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【市況】24日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で3日ぶり反発、中国不動産セクターに買い

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

24日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比381.84ポイント(1.26%)高の30636.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が244.72ポイント(2.04%)高の12244.88ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は974億7000万港ドルにやや拡大している。(23日の売買代金は882億100万香港ドル)。

本土株高で投資家のセンチメントが上向く。政策期待が強まるなか、この日の上海総合指数は2.0%高と反発している。23日に開催された中国共産党の政治局会議では、内需拡大で経済の安定成長を目指す方針などが改めて確認された。企業の四半期決算報告が進むなか、業績に対する期待感も強まっている。また、中国人民銀行(中央銀行)が25日に、商業銀行などを対象として預金準備率を正式に引き下げることもプラス材料だ(発表は17日)。

ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.3%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が5.8%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.4%高と上げが目立っている。不動産株については、ムーディーズが最新リポートで「中国政府は当面、不動産引き締め策を強化しない」との見方を示したことが買い安心感につながった。

本土系銀行セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が3.4%高、中信銀行(998/HK)が2.6%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.4%高、中国農業銀行(1288/HK)と中国民生銀行(1988/HK)がそろって2.3%高と買われた。
セメントや鉄鋼など素材セクターも高い。華潤水泥HD(1313/HK)が8.0%、中国建材(3323/HK)が6.9%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.2%、鞍鋼(347/HK)が4.9%ずつ上昇する。安徽海螺水泥は本日、四半期の業績を報告する予定だ。

バイオ医薬セクターも物色される。金斯瑞生物科技(1548/HK)が7.3%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が4.2%高、石薬集団(1093/HK)が3.7%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.7%高と値を上げた。

本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.99%高の3128.93ポイントで取引を終えた。幅広く買いが入り、上海総合の構成銘柄は9割超が上昇。金融や消費など時価総額上位の銘柄群が相場をけん引した。不動産株も高い。景気動向に敏感な資源・素材株、成長性の高いITハイテク関連株なども上げが目立っている。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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