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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:トリケミカル、オリンパス、トヨタ

トリケミカル <日足> 「株探」多機能チャートより
■トリケミカル研究所 <4369>  4,970円  +420 円 (+9.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 トリケミカル研究所 <4369> が急伸。5月31日大引け後に発表した19年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益前年同期非連結比46.8%増の5.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。データセンター向けメモリーの旺盛な需要を背景に、国内や台湾向けを中心に新規半導体材料などの販売好調が続いた。上期(2-7月)計画の9億円に対する進捗率は59.6%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■マネーフォワード <3994>  5,770円  +390 円 (+7.3%)  11:30現在
 31日に発表した「GMO Global Fintech Fundに参画」が買い材料。GMOインターネット <9449> グループのGMO VenturePartnersが設立する「GMO Global Fintech Fund」に戦略パートナーとして参画。

■ラック <3857>  1,682円  +90 円 (+5.7%)  11:30現在
 ラック<3857>が3日続伸となったほか、セグエグループ<3968>、インテリジェントウェイブ<4847>も買い優勢となるなどサイバーセキュリティー関連株の一角に物色資金が向かっている。あらゆるものをオンライン化するIoT社会の普及に際し、サイバー攻撃や情報漏洩への対策が一段と重要性を増している。1日付けの日本経済新聞では「政府は今年夏から、理化学研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの国立研究開発法人のサイバーセキュリティーの強化に乗り出す」と報じている。「今年夏にも公表する『政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群』に盛り込む」と伝えており、こうした動きを受けサイバーセキュリティー関連株には上値を期待した買いが継続的に流入している。

■ユーザベース <3966>  3,390円  +165 円 (+5.1%)  11:30現在
 ユーザベース<3966>が3日続伸し、連日で年初来高値を更新している。この日、グループ会社ニューズピックスが、幻冬舎(東京都渋谷区)と共同で、ビジネス誌「NewsPicks Magazine」を創刊すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。ユーザベースにとっては「NewsPicks Book」「NewsPicks Comic」に続く新たな取り組みとなる同誌は、ビジネス誌らしくない、ビジネス誌を目指して創刊。3月、6月、9月、12月の季刊誌で、6月20日発売の創刊号ではメディアアーティストの落合陽一氏が「日本文化再興戦略」を提言し、続く大特集では、日本と世界をアップデートする「ニューエリート50人」をフィーチャーしているという。

■オリンパス <7733>  4,035円  +175 円 (+4.5%)  11:30現在
 オリンパス<7733>が大幅続伸。「物言う株主」と呼ばれる米バリューアクト・キャピタルが大株主に浮上したことが注目を集めている。31日に提出された大量保有報告書によると、バリューアクト・キャピタルはグループのファンドを通じて5.04%の株式を取得。保有目的は、「純投資および経営陣への助言、または状況に応じて重要提案行為などを行うこと」としている。バリューアクト・キャピタルは、米マイクロソフトなどへの投資実績があり、著名なアクティビストとして知られている。

■有沢製作所 <5208>  1,229円  +52 円 (+4.4%)  11:30現在
 有沢製作所<5208>の好業績見通しと割安な株価水準に注目。5月9日に発表した19年3月期通期の連結業績予想は、売上高が477億円(前期比16.6%増)、経常利益は54億5000万円(同34.8%増)、最終利益は36億円(同4.3%増)と大幅な経常増益を見込む。同社はプリント基板向けなどを主体とする電子材料メーカーで、台湾子会社でのスマートフォンなどに使うフレキシブルプリント基板(FPC)用の電子材料生産能力増強などに伴い、今期も成長トレンドが続く見通し。株価は、今期の好業績見通しを好感して上昇し、5月18日には年初来高値1344円をつけた。その後は全体相場の反落地合いもあり調整局面となっているものの、PER12倍水準、PBR0.8倍台と株価指標面での割安が顕著であり、反転上昇のタイミングが近そうだ。(朱)

■ハーバー研究所 <4925>  11,620円  +480 円 (+4.3%)  11:30現在
 ハーバー研究所 <4925> [JQ]が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は無添加主義を掲げる自然派化粧品メーカーで、通信販売を主体に百貨店向け卸売、直営店を展開している。欧米の情勢や円高進行などで輸出関連は積極的に手掛けにくい展開が続くなか、内需関連の好業績株として買いが集まっている。同社の業績は訪日外国人需要の取り込みなどで、主力の基礎化粧品の販売が好調に推移しており、前期まで3期連続の経常最高益を達成。19年3月期の経常利益は前期比4.6%増の25億円と4期連続の過去最高益を見込んでいる。今期は地域ごとの広告戦略や販売促進イベントを最適化し、新規顧客の開拓を進めていく。

■エボラブルアジア <6191>  2,190円  +78 円 (+3.7%)  11:30現在
 エボラブルアジア<6191>が5日ぶりに反発している。同社は5月31日、国内最大級のコト体験マッチングサービスを運営する趣味なび(東京都港区)に出資したと発表しており、これが材料視されているもよう。また、同日には5月14日に公表していたディー・エヌ・エー<2432>子会社のDeNAトラベルの株式譲渡が完了したことを明らかにした。これにより取扱高合計は1400億円となり、業界第2位の総合オンライン旅行会社となる見込みで、今後、連結取扱高2000億円を目指すとしていることも買い手掛かりとなっているようだ。

■日東紡績 <3110>  2,580円  +83 円 (+3.3%)  11:30現在
 日東紡<3110>が反発。きょう付の日経産業新聞で「2020年度までに、電子基板向け極細グラスファイバーの生産量を5割増やす」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、スマートフォンの絶縁材として需要が拡大する見通しであることから、60億円を投じて供給力を高めるとしている。同社のグラスファイバー事業は18年3月期で売上高が700億円強で全体の84%を占めており、なかでも成長が期待できる電子基板向け極細グラスファイバーの生産量を増やすことで、業績全体の成長を図る方針のようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  7,130円  +209 円 (+3.0%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が続伸。きょう取引時間中に外国為替市場でドルが買い戻され、足もとは1ドル=109円近辺で推移、これを受けて輸出採算改善期待から同社株への買いが厚くなった。同社の通期想定為替レートは1ドル=105円で実勢より4円近く円高で設定されている。トランプ米政権の保護主義政策に対する懸念はくすぶるものの、5月下旬以降の下げは行き過ぎとの見方も強く、目先は値ごろ感からの押し目買いを誘導している。

■アステラス製薬 <4503>  1,710円  +45.5 円 (+2.7%)  11:30現在
 5月31日、アステラス製薬 <4503> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.04%にあたる6000万株(金額で1000億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月1日から9月20日まで。また、「ロキサデュスタット」の血液透析期の慢性腎臓病に伴う貧血患者を対象とした日本における第3相試験で主要評価項目を達成したと発表。このほか、既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療薬として「ペフィシチニブ」の国内製造販売承認申請を行ったことも明らかにしている。

■SECカーボン <5304>  14,740円  +350 円 (+2.4%)  11:30現在
 SECカーボン <5304> [東証2]が6連騰。好調な業績を背景に株価は07年11月以来の高値圏を快走している。今月11日に発表した18年3月期の連結経常損益は11.5億円の黒字(前の期は26.2億円の赤字)に浮上して着地。続く19年3月期の同利益は前期比7.3倍の84億円に急拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。今期は世界的な電極需給の逼迫を追い風に、黒鉛電極の販売数量が増加するうえ、販売価格も上昇し、人造黒鉛電極事業の売上高が前期の64億円から181億円に跳ね上がる計画である。指標面では予想PER9倍台と割安感が強く、さらなる上値への期待感も強い。同社のほか、炭素製品大手の日本カーボン <5302> や東海カーボン <5301> も業績拡大期待から強調展開が続いている。

■あすか製薬 <4514>  1,299円  +16 円 (+1.3%)  11:30現在
 あすか製薬<4514>が3日続伸している。5月31日の取引終了後、武田薬品工業<4502>が保有する「relugolix(レルゴリクス)」の日本における子宮筋腫の独占的販売権および子宮内膜症の独占的開発・販売権に関して、ライセンス契約を締結したと発表しており、将来的な業績への貢献を期待した買いが入っている。レルゴリクスは子宮筋腫、子宮内膜症、前立腺がんに対する治療薬として開発が進められている製品。武田薬はこれまで日本における製品化に関する権利を保有し、今年2月には子宮筋腫治療薬として、厚生労働省に製造販売承認申請を行っていた。今回の契約により、武田薬は、あすか薬から契約一時金を受け取ることになるほか、売り上げに応じたロイヤルティーを受け取る権利を取得することになる。なお、今回のライセンス契約の対象は婦人科疾患領域であり、前立腺がんは含まれていない。

■日本航空 <9201>  4,227円  +9 円 (+0.2%)  11:30現在
 JAL<9201>がしっかり。ここ原油市況が下落基調にあり、WTI原油先物価格は5月30日にいったん反発したものの、前日は1ドル17セント安の1バレル=67ドル04セントと再び水準を切り下げた。同社など空運業界では原油価格の下落は燃油コストの低下につながるものとして好材料視される。また、ここ最近の原油価格は下落しているものの、春先以降の上昇を受けて同社は8~9月発券分の国際線の燃油サーチャージを引き上げる方向にあり、利益採算の改善につながるとの思惑もある。

■パーク24 <4666>  2,944円  +6 円 (+0.2%)  11:30現在
 パーク24<4666>は反発。5月31日取引終了後発表した18年10月期第2四半期累計(17年11月~18年4月)連結業績が、売上高1425億4400万円(前年同期比32.7%増)、営業利益93億100万円(同8.7%増)、純利益53億6700万円(同4.2%減)と営業増益だったことが好感されている。国内駐車場事業、海外駐車場事業ともに運営件数、運営台数を伸ばしたほか、レンタカーやカーシェアリングを展開するモビリティ事業も車両台数が増加し、利益押し上げに貢献した。なお、18年10月期通期連結業績予想は売上高2900億円(前期比24.5%増)、営業利益225億円(同9.7%増)、純利益140億円(同4.2%増)の従来見通しを据え置いた。

●ストップ高銘柄
 やまねメディカル <2144>  917円  +150 円 (+19.6%) ストップ高   11:30現在
 システムズ・デザイン <3766>  1,061円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 以上、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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