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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ドーン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ドーン <2303>  1,779円 (+300円、+20.3%) ストップ高

 ドーン <2303> [JQ]が連日のストップ高に買われた。商用ドローンが政府による規制緩和の前倒しで本格普及するとの思惑が、物色人気の背景にある。同社はGIS(地理情報システム)クラウドソリューションで業界に先駆、防災・防犯分野で使われる空間情報技術を提供するクラウドサービス分野でも実績を重ねている。19日は全体相場が軟調ななか中小型材料株の下げもきつくなったが、そのなかで異彩を放つ動きとなった。

■FCM <5758>  4,180円 (+700円、+20.1%) ストップ高

 FCM <5758> [JQ]がストップ高。前週末16日の取引終了後、18年3月期の単独業績予想について、売上高を228億円から231億円(前期比22.2%増)へ、営業利益を4億9000万円から6億3000万円(同2.2倍)へ、純利益を3億1500万円から4億500万円(同2.3倍)へ上方修正したことが好感された。電気機能線材事業、電子機能材事業の両事業ともに想定を上回って推移していることに加えて、安定稼働による量産効果が貢献する。また、取り組みを進めてきた製品群の集約や人員配置の最適化も利益を押し上げるという。同時に、業績予想の修正に伴い、従来56円を予定していた期末一括配当を16円増額して72円にすると発表しており、これも好材料視されたようだ。なお、前期実績の32円に対しては40円の増配となる予定だ。

■仙波糖化 <2916>  970円 (+150円、+18.3%) ストップ高

 仙波糖化工業 <2916> [JQ] がストップ高。16日に配当修正を発表。18年3月期の期末一括配当を従来計画の10円→12円(前期は10円)に増額修正したことが買い材料視された。堅調な業績や今後の経営環境を踏まえ、株主への利益配分を増やす。4-12月期時点の最終利益は5.4億円と通期計画の4.4億円を24.8%も上回っており、上振れが確実視される状況にある。発表を受けて、権利確定日の27日を前に配当取りを狙う買いなどが向かった。

■ディディエス <3782>  704円 (+100円、+16.6%) ストップ高

 ディー・ディー・エス <3782> [東証M]がストップ高。同社は19日、指紋を高解像度で撮影することで得られる第三次特徴を利用する新しい解析アルゴリズムの開発に成功したと発表しており、これが材料視されたようだ。この解析アルゴリズムは、東京大学大学院情報学環セキュア情報化社会研究寄付講座グループとの産学連携研究として推進し、開発されたもの。同社では今後、より小さな指紋センサーへの対応、偽造攻撃への対策強化とともに、この手法を用いた指紋認証方式をスマートフォンメーカーなどに提案していく予定だとしている。

■ジェイテック <2479>  223円 (+20円、+9.9%)

 ジェイテック <2479> [JQG]が4日ぶりに急反発。同社は16日、派遣会社向け業務管理クラウドサービス「staff-one」を発売したと発表。「staff-one」はデバイスを問わず、Webブラウザを利用して勤怠管理が行え、リアルタイムで派遣社員の勤怠状況を把握することが可能なサービス。このサービスを利用することで派遣会社は業務を簡素化、効率化することができるとしている。

■アルテック <9972>  406円 (+31円、+8.3%)

 東証1部の上昇率2位。アルテック <9972> が急反発。同社は産業機械商社で企業の設備投資拡大の追い風を受けているが、18年11月期営業利益は前期の大幅増額修正の反動もあって前期比21%減の5億円を予想している。これが嫌気される形で1月下旬以降株価は下降トレンドとなり、2月14日には300円割れまで売り込まれた経緯がある。しかし、業績見通しは保守的との見方があるほか、物色テーマでは3DプリンターやRFIDタグなど切り口が多彩で、短期資金の仕切り直しの買いに弾みがついている。RFIDタグ製造装置やRFIDタグ検査装置などを取り扱っており、4月4日~6日に東京ビッグサイトで行われる「第1回次世代モバイル通信展」に非接触給電向けコンプライアンス検査装置やRFIDタグ関連装置を出展見通しにある。

■ケーエフシー <3420>  2,099円 (+131円、+6.7%)

 ケー・エフ・シー <3420> [東証2]が急伸。16日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の22億円→26.3億円に19.5%上方修正。減益率が20.7%減→5.2%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。手持ち工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。併せて、業績好調による普通配当5円と上場20周年記念配当5円を上積みする形で、期末一括配当を従来計画の40円→50円(前期は40円)に増額修正したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERは9.7倍→8.1倍に低下する一方、期末配当利回りは2.54%に上昇し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■新都HD <2776>  214円 (+13円、+6.5%) 一時ストップ高

 新都ホールディングス <2776> [JQ]が一時ストップ高に買われた。同社は前週末の取引終了後、新規事業として貿易事業を始めることを発表、これを好感する形で押し目を買う動きが強まった。日用雑貨の輸出やポリエチレンテレフタレート、繊維・フィルムの輸入業務を予定しており、業容拡大に対する期待が投機資金の買い手掛かりとなった。

■桧家HD <1413>  3,205円 (+190円、+6.3%)

 桧家ホールディングス <1413> [東証2]が5連騰。16日、東証が同社を23日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■青山財産 <8929>  1,957円 (+102円、+5.5%)

 青山財産ネットワークス <8929> [東証2]が急伸、昨年来高値を更新。前週末16日の取引終了後、東京都港区北青山に所有していた販売用不動産を売却したと発表しており、業績へ上振れを期待した買いが入った。販売価格は非公表だが、17年12月期連結売上高(145億6200万円)の10%に相当する額以上としており、18年12月期に売り上げ計上する見込みという。

■GMB <7214>  1,873円 (+87円、+4.9%)

 東証1部の上昇率6位。GMB <7214> が大幅続伸。16日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の23億円→29億円に26.1%上方修正。従来の9.7%減益予想から一転して13.9%増益見通しとなったことが買い材料視された。韓国や中国向け新車用部品の販売が伸び悩み売上は計画を下回るものの、人件費の減少やコスト削減などで採算が改善する。また、貸倒引当金戻入や為替差益の増加も利益を押し上げる。16日終値ベースの予想PERは6.9倍→5.5倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■カーディナル <7855>  1,000円 (+36円、+3.7%) 一時ストップ高

 カーディナル <7855> [JQG]が急速人気化し一時ストップ高に買われた。同社は会員カードなど樹脂製カードの製造販売を手掛けているが、ワンチップで安価なRFIDタグ技術で先行、同分野に注力姿勢をみせており、セルフレジ関連としてマーケットの注目を集めている。国内ドラッグストアが無人レジ導入に積極的であることがメディアを通じて伝わっており、同社の商機拡大につながるとの思惑が物色人気の背景にある。2月23日に上ヒゲで1150円の高値をつけたが、個人投資家による回転売買中心で上値にシコリがなく、信用買い残もほぼ枯れた状態で株式需給面の軽さが強みとなっている。

■パス <3840>  159円 (+5円、+3.3%)

 パス <3840> [東証2]が反発。同社は16日取引終了後に、旅行業を手掛ける子会社のパス・トラベルを、3月29日付で市進ホールディングス <4645> [JQ]に譲渡すると発表。これが評価材料となったようだ。同社は早期黒字化を最優先課題として事業の選択と集中を進めており、今回の譲渡はその一環。譲渡価格は約6000万円になるとしている。なお、株式譲渡の完了に伴い、同社グループの旅行業は廃止されることになる。

■アサカ理研 <5724>  2,654円 (+81円、+3.2%)

 アサカ理研 <5724> [JQ]が3日ぶり反発。ジャスダック市場は3日続落と足もと下げ基調を強めており、それに逆行する強さをみせている。最近では電気自動車(EV)がグローバルベースで普及加速局面に向かうなか、リチウムイオン電池に使われるコバルト不足が問題視されており、コバルト価格は直近2年で2倍以上に高騰している。中国はスイスの資源関連商社グレンコアと3年間の調達契約を締結するなど、コバルトの掌握に積極的な姿勢をみせており、世界でもその動きが注目を集めた。そうした環境下、同社は都市鉱山などから金や白金、コバルトなどの希少金属を回収し精製するリサイクル業務を展開していることから、関連有力株としてマークが強まっている。

■丸和運機関 <9090>  3,400円 (+85円、+2.6%)

 丸和運輸機関 <9090> が3日ぶりに反発。同社は16日、国際トランスサービス(東京都文京区)と関東運送(東京都江戸川区)が受託していたコープデリ生活協同組合連合会(生活協同組合コープみらい)の商品配達事業を譲受し、新たに個配事業を開始したと発表。同社は従来、関西圏を中心に生活協同組合の商品個配事業を展開しており、今回の譲受により首都圏での個配サービスのニーズに応えることができる。なお、同日には中国での低温食品物流事業の参入を目的に現地企業と設立していた合弁会社を解散することも発表している。

■オハラ <5218>  2,814円 (+70円、+2.6%)

 オハラ <5218> が3日ぶりに反発。16日に決算を発表。18年10月期第1四半期(17年11月-18年1月)の連結経常利益が前年同期比2.2倍の5.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。光学機器用レンズ材や半導体露光装置向け高均質ガラスなどの販売が伸びたことが寄与。売上構成の良化や生産性向上も大幅増益に貢献した。上期計画の9.5億円に対する進捗率は56.8%に達し、5年平均の53.3%も上回った。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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