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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

小僧寿し <日足> 「株探」多機能チャートより

■小僧寿し <9973>  108円 (+30円、+38.5%) ストップ高

 小僧寿し <9973> [JQ]がストップ高。22日夜の日本経済新聞電子版で、「飲食店のフランチャイズチェーン(FC)を運営するアスラポート・ダイニングは、小僧寿しなど2社と業務提携し、弁当などの宅配事業を拡大する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によるとアスラポート・ダイニング <3069> [JQ]は、小僧寿しが発行する4億円分の新株予約権付社債(転換社債)を引き受けるほか、両社は「出前館」を運営する夢の街創造委員会 <2484> [JQ]とも協業するという。なお23日取引終了後に、アスラポート、夢の街創造との業務提携、株式会社デリズの完全子会社化と、4億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行を発表した。転換価格は75円で、全額をアスラポート・ダイニング <3069> [JQ]に割り当てる。調達資金は宅配事業開発資金に充てる。

■宮越HD <6620>  874円 (+150円、+20.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。宮越ホールディングス <6620> がストップ高。宮越HDは電機事業から撤退して深セン市などをはじめ中国での不動産開発に経営の重心をシフトしており、これが奏功している。市場では「同社は20日に深センの再開発地で譲渡価格の査定作業が始まったことを開示しており、これが株価を刺激する格好となったようだ」(国内投資顧問)という。中国では「習1強」とも称される権力集中による長期政権の可能性が高まったことで、「中国現政権と太いパイプを持つ同社株にとってはビジネスがやりやすくなっている」(同)とされ、業績の変貌期待から投資資金が改めて攻勢をかけた。

■Jストリーム <4308>  611円 (+100円、+19.6%) ストップ高

 Jストリーム <4308> [東証M]がストップ高。前週末20日の取引終了後、エムアップ <3661> 子会社のVR MODEが展開するVR動画配信事業に協力することで合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。VR MODE社は、エムアップ社がファンクラブ事業などで培ったアーティスト、タレント、アイドル、俳優、声優などの各権利元とのリレーションを生かし、ライブ動画の生配信などVRコンテンツ制作、360度動画の撮影、配信、販売プラットフォームの構築を主力とする会社で、19年3月期中のプラットフォームサービス開始を計画している。今回、その大規模配信インフラに関連して協業するとしており、4K/8K配信や低遅延配信などの最先端の動画配信技術の提供やコンテンツ配信インフラを提供するとしている。

■クロスキャット <2307>  1,034円 (+150円、+17.0%) ストップ高

 クロスキャット <2307> [JQ]がストップ高。同社はソフトの受託開発を手掛け、特にクレジットや金融関連向け案件で高実績を誇る。仮想通貨発行で注目されるブロックチェーン分野に積極的に踏み込んでおり、同分野で先行するカウラ社と協業、仮想通貨に関するエンジニア育成にも動き出していることで、今後のキーカンパニーとしてマーケットの視線が集まっている。

■セレス <3696>  1,866円 (+232円、+14.2%)

 東証1部の上昇率3位。セレス <3696> が4連急騰。20日、同社が18年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の4.7億円→9.9億円に2.1倍上方修正。従来の51.0%減益予想から一転して3.1%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。主力のポイントメディア事業やコンテンツメディア事業の業績が堅調に推移する中、コインチェックの株式売却に伴う売却益約4.7億円が発生することが利益を押し上げる。

■三光産業 <7922>  808円 (+96円、+13.5%)

 三光産業 <7922> [JQ]が5連騰。3月末を境にセルフレジ関連の一角として急速人気化、4月3日に938円の高値をつけた後は調整局面に入ったが、17日と18日のザラ場に652円で底を確認して一気に出直ってきた。粘着剤・粘着剤付印刷物など特殊印刷専業で、ラベル印刷や家電の操作パネルの印刷などを主力とするが、ICタグ分野への展開ではセルフレジ普及局面で商機をつかむとの思惑が買いの背景となっている。株価指標面でもPBR0.5倍台と純資産に対し著しく割安圏に放置されており、水準訂正余地が意識されている。

■フォーサイド <2330>  249円 (+27円、+12.2%)

 フォーサイド <2330> [JQ]が急反騰。前週末20日の取引終了後、子会社フォーサイドフィナンシャルサービスが予定している仮想通貨のマイニング(採掘)の稼働開始を5月11日にすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。フォーサイドフィナンシャルサービスでは、カナダ・トロント証券取引所に上場しているDMGブロックチェーン・ソリューションズが所有するマイニングファーム施設にマイニングマシンを設置し、仮想通貨のマイニング(採掘)事業を行う予定だが、マシンの設置が完了したことで稼働開始時期を決定した。

■エヌジェイ <9421>  2,029円 (+210円、+11.5%)

 エヌジェイホールディングス <9421> [JQ]が5連騰。前週末20日の取引終了後、同社のゲーム事業の顧問に、任天堂 <7974> で代表取締役専務営業本部長などを務めた波多野信治氏が就任したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。波多野氏は、任天堂の専務営業本部長として国内販売に関する営業やソフトメーカー向け窓口などを担当。業界への知見が豊富で幅広いネットワークを有していることから、同氏の支援によるゲーム事業拡大が期待されている。

■やまや <9994>  3,480円 (+295円、+9.3%)

 東証1部の上昇率5位。やまや <9994> が4連騰。前週末20日の取引終了後、集計中の18年3月期の連結業績について、営業利益が従来予想の66億円から73億円(前の期比38.9%増)へ、純利益が26億円から32億6000万円(同86.1%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。不採算店の閉店と1月、2月の豪雪の影響を受けて、売上高は1715億円から1688億円(同0.9%増)へ下振れたものの、販売価格と商品構成の見直しにより営業利益は計画を上振れた。また、持ち分法利益の増加なども寄与した。

■オハラ <5218>  2,525円 (+187円、+8.0%)

 東証1部の上昇率6位。オハラ <5218> が3日ぶり急反発で2500円台に乗せてきた。世界的な電気自動車(EV)シフトの動きがリチウムイオン電池など車載用2次電池の需要逼迫につながっている。ポストリチウムイオン電池を担う次世代電池である全固体電池分野にも注目が集まっているが、酸化物系の無機固体電解質を使用したものは低温化での特性が著しく低下することが課題となっていた。同社は試作段階でこのハードルをクリアするなど技術的に先駆している。株価は1月18日に4330円の上場来高値をつけた後、直近4月17日には2208円までほぼ半値水準まで大きく調整を入れたが、株式需給面から目先は売り玉がこなれ、上値が軽くなっている。

■トーエネック <1946>  3,395円 (+225円、+7.1%)

 東証1部の上昇率7位。トーエネック <1946> が急伸。前週末20日の取引終了後、集計中の18年3月期の連結業績について、売上高が従来予想の2050億円から2071億円(前の期比4.7%増)へ、営業利益が62億円から90億円(同16.6%増)へ、純利益が40億円から57億8000万円(同11.8%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。一般企業向け工事などの好調で売上高が計画をやや上回ったことに加えて、工事利益率の改善に伴い、第4四半期売上総利益が増加したことなどが寄与した。また、業績上振れに伴い、従来35円を予定していた期末配当を30円増額して65円にするとあわせて発表した。

■三井E&S <7003>  1,866円 (+113円、+6.5%)

 東証1部の上昇率9位。三井E&Sホールディングス <7003> が4日急続伸。23日付の日刊工業新聞で「ドイツのヴェリッシュミラーエンジニアリングと共同で燃料デブリの取り出し作業を想定した腕型ロボット(マニピュレーター)を開発した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、最大100キログラムを持ち上げられる実証機を9月に玉野機械工場(岡山県玉野市)で公開し、19年3月に同200キログラムの商用機を発売するという。価格は1基数億円、国内で年10基以上の販売を目指すと伝えられている。国内では18基の原発の廃止措置が決まっていることから、商機拡大を見込んだ買いが入った。

■ドリームI <4310>  2,943円 (+176円、+6.4%)

 ドリームインキュベータ <4310> が続急伸。前週末20日の取引終了後、インドのテクノロジースタートアップへの投資を行う投資ファンド「DIインドデジタル投資組合」を設立すると発表しており、これを好感した買いが入った。同社はインドにおいて、15年からベンチャーキャピタルとして活動を開始し、B2C分野中心に10社(非公表含む)のスタートアップ企業に投資を行っている。今回のファンド設立は、インドでの投資活動を加速させ、日本企業とインド企業との事業機会の創出を促進するのが狙いで、特に、モバイルエンターテイメント分野では、同ファンド出資者であるアカツキ <3932> と連携し投資活動を行うという。なお、同ファンドにおける1次募集を15億円のコミットメント総額で完了し、4月から投資活動を開始するという。

■アエリア <3758>  1,595円 (+82円、+5.4%)

 アエリア <3758> [JQ]が急反発。23日午前中に子会社ファーストペンギンが、4月23日から、オンラインビジネス英会話「ココカラット英会話」の提供を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。「ココカラット英会話」は、コニカミノルタ <4902> が展開している法人向けオンライン英会話サービス「KONICA MINOLTA オンライン英会話」を、海外就労を目指す一般の人向けに最適化したもの。ファーストペンギンは、東南アジアに特化した就職支援サービス「CoCoCarat(ココカラット)」を16年5月から開始しているが、さらなるサービス拡充を目的に同サービスを開始するとしている。また同社は、子会社GG7が東京の原宿や福岡の博多で展開するHybrid Mind Marketで、テレビアニメ「ブラッククローバー」のコラボショップを開催するとあわせて発表した。

■ホトニクス <6965>  4,260円 (+215円、+5.3%)

 浜松ホトニクス <6965> が大幅続伸。前週末20日の取引終了後、集計中の3月中間期連結業績について、売上高が従来予想の677億円から730億円(前年同期比12.4%増)へ、営業利益が116億円から149億円(同33.5%増)へ、純利益が85億円から103億円(同15.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。産業分野を中心に光半導体事業が順調に推移したことに加えて、電子管事業も分析分野を中心に堅調に推移したことや米国子会社の買収などが寄与し売上高が計画を上回った。また、研究開発費を中心とした販管費の一部が下期にずれ込んだことも利益を押し上げた。

■第一生命HD <8750>  2,150.5円 (+83円、+4.0%)

 第一生命ホールディングス <8750> 、T&Dホールディングス <8795> など生保株の上昇が目立った。原油市況高などを背景としたインフレに対する思惑が米長期金利の上昇を招いており、米10年債利回りは直近2.96%台と約4年3ヵ月ぶりの水準に浮上、メガバンクや生保などにとって米国事業における運用環境の改善期待が株価にプラスに作用した。また、超長期金利である米30年債利回りも前週末時点で3.14%台と上昇傾向を強めており、長期運用を行う大手生保にとってフォローの風は強い。

■マネックスG <8698>  575円 (+22円、+4.0%)

 マネックスグループ <8698> やリミックスポイント <3825> [東証2]など仮想通貨関連株が買われた。足もとでビットコイン価格が上昇基調を強めており、市場には仮想通貨関連株を見直す動きが出ている。仮想通貨取引業者のビットフライヤーによると、21日に一時1ビットコイン=97万5000円台に上昇。足もとでも95万円台で推移しており、今月初旬の70万円台から回復基調を強めている。ビットコイン価格が100万円台を回復できるかが、関心を集めている。

■アルヒ <7198>  1,584円 (+58円、+3.8%)

 アルヒ <7198> が大幅4日続伸。23日の朝方、全国10店舗目となる直営店として「ARUHI 名古屋支店」をオープンしたと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「ARUHI 名古屋支店」では、銀行代理業による銀行代理商品(変動金利・固定金利)を中心に、全期間固定金利住宅ローン「フラット35」関連商品や各種保険など、さまざまな住宅ローン関連商品を取り扱うとしている。

■カチタス <8919>  3,695円 (+135円、+3.8%)

 カチタス <8919> が3日続伸、上場来高値に買われた。米株市場では引き続き半導体関連などハイテク株への売りが続き、東京市場では相対的に内需セクターに買いが集まりやすい。そのなか、不動産流動化を手掛ける中小型株への波状的な物色ニーズが強い。戸建てのリノベーション販売で業界首位にある同社は、地方都市郊外の戸建て住宅を中心に安い値段で仕入れ、高付加価値をつけて売却するビジネスが時流を捉え絶好調、18年3月期営業利益段階で前期比40%増益見通しにあるが上振れの可能性も指摘されている。また、19年3月期も会社側は強気の中期計画で2ケタ伸長となる85億円レベル見込むなど、波状的な買いを呼び込む背景となっている。

■日揮 <1963>  2,633円 (+80円、+3.1%)

 日揮 <1963> が8日続伸。株価は14年12月以来の3年4ヵ月ぶりに2600円台を回復した。カナダ西部の大型液化天然ガス(LNG)プラントに関して、21日付の日本経済新聞は「日揮と米フルアが約1兆5000億円とみられる金額で設計や建設を受注した」と報じた。「日揮の受注分は約6000憶円のもよう」としている。足もとで原油価格が上昇するなか、大型LNG設備投資が再開するとの期待が膨らんでおり、株価は上昇基調を強めた。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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