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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):田辺三菱、日本紙、レオパレス

田辺三菱 <日足> 「株探」多機能チャートより
■田辺三菱製薬 <4508>  1,949円  +22 円 (+1.1%)  本日終値
 田辺三菱製薬<4508>が反発。28日の取引終了後、筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行を抑制するエダラボン(日本製品名「ラジカット」)について、欧州医薬品庁(EMA)が申請を受理したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ALSは、運動神経が選択的に変性・消失し、四肢、顔、呼吸筋などの全身の筋力低下と筋萎縮が進行性に起こる原因不明の神経変性疾患。エダラボンはALSの病態で上昇するフリーラジカルを消去して無害化すると考えられており、15年6月に「ALSにおける機能障害の進行抑制」を効能効果として日本で承認され、同年12月に韓国、17年5月に米国で承認を得ている。

■みらかホールディングス <4544>  3,540円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 みらかホールディングス<4544>が3日ぶりに反発。28日の取引終了後、子会社エスアールエル(SRL)がノバルティス ファーマと、「BRAF V600E検査結果提供プログラム」の独占的検査受託契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ノバルティスでは、BRAF V600E遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者の治療薬として、「タフィンラー(ダブラフェニブ)」と「メキニスト(トラメチニブ)」の併用療法を行っているが、BRAF V600Eを特定するための診断薬として、サーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループ・ライフテクノロジーズジャパンの「オンコマイン Dx Target Test CDxシステム」を使用する必要があった。ただ、現時点ではCDxシステムは保険適用されていないことから、CDxシステムによるBRAF V600Eの判定検査にかかる費用を一定期間、ノバルティスが負担することで、対象患者に早期に治療へのアクセスを提供することを目的として、同プログラムを実施しており、SRLでは検査受託を通してプログラムをサポートするとしている。

■日本製紙 <3863>  1,882円  -180 円 (-8.7%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 日本製紙<3863>が急落し年初来安値を更新。28日の取引終了後、未定としていた19年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高1兆800億円(前期比3.2%増)へ、営業利益250億円(同41.9%増)、最終損益180億円の赤字(同78億4700万円の黒字)と大幅な最終赤字を見込み、また、年間配当を前期比30円減の30円としていることが嫌気された。既に発表済みの秋田工場、石巻工場の洋紙事業の抄紙機停止に続き、北海道工場などの3工場についても抄紙機の停止を発表しており、これに伴い固定資産の減損損失として特別損失約200億円が発生することが響くという。一方、これら生産能力の削減に伴う固定費削減や要因合理化の効果で、約110億円の収益改善になるとしているが、これに対する反応は限定的のようだ。

■レオパレス21 <8848>  824円  -32 円 (-3.7%)  本日終値
 レオパレス21<8848>が後場下げ幅を拡大。この日の午後、施工物件における界壁工事の不備について、16時から都内で記者会見を開くと伝わっており、これを嫌気した売りが出たようだ。

■コニカミノルタ <4902>  1,010円  -19 円 (-1.9%)  本日終値
 コニカミノルタ<4902>、リコー<7752>、マツダ<7261>など外需株で欧州向け輸出比率の高い銘柄が総じて軟調な展開。イタリアの政局不安を背景に前日の欧州株市場は軒並み安となり、外国為替市場でもユーロ安が顕著となっている。これを背景に、欧州関連株に位置づけられる銘柄群には収益面への影響を懸念する売りが出た。

■トヨタ自動車 <7203>  6,976円  -76 円 (-1.1%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>の下げが目立つ。きょうで7日続落となり、下値のフシとみられていた7000円大台をあっさりと割り込んだ。イタリアの政局不安を背景としたユーロ売りを背景に、外国為替市場では円高が進行している。対ユーロでは約1年ぶりとなる1ユーロ=126円60銭台、また対ドルでも1ドル=109円ラインを下回り、108円90銭台まで円が買われており、これが為替感応度の高い同社株への売り圧力に反映されている。テクニカル的にも7000円トビ台を横に走る13週移動平均線を明確に下抜ける展開となれば下値リスクが一段と意識される可能性もある。

■オリンパス <7733>  3,825円  -35 円 (-0.9%)  本日終値
 オリンパス<7733>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が28日付で投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を4610円から4210円へ引き下げたことが弱材料視されているようだ。同証券では、映像事業における中国生産子会社操業停止に伴う一過性費用(19年3月期約110億円)に加えて、米国での外科内視鏡の投入遅延が予想されることなどを反映し、19年3月期の営業利益予想を900億円から820億円へ、20年3月期を同1060億円から1010億円へ下方修正している。

■ファーストリテイリング <9983>  47,920円  -410 円 (-0.9%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンクグループ<9984>、東京エレクトロン<8035>、信越化学工業<4063>、TDK<6762>など日経平均寄与度の高い値がさ株の下げが目立つ。全般相場は、イタリアの政局混乱などを背景とした欧州株安や外国為替市場でのユーロ安を嫌気して足もとリスクオフの流れが強くなった。海外ヘッジファンドとみられる先物売りが裁定解消を通じて日経平均に下げ圧力を与えており、225採用の値がさ株はインデックス的な売り圧力に下値模索の展開を強いられた。

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