、コスモエネルギーホールディングス <5021> 、および丸善石油化学(東京都中央区)が出資する企業。今回、EPC業務を受注した設備は、紙おむつなどの組み立てに用いられるホットメルト接着剤の原料である水素化石油樹脂の生産を行うもので、千代化は16年から基本設計業務を受注。今回、年産2万トンの生産設備のEPC業務を締結することになったとしている。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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