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【経済】原材料価格上昇の影響をどう見るか?


 米供給管理協会(ISM)が1日発表した4月製造業景気指数は57.3で3月実績の59.3を下回りました。市場予想(58.5程度)も下回る結果となりましたが、原材料価格などの上昇を反映して支払い価格指数は3月の78.1から4月は79.3に上昇しました。4月は全18業種のうち17業種で支払い価格が上昇しています。

 支払い価格の上昇が一時的な現象かどうかを見極める必要がありますが、5月も4月並みの高水準となった場合、多くの製造業で利益率は低下するとみられています。適正利潤を確保するために各企業が販売価格の引き上げに動いた場合、インフレ率は上昇し、長期金利の上昇を促すことが予想されます。

 日本時間3日午前3時に米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果が判明します。政策金利据え置きは確実視されており、市場の関心は声明内容に向けられています。市場はタカ派的な声明内容を想定しているようですが、最新のデータを反映させてインフレについて従来よりも強気な見方が提示された場合、利上げペース加速の思惑が強まり、ドルは一段高となりそうです。
《MK》

 提供:フィスコ

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