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【特集】USENNEX Research Memo(7):統合後の中期経営計画の策定に期待

USENHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■中期経営計画

1. 基本方針と経営戦略
統合によるホールディングス体制への移行及び「必要とされる次へ。」という経営の基本方針のもと、新しい価値・サービスの創造を通じ、社会から必要とされ、期待され続ける企業グループとして、株主価値と企業価値の最大化に取り組んでいく方針である。

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は、グループ企業価値の最大化を実現するため、売上高、EBITDA、資本的支出を計画どおり維持するとともに、財務バランスの健全性を計る指標である自己資本比率、収益性指標(売上高当期純利益率)、効率性指標(総資本回転率)、負債の有効活用度(財務レバレッジ)で構成されるROEを重要な経営指標として、ベンチマークを設定している。統合が落ち着いた際には、具体的数値が開示されることを期待する。

同社の中長期的な経営戦略は、統合の目的であるグループシナジーを最大化し、新たなサービスも創出しながら、成長性や収益性を強化していくことである。また、急速に変化するテクノロジーや社会環境におけるニーズやビジネスチャンスをいち早く捉え、IoTやAIといったIT技術を活用して対応していくとともに、迅速な意思決定によって収益に取り込み、株主価値と企業価値の最大化に取り組んでいく方針である。顧客資産の共有化と事業会社間の連携強化、専門領域への特化を推進することで、コンシューマー、BtoB通信、業務店事業、メディア、業務用システムという5つのセクターでそれぞれ事業価値の拡大に取り組んでいく考えである。


リスクに対しKPIによる内部管理を強化
2. リスクと課題
同社の事業は、USEN及びアルメックスを除いて圧倒的な市場シェアを持つことは難しく、コンテンツやITなど競合や陳腐化といったビジネスリスクによりさらされやすい分野でもある。また、2000年代の過剰投資とそれによって多大な減損が発生したという過去もある。経営目標としてKPIによる内部管理の重要性をうたっているところから、現在、こうしたリスクは相当に減じていると考えられる。が、外部に公表することでKPIのミッション性をより高めるのであれば、市場の信認は一層増すと思われる。


■株主還元策
経営統合に集中するため配当を見送る
1. 配当政策
同社は、財政状態、利益の状況、新規投資計画などを総合的に勘案し、業績に基づいて剰余金の配分を行うことを基本方針としている。また、剰余金の配当を年1回期末に行うことも基本方針としている。同社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策の1つに位置付けているが、2017年12月期及び2018年8月期については、経営統合により新たな成長に向けて経営基盤を強化し、経営環境の変化に対し機動的に対応するため、剰余金の配当を見送ることにした。

2. 株主優待制度
同社は、1単元(100 株)以上を保有する株主を対象に、映像配信サービス「U-NEXT」の初期費用と90日間の利用料が無料になる優待制度を提供している。また、「U-NEXT」で利用できるポイント1,000 ポイントの提供もしている(加入済みの株主はポイントのみの提供)。さらに、モバイルデータ通信サービス「U-mobile」通話プラスプランを初期費用無料で提供し、5,000 円分を郵便為替にてキャッシュバックしている。これらの株主優待を受けるには、専用URLから登録する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《TN》

 提供:フィスコ

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