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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~リスク警戒もより中小型株へのシフトが強まる

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:リスク警戒もより中小型株へのシフトが強まる
■決算チェック:オンキヨー、18/3期最終赤字30億円に拡大との観測
■前場の注目材料:エイチワン、超ハイテン部品量産、三重に新型プレス機導入、加圧能力3000トン


■リスク警戒もより中小型株へのシフトが強まる

25日の日本株市場は不安定な相場展開になりそうだ。24日の米国市場は、トランプ大統領が米朝首脳会談の中止を表明し、地政学リスクへの警戒感から売りが先行。またトランプ政権が自動車・自動車部品に最大25%の関税導入を検討していることが報じられ、貿易戦争への懸念が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の22315円となり、一時22075円まで下げ幅を広げる場面もみられている。円相場は1ドル109円10銭台、1ユーロ127円90銭台と円高に振れて推移していることも手掛けづらくさせそうだ。

トランプ米大統領は24日、6月12日にシンガポールで予定していた米朝首脳会談について「いまは不適切だ」として中止する考えを表明した。この影響から地政学リスクへの警戒が高まりやすく、ファンド筋による売り仕掛け的な動きが意識されそうだ。シカゴ先物の安値水準にさや寄せするとなると、日経平均は75日線レベルまでの調整を余儀なくされることになろう。

ただ、指数インパクトの大きい値がさ株を中心に、CTA(商品投資顧問業者)などヘッジファンドとみられる売りが観測されているが、短期的な売り仕掛け的な動きでもあるとみられる。直近で600円近く下落しており、22000円接近ともなれば短期間で1000円近く下げることになり、短期筋の買い戻す動きも意識されてくるだろう。インデックス売買に振らされやすい展開となろうが、一方で中小型株を見直す動きは広がりがみられている。需給整理も進捗しているとみられ、外部環境が不安定ななか、より中小型株へのシフトが強まるだろう。

(村瀬 智一)


■オンキヨー、18/3期最終赤字30億円に拡大との観測

オンキヨー<6628>の2018年3月期業績は最終損益が30億円前後の赤字(従来予想は19億円の赤字)になったようだとの観測が報じられている。米老舗ギターメーカーのギブソン・ブランズが連邦破産法11条の適用を申請し、営業権の買い戻しなどで追加費用が発生した影響となる。


■前場の注目材料

・日銀が大規模緩和継続
・好業績銘柄に押し目買い
・SOX指数は上昇(1378.72、+4.77)
・VIX指数は低下(12.53、-0.05)
・米長期金利が低下


・エイチワン<5989>、超ハイテン部品量産、三重に新型プレス機導入、加圧能力3000トン
・スズキ<7269>、イグニスなどEV化検討、部品メーカー含め改革


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00 伸銅品出荷統計(4月)
・10:10 国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>
・特になし

《FA》

 提供:フィスコ

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