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2018年04月17日15時31分

【特集】フォーバル Research Memo(1):日本の中小企業の生産性向上を多面的に支援するオンリーワン企業

フォーバル <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

フォーバル<8275>は、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングと、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングを主に行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換。このビジネスモデルの転換が成功し、2017年3月期まで営業利益は9期連続の増益を達成している。情報化や経営改善、海外進出など中小企業が抱える様々な課題を解決するユニークな企業である。

1. 事業概要
同社は、情報分野のコンサルティングを主としたアイコンサービスを2008年に導入。現在のアイコンサービスは、経営のよろず相談サービス、定期訪問や通信技術を使用した遠隔サポートなどの基本セットと各種メニューを取りそろえ、充実した内容に進化した。同サービスは粗利率が高く、アイコンサービスの売上高と同社全体の営業利益には高い相関性がある。近年では、既存の情報通信分野だけでなく、新規で環境分野と人材・教育分野にまで事業領域を拡大しており、より幅広いサービスを提供するために次世代経営コンサルティングを開始。経営のプロによるコンサルティングを強化している。全国で従業員20名以下の小規模事業者(約320万社)の7割が厳しい経営状況ということを考慮すると、同社サービスの拡大余地は大きいと考えられる。

2. 業績動向
2018年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比1.3%増の37,416百万円、営業利益が同6.5%増の1,717百万円、経常利益が同7.3%増の1,784百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同3.5%増の1,009百万円となっており、増収増益基調が鮮明となった。当期は第1四半期で多少出遅れたものの、第2四半期及び第3四半期単独では増収増益となっており、足元の業績は順調である。

売上高に関しては、総合環境コンサルティングビジネスグループの減収が大きかったものの、フォーバルビジネスグループを始めとする他事業の増収で補った。総合環境コンサルティングビジネスグループの減収の要因は、再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)改正の影響を受け、太陽光システムの販売時に行われる行政の認定手続きが遅れたこと。LEDの販売を強化するなどの対策を急ぐ。モバイルショップビジネスグループ及びその他事業の成長性が相対的に高かった。営業利益に関してはフォーバルビジネスグループの利益成長の貢献が大きく、アイコンサービスを始めとする付加価値の高いサービスが伸びたことが要因である。最も減益幅が大きいのはモバイルショップビジネスグループであり、キャリアからの支援金の制度変更の影響が大きい。フォーバルテレコムビジネスグループでは、前期に大型特需があったために減益となったが、利益水準自体は計画どおりである。

2018年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比3.5%増の52,000百万円、営業利益が同10.0%増の2,800百万円、経常利益が同7.0%増の2,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.0%増の1,700百万円と増収増益を予想しており、実現すれば、10期連続の営業・経常増益となる。第3四半期を終えて期初の予想を据え置いている。売上高の第3四半期進捗率は72.0%(前期は70.4%)であり、同社の事業の特性がストック型ビジネスであることからすれば、期初計画の達成が射程に入ってきたと言えるだろう。各利益に関しても進捗は順調。営業利益の第3四半期進捗率は61.3%(前期は65.8%)、経常利益では63.7%(前期は67.9%)であり前期並み。第4四半期 にかけて業績が上がる同社の例年の傾向からすれば、確実に計画値にミートしてくるだろう。

3. 成長戦略
同社は、日本の中小企業の働き方改革を推進する上でも大きな役割を担っている。働き方改革がうたわれる以前から、自社でITの活用による生産性向上や残業削減などに取り組み、成果を上げてきた。自社で効果が検証されたノウハウのみを顧客である中小企業に提案していくのが同社の基本スタンスである。一例を挙げると、社員の健康が生産性向上に直結することを認識し、健康経営を推進。2018年2月には「健康経営優良法人2018(ホワイト500)※」に選ばれた。同社では、労働時間の適正化、メンタルヘルスなどのストレス関連疾患の発生予防、生活習慣病などの発生予防を重点課題と捉え、積極的に取り組んでいる。

※経済産業省と日本健康会議が共同で実施する認定制度。地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する。


■Key Points
・日本の中小企業の生産性向上を多面的に支援するオンリーワン企業
・2018年3月期の10期連続営業・経常増益に向け順調な進捗
・中小企業の働き方改革の旗振り役として自らも実践、2月に健康経営優良法人2018(ホワイト500)に認定される

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《MH》

 提供:フィスコ
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