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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ITFOR、ベネ・ワン、コムチュア

ITFOR <日足> 「株探」多機能チャートより
■アイティフォー <4743>  1,196円  +150 円 (+14.3%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 アイティフォー<4743>が鮮烈な上昇トレンドを形成、前日のストップ高に続き、きょうも150円高の1196円まで上昇、2日間で上げ幅は約300円に達した。金融機関向けなどを中心にネットワークの構築や債券管理システムなどのソフト開発を手掛けている。また、人工知能(AI)分野でも高い技術力を持ち、機械学習などを用いてホワイトカラー業務をロボットにより自動化するRPA分野の新商品が業績に寄与している。2日に発表された19年3月期の連結売上高予想は130億円(前期比9.9%増)と好調で営業利益は20億円(同30.2%増)と3割強の伸びを見込んでいる。期待成長率からみたPERに割高感は乏しく、株価は2005年12月に分割修正値で1930円の高値をつけるなど天井も高い。値動きの速さに着目した投機資金の流入を促している。

■図研 <6947>  1,700円  +171 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 図研<6947>が急騰。同社は7日取引終了後、19年3月期の連結業績予想を発表、売上高は255億円(前期比8.1%増)、営業利益は25億円(同23.4%増)、最終利益は18億円(同19.1%増)と大幅増収増益を見込んでいる。CAD/CAMシステムが回復色をみせるほか、配線ソフトが好調で収益に反映されている。前18年3月期決算も好調で、最終利益段階で15億1100万円(前の期比25.3%増)と大幅な伸びをみせている。これを受けて前期年間配当を20円の計画に対し2円増額となる22円としたほか、今期もそこからさらに2円増配の24円とするなど株主還元にも積極的。これを評価する買いを呼び込んでいる。

■ユニオンツール <6278>  4,280円  +410 円 (+10.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 ユニオンツール <6278> が続急伸。7日大引け後に発表した18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比51.6%増の9.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。同社はプリント配線板用ドリル世界最大手でエンドミルなど製造も手掛ける。1-3月期は国内で車載関連・通信インフラ向け産業用切削工具の販売が好調だったほか、生産強化を進めたアジア地区も20%を超える大幅増収を達成した。管理費用の削減や海外子会社の稼働率向上に伴う原価低減も増益の要因となった。

■中国塗料 <4617>  1,139円  +96 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 8日に発表した「中国塗、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ ⇒⇒中国塗料の会社開示情報を見る

■ベネフィット・ワン <2412>  2,993円  +240 円 (+8.7%)  本日終値
 7日大引け後、ベネフィット・ワン <2412> [東証2]が決算を発表。18年3月期の連結経常利益は前の期比9.4%増の62.6億円で着地。続く19年3月期も前期比20.1%増の75.2億円に伸び、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は働き方改革を追い風に主力の福利厚生代行サービスの会員数が拡大するほか、ヘルスケア事業やインセンティブ事業の収益も伸びる見通しだ。同時に、今期の年間配当は前期比9.5円増の38円に増配する方針とした。併せて、発行済み株式数の10.07%にあたる908万8000株の自社株を消却すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。また、19年3月期中を目標に東証2部から1部への指定申請を行うことを明らかにしている。

■コムチュア <3844>  3,880円  +300 円 (+8.4%)  本日終値
 コムチュア<3844>が急反発。同社はグループウエアの開発など情報システム構築を主力としており、クラウドやビッグデータの普及加速を背景に収益環境には強い追い風が吹いている。7日取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想は、売上高が180億2500万円(前期比10.0%増)と大きく伸び、営業利益が22億円(同11.8%増)、最終利益は15億6000万円(同11.8%増)といずれも2ケタ増益を見込んでいる。これを好感する形で投資資金が流入した。

■ニチアス <5393>  1,508円  +95 円 (+6.7%)  本日終値
 ニチアス<5393>が大幅高で5日続伸。7日取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を200万株(発行済み株数の1.49%)、または20億円としており、取得期間は5月8日から7月31日まで。また、同時に発表した19年3月期の連結業績予想が、売上高2050億円(前期比3.8%増)、営業利益215億円(同0.7%増)、純利益150億円(同0.3%増)と4期連続の営業最高益更新を見込むことも好感されている。半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移することに加えて、高機能製品部門の伸長を見込むほか、プラント向け工事・販売部門も伸長する見通しで、これらが業績を牽引する。年間配当は中間16円・期末32円(ただし10月1日付で2株につき1株の割合で株式併合を実施予定)としており、実質増配となる予定だ。なお、18年3月期連結決算は売上高1974億9500万円(前の期比9.5%増)、営業利益213億5700万円(同9.0%増)、純利益149億5600万円(同11.5%増)だった。さらに、21年3月期を最終年度とする中期経営計画も発表しており、売上高2200億円、営業利益率10%以上を目指すとしている。

■ホソカワミクロン <6277>  7,660円  +470 円 (+6.5%)  本日終値
 粉体関連装置大手のホソカワミクロン <6277> が急反騰。7日大引け後、18年9月期上期(17年10月-18年3月)の連結経常利益を従来予想の24億円→31.1億円に29.8%上方修正。増益率が4.3%増→35.4%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。期首の為替設定レートに比べ特に対ユーロで円安水準となったことに加え、国内外ともに堅調な受注を背景に同社が強みとする高付加価値システムの出荷が進んだことなどが上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の53億円(前期は52.1億円)を据え置いた。

■三信電気 <8150>  2,402円  +139 円 (+6.1%)  本日終値
 三信電気<8150>は大幅続伸し年初来高値を更新。同社は7日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を1530億円から1572億5000万円(前期比6.2%減)へ、営業利益を16億円から17億6000万円(同2.2倍)へ、最終損益を8億円から9億4000万円(前期は15億7500万円の赤字)へそれぞれ増額した。デバイス事業の売上高が好調に推移したことで、営業外損益が改善できたことから、各利益の上方修正につながった。

■マルハニチロ <1333>  3,900円  +210 円 (+5.7%)  本日終値
 マルハニチロ<1333>が大幅高で上場来高値更新。同社は前日引け後に、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は9200億円(前期比0.1%増)とほぼ横ばい予想ながら、営業利益は250億円(同2.1%増)、最終利益は170億円(同5.6%増)と増益を計画。魚価の上昇効果に加え、海外での水産事業などが寄与する見通しで堅調な業績を見込んでいる。業績の伸びは限定的なものにとどまっているようにも見えるが、それにもかかわらず大きく買われた背景として、市場では「まず、事前のコンセンサスを上回っていることがひとつ。特に、海外での売り上げ動向が注目されていたが、想定以上に好調だった。また、加工食品部門では同業他社の業績を前提に、(同社についても)原料高によるデメリットが警戒されていた。しかし、これも決算見通しを受けて利益面への影響は小さいとの認識が広がった」(国内ネット証券アナリスト)という。さらに、株式需給面では信用取組が売り長で4月27日現在の信用倍率は0.22倍。日証金では株不足状態で逆日歩がついており、空売りの買い戻しを誘導する仕掛け的な買いも観測されているもよう。

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