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【市況】11日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で5日続伸、吉利汽車が3.7%上昇

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比312.84ポイント(1.02%)高の31122.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が111.34ポイント(0.91%)高の12345.30ポイントとそろって5日続伸した。ハンセンは約1カ月半ぶりの高値水準を回復している。売買代金は999億3600万香港ドルだった(10日の売買代金は931億7000万香港ドル)。

米国の株高、金利低下が好感される展開。昨夜の米株市場では、ハイテク株の主導で主要指標のNYダウが0.8%高と6日続伸した。米利上げペースの加速懸念が後退するなか、米10年債利回りは急速に低下し、心理的節目の3%を割り込んでいる。金融政策で米国に追随する香港でも、域内金利高の不安がやや薄らいだ。上昇が続いていたHIBOR(香港銀行間取引金利)の3カ月物はこの日、20営業日ぶりに低下している。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.7%高、香港系不動産の太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が3.0%高、生命保険業務アジア大手のAIAグループ(1299/HK)が2.4%高と上げが目立った。本土の自動車関連については、足元で自動車販売の伸びが加速していることもプラス材料となっている。

マカオ・カジノセクターも物色される。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.5%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.2%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.5%高と値を上げた。習近平・国家主席が掲げる広東・香港・マカオのビッグベイエリア構想「粤港澳大湾区」について、「発展計画が近く発表される」との観測が改めて材料視されている。

一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%安の3163.26ポイントで取引を終えた。不動産株がさえない。バイオ医薬関連株、自動車株、インフラ関連株、海運株、ITハイテク関連株なども売られた。半面、銀行株はしっかり。非鉄株や鉄鋼株も物色された。


【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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