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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

JIA <日足> 「株探」多機能チャートより

■JIA <7172>  6,180円 (+320円、+5.5%)

 ジャパンインベストメントアドバイザー <7172> [東証M]が急反発。絶好調な業績を背景に株価は15日まで10連騰。16日は0.2%安と一服したものの、17日は一時前日比7.5%高の6300円まで上昇、上場来高値を更新した。2日に発表した18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の16.5億円に急拡大した。主力のオペレーティング・リース事業で航空機とコンテナ部門の組成が順調に進む中、投資家からの旺盛な需要を背景に、出資金の販売が大きく伸びた。業績好調を踏まえ、上期の同利益を従来予想の24億円→35億円に45.8%上方修正した。通期業績予想は据え置いたが、前期まで4期連続で期初予想を上方修正した実績があり、今期も増額する可能性は高いとみられる。

■日本和装 <2499>  610円 (+32円、+5.5%) 一時ストップ高

 日本和装ホールディングス <2499> が一時ストップ高に買われ一気に600円台を回復した。時価は約11年ぶりの高値圏を走っている。無料着付け教室を通じて着物や帯などの販売仲介を行っているが、新規受講者数が増加するなか業績は好調に推移している。17年12月期の営業54%増益に続き、18年12月期も増益基調をキープする見通しにある。15日に日本橋三越本店で開催された博多織の審査会で最高賞となる「内閣総理大臣賞」を受賞、これも株価の刺激材料となった。

■宮越HD <6620>  1,307円 (+60円、+4.8%)

 宮越ホールディングス <6620> が3連騰、連日の高値更新で2014年7月以来の高値圏を快走している。電気機器事業を祖業とするが、現在は中国を中心とした不動産事業に特化している。ここ急動意している背景には好調な業績に対する再評価があり、18年3月期は前の期比25%増の9億円、さらに19年3月期も同8%増の9億7000万円予想と拡大が続く。「中国政府と太いパイプを持ち、習近平1強体制で政治が安定している現在、深センプロジェクトなど、深セン市を中心とする中国での不動産開発や賃貸事業に期待が大きい」(市場関係者)との見方がある。信用買い残は4月下旬になって100万株を超えてきたが、現在の日々の商い水準であれば重荷とはなりにくい。

■冶金工 <5480>  391円 (+17円、+4.6%)

 日本冶金工業 <5480> が7日続伸で連日の新値追い。ただ、PERは11倍水準と依然として割安水準にある。また、75日移動平均線を25日移動平均線が下から上に抜けるゴールデンクロス(GC)を達成して、先高期待感も高まっている。同社は8日取引終了後、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は1420億円(前期比19.2%増)、営業利益は84億円(同2倍)、最終利益は55億円(同20.2%増)を見込んでいる。ステンレス特殊鋼業界については、ニッケル・クロムなど原材料や副資材・エネルギーの価格上昇などコスト増要因が懸念されるものの、国内外での緩やかな経済成長を背景とした需要増が続くと想定される。

■イーガーディ <6050>  3,350円 (+130円、+4.0%)

 イー・ガーディアン <6050> が3日続伸。16日取引終了後、海外ゲームメーカーを対象にソーシャルメディアの運用をサポートする新サービス「ゲーム特化型SNS運用サービス」の提供を開始したと発表したことが好感された。現在、ゲーム業界では、ソーシャルメディアや動画プラットホームの利用が増えており、ゲーム攻略法やイベント告知など多岐にわたる内容が発信されている。日本のゲームメーカーが各種メディアを有効な情報発信ツールとして活用する一方、海外のゲームメーカーの公式アカウントフォロワーの数は日本に比べ少なく、言葉や文化の影響もあり十分に活用出来ていない状況が続いている。このような現状を受け、同社は日本市場への進出を狙う海外ゲームメーカーを対象に、公式SNS、ゲーム攻略コンテンツの作成、YouTuberやコスプレイヤーなどのインフルエンサーとのタイアップ企画・運用などを提供する新サービスを開始した。新サービスはツイッター、フェイスブック、インスタグラム、LINE、YouTube、ニコニコ動画といった主要なメディア・プラットホームと日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語などの言語に対応している。

■アテクト <4241>  1,351円 (+51円、+3.9%)

 アテクト <4241> [JQ]が続伸。同社は半導体保護資材などを手掛けており、4Kテレビの普及が進むなかでスペーサーテープ(静電気による影響を防ぐ保護テープ)が好調で同社の業績に寄与している。19年3月期営業利益は前期比43.8%増の2億3000万円を計画している。時価総額60億円弱で値運びは軽く昨年8月には2145円の高値をつけており、そこから4割近く下押した時価は値ごろ感もあり、見直し人気に火がついた。

■アイビーシー <3920>  1,475円 (+53円、+3.7%)

 アイビーシー <3920> が3連騰。ネットワークの監視システムで高シェアを誇り、IoT分野で重要視されるセキュリティーニーズを商機として捉えている。同社はIoTインフラ性能監視ツールのパイオニアであり、解析コンサルティングからサポートまで一貫して提供できる点で優位性を持つ。ブロックチェーン技術を活用したIoTデバイス向けセキュリティーサービスでは、日本IBMなどと実証実験を進めている。今年2月にはIoTセキュリティーの標準化に向けた「kusabiコンソーシアム」を設立するなど展開に厚みを加えている。

■ソニー <6758>  5,390円 (+113円、+2.1%)

 ソニー <6758> が続伸。決算発表を受け5月1日に急落したが、その後態勢を立て直し、5300円近辺で収れんする13週・26週移動平均線を足場に戻り足が鮮明だ。SMBC日興証券が16日付で同社の目標株価を7000円から7600円に引き上げており、これが株価の押し上げ要因となった(投資評価は「1」継続)。エンターテインメント事業では、短期は音楽、中期はゲーム、長期は映画が利益牽引役となり同社の企業価値を高めるとの見方で業績予想も上方修正した。19年3月期最終利益について従来予想の4500億円から5160億円(前期比5.1%増)に増額している。

■エレコム <6750>  3,020円 (+44円、+1.5%)

 エレコム <6750> が反発。16日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.50%にあたる60万株(金額で15億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月17日から11月16日まで。

■ディップ <2379>  2,752円 (+39円、+1.4%)

 求人情報サイトの運営などを手掛けるディップ <2379> が反発。同社は16日取引終了後に、米国子会社を設立すると発表。今後の展開などを期待する買いが向かったようだ。設立は今月中を予定。新会社では米国での事業展開のための情報収集を行うほか、石灰石を主原料とした新素材「LIMEX(ライメックス)」製品のマーケティング活動も実施するとしている。

■三菱UFJ <8306>  728.5円 (+8.8円、+1.2%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が反発。市場では「同社は海外での事業展開を収益に反映させている。特に米国では長期金利が直近3.10%と6年10ヵ月ぶりの高値水準まで上昇、運用環境の改善に対する期待が買いを誘っている」(準大手証券ストラテジスト)という。このほか、三井住友フィナンシャルグループ <8316> やみずほフィナンシャルグループ <8411> も買い優勢の展開となった。

■リクルート <6098>  2,900円 (+35円、+1.2%)

 リクルートホールディングス <6098> が続伸で連日の上場来高値更新。企業の求人需要拡大が続くなか、人材ビジネス業界に吹く追い風は強い。同社も人材派遣求人情報サイトが好調で収益を牽引している。19年3月期業績予想は本業のもうけを示す営業利益が前期比9.5%増の2100億円を見込んでいる。決算を発表した15日取引時間中に、市場コンセンサスを下回ったことからいったんは売り優勢となったが、その後下値を拾われ切り返し鮮明となり、16日は120円高に買われ最高値を更新した。17日も目先筋の利益確定売りを吸収し上値追い基調を継続した。

■東エレク <8035>  21,700円 (+205円、+1.0%)

 東京エレクトロン <8035> 、SUMCO <3436> など半導体関連が強い動きをみせた。16日の米国株市場ではアプライドマテリアルズやインテルなど半導体関連株が買われ全体相場を牽引、フィラデルフィア半導体株指数も1.4%高と切り返した。外国為替市場ではドル高・円安水準で輸出セクターには有利な環境にあり、これを背景に東京市場でも半導体関連株の押し目を拾う動きが出た。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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