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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

カーディナル <日足> 「株探」多機能チャートより
■カーディナル <7855>  1,618円 (+300円、+22.8%) ストップ高

 カーディナル <7855> [JQG]が続急騰でストップ高。セブン―イレブン・ジャパンがRFIDタグ(ICタグ)を使って店舗での検品作業を大幅に効率化する方針にあることが27日の日本経済新聞などを通じて伝わっており、これが関連株を強く刺激する格好となった。大手コンビニは構造的な人手不足解消のため、2025年までに商品すべてにICタグを貼付する目標を掲げている。そのなか、樹脂カード製造を手掛けるカーディナルはRFIDタグ分野に積極展開しているほか、小売・流通向けシステム開発に展開するヴィンクス <3784> は無人店舗向けレジの技術開発に取り組んでいることで関連有力株として買いが向かった。

■サンオータス <7623>  434円 (+80円、+22.6%) ストップ高

 サンオータス <7623> [JQ]が続急騰でストップ高。「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」(横浜市港北区)が26日、本格的な次世代都市型スマートタウンとして始動したことを受けて、街の運営を行う「まちづくり運営協議会」に参加する同社に物色人気が及んだようだ。「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」は、パナソニック <6752> などが進める工場跡地などの企業不動産を活用したプロジェクトの第2弾。既にタウンエネルギーセンター、水素活用拠点、スマート技術開発施設などが稼働していたが、26日にスマート集合住宅やスマート商業施設、「Tsunashima SST SQUARE」(国際学生寮・タウンマネジメントセンター)が新たに竣工したことで本格始動した。なお、サンオータスは、カーシェアリング、レンタカー、サイクルシェアリングサービスの導入を担当している。

■野崎紙 <7919>  266円 (+43円、+19.3%)

 野崎印刷紙業 <7919> [東証2]が急反騰。同社は印刷物や包装材、食品包装材など紙製品の製造を手掛けるが、ここテーマ物色の波が押し寄せているセルフレジ関連の出遅れとして投機資金が一気に攻勢をかけた。タグやラベルも高いシェアを有しており、ドラッグストアやコンビニが積極的に取り組む構えにあるICタグと無人レジ化の流れに乗る。株価が200円台と低位で売買単位も100株で流動性に富み、幅広く個人投資家資金を呼び込んだ。

■アルゴグラフ <7595>  3,760円 (+580円、+18.2%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。アルゴグラフィックス <7595> が一時ストップ高で続急騰。26日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の34.5億円→39.8億円に15.4%上方修正。増益率が2.0%増→17.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。旺盛な製造業の研究開発や設備投資意欲を背景に、システム構築支援を中心にPLM事業が好調だったことが寄与。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の66円→73円(前期は66円)に増額修正したことも支援材料となった。

■サイオス <3744>  711円 (+100円、+16.4%) ストップ高

 サイオステクノロジー <3744> [東証2]が急反騰。ストップ高まで買われた。同社は26日、エピゲノムの情報解析およびソフトウェア・装置開発を手掛けるRhelixa(レリクサ、東京都千代田区)と資本・業務提携したと発表。エピゲノムとは、生まれた時に決まっている遺伝的情報「ゲノム」に対して、時間・環境依存的で後天的な分子レベルの影響を受けたもの。同社はレリクサが発行する第三者割当増資による株式を取得するとともに、傘下のサイオステクノロジーがエピゲノムのクラウド解析プラットフォームの開発と構築をレリクサと共同で開始するとしている。

■ロコンド <3558>  1,130円 (+150円、+15.3%) ストップ高

 ロコンド <3558> [東証M]が続急騰でストップ高。26日取引終了後、子会社L Capital TOKYOがニッセンHD傘下のギフト用品卸大手シャディの全株式を20億円で取得することを発表。また、同子会社がラオックス <8202> を引受先とする第三社割当増資を実施することも合わせて発表しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■竹内製作所 <6432>  2,324円 (+173円、+8.0%)

 東証1部の上昇率10位。竹内製作所 <6432> は3日ぶりに急反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」でカバレッジを開始した。目標株価は3500円としている。エクイティストーリーを「欧米市場における成長と米国公共インフラ投資拡大政策を通じた収益拡大」とし、株価バリュエーションにも割安感があるとみている。具体的なポイントには「製品ライアップや販売網の拡充を通じて欧米市場での成長が続く」ことと「米国トランプ政権の公共インフラ投資拡大政策の恩恵を受ける」ことを挙げた。18年2月期の連結営業利益は133億円と会社予想(126億5000万円)に比べ上振れて着地すると予想している。

■FJネクスト <8935>  879円 (+65円、+8.0%)

 エフ・ジェー・ネクスト <8935> が急騰。26日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の60億円→68億円に13.3%上方修正。減益率が26.0%減→16.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。主力の不動産事業でマンション販売が計画を上回ることが上振れの要因となる。

■CSP <9740>  2,947円 (+176円、+6.4%)

 セントラル警備保障 <9740> が続急伸し、上場来高値を更新した。26日、18年2月期の連結最終利益を従来予想の8.5億円→13.4億円に57.6%上方修正。従来の26.0%減益予想から一転して16.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。臨時警備の受注が想定を上回ったほか、常駐警備の大口案件を獲得したことが寄与した。政策保有株式の一部売却に伴い、売却益が発生したことも最終利益を押し上げた。

■神鋼環境 <6299>  2,004円 (+107円、+5.6%)

 神鋼環境ソリューション <6299> [東証2]が急反発。27日、IHI <7013> およびその子会社IHI環境エンジニアリング(IKE)との間で、神鋼環境にIKEの廃棄物処理施設関連事業を統合することで基本合意したと発表しており、これを好感した買いが入った。神鋼環境およびIKEは、昨年3月に廃棄物処理施設関連分野で「包括的業務提携契約」を締結し、両社協業を通じて業容拡大を目指した活動を展開している。一方で、将来にわたって協業のままではシナジーの最大限の発揮を目指す上で制約となり得ると判断し、今回の基本合意となったという。なお、統合は来年1月の予定で、詳細については今後協議するとしている。

■加賀電子 <8154>  2,717円 (+145円、+5.6%)

 加賀電子 <8154> が続急伸。同社は26日、出資している米ハーモナスが自社開発した前立腺がんの生検および治療用システム「ProBx(プロ・ビーエックス)」について、米FDA(米国食品医薬品局)から承認を取得したことを明らかにした。「ProBx」は、ハーモナスで同時に開発された専用器具を使用し、核磁気共鳴診断装置(MRI)のなかでの経会陰前立腺がんの生検、治療時に、がん部適所に正確に針刺されるよう設計されたシステム。この製品の発売は米国での18年7月、日本では19年前半が予定されている。

■イマジカロボ <6879>  1,140円 (+59円、+5.5%)

 イマジカ・ロボット ホールディングス <6879> が急反発。26日の取引終了後、連結子会社アイチップス・テクノロジーが4K4画面オーバーレイ対応IP変換/解像度変換LSIを開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新製品は、最大で4K60ヘルツ画像4入力を同時に処理でき、高品位な画質を実現するLSIで、4Kに必要な高い画像処理能力を1チップに集積したのが特徴。なお、4月からサンプル出荷を開始するとしている。

■コマツ <6301>  3,567円 (+172円、+5.1%)

 中国関連株が高い。コマツ <6301> や日立建機 <6305> 、ファナック <6954> などが値を上げた。26日のニューヨーク市場では、米中貿易摩擦緩和に向け両政府が水面下で交渉を始めたとの報道が伝わった。これを受け、同日のNYダウは大幅高となり、キャタピラーなどの株価が上昇した。この流れが、27日の東京市場にも伝わり、コマツなど中国関連株に見直し買いが流入している様子だ。

■ゼリア新薬 <4559>  2,119円 (+100円、+5.0%)

 ゼリア新薬工業 <4559> が続急伸。27日、スイスのビフォーファーマ社と高カリウム血症治療薬バルタッサの日本国内における独占的開発および販売に関する契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同薬は、ナトリウムを含まない陽イオン結合非吸着性ポリマーで、経口で服用すると腸管内で過剰なカリウムを結合して便とともに排泄され、高カリウム血症を改善する。米国では15年12月から販売されているほか、ヨーロッパでは17年7月にEMA(欧州医薬品庁)から承認を取得していることから、ゼリア新薬では日本国内においても高カリウム血症治療の新たな治療選択肢になるものと期待しているという。

■カチタス <8919>  3,160円 (+140円、+4.6%)

 カチタス <8919> が大幅続伸。同社は戸建ての中古住宅を買い取り再生販売するリノベーション事業を展開、18年3月期は営業利益段階で前期比4割増の70億3000万円を計画するなど大幅増収増益基調にある。「持ち家志向を持つ借家世帯の数は138万世帯に及んでおり、同社の収益モデルは成長期待が強い」(国内中堅証券アナリスト)とみられ、3000円割れ水準では押し目買いニーズが強い。上値は3200円近辺に滞留出来高が多く、この水準を上に抜けてくれば上昇が加速するとの見方も強い。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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