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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク一服でこう着感の強い相場展開か

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ハイテク一服でこう着感の強い相場展開か
■決算チェック:ツルハの17年6月-18年2月期営業利益は13.5%増、市場コンセンサスやや下回る
■前場の注目材料:メディパル、薬の物流拠点合理化、総投資300億円超


■ハイテク一服でこう着感の強い相場展開か

14日の日本株市場は米株安を受けて、利益確定の流れが優勢になりそうだ。13日のNY市場は、原油相場の下げが引き続き嫌気されたほか、ハイテク株に利益確定の売りが広がり、NYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円安の21595円だった。足元で強い値動きをみせていた米ハイテク株の上昇一服により、日本の値がさハイテク株等も手掛けづらくさせよう。

ただし、シカゴ先物にさや寄せする格好から売りが先行する展開になろうが、25日線レベルでの底堅さは意識されやすいと考えられる。3月期末接近により、海外勢による買い戻しも意識されやすいだろう。指数インパクトの大きいハイテク株が日経平均の重石になるなか、内需・ディフェンシブ系へのシフトによるリバランスの流れが日経平均を下支えしそうだ。

もっとも、国内では森友スキャンダルによる政治リスクを警戒した流れから上値追いは慎重になりやすい。また、トランプ米政権が中国からの輸入品のうち最大600億ドルに相当する製品に関税を課すことを計画していることが伝えられている。電子部品などが標的となっているようだが、中国の設備投資の恩恵により半導体製造装置の受注増等につながっており、貿易戦争への警戒も上値の重石となる。

こう着感が強まる中では、内需系を中心に中小型株に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいそうである。業績のほか、期末接近による配当志向の物色も増えてこよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ツルハの17年6月-18年2月期営業利益は13.5%増、市場コンセンサスやや下回る

ドラッグストア大手のツルハHD<3391>が発表した17年6月-18年2月期営業利益(累計)は前年同期比13.5%増の312億円となり、概ね従来の営業増益ペース(第2四半期は同13%増)で着地した。なお、売上高は同12.4%増の4881億円だった。高付加価値商品のカウンセリング販売に注力したほか、「エムズワン」などのプライベートブランド(PB)における新パッケージ導入やリニューアル効果もみられた。店舗数については、引き続きスクラップアンドビルドを推進したことが奏功した格好となった。9月29日付で株式会社杏林堂グループ・ホールディングスを子会社化したことにより、静岡県内のドラッグストアおよび調剤薬局78店舗が当社グループに加わり、第3四半期末のグループ店舗数は直営店で1895店舗となった。また、同時に通期売上高見通しを従来予想の6000億円から6700億円(前期実績5770億円)、営業利益見通しを390億円から399億円(同370億円)へと上方修正した。市場コンセンサスでは、17年6月-18月2月期における営業利益は330億円弱と見込まれてことから、今回第3四半期決算はこちらをやや下回る水準での着地となった。既存店売上高は17年5月期の前期比0.7%増から今第3四半期累計の前年同期比2.8%増へ増勢を強め、復調傾向にあるものの、想定をやや下回った着地により、いったん利益確定の動きが出る可能性がある。


■前場の注目材料

・日銀、大規模な金融緩和を維持
・日経平均は上昇(21968.10、+144.07)
・マザーズは上昇(1239.53、+30.23)
・好業績銘柄への押し目買い意欲強い

・メディパル<7459>、薬の物流拠点合理化、総投資300億円超
・クレセゾン<8253>、ポイント利用で投資体験、きょうから


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>
・11:00  中・鉱工業生産指数(2月)  6.2%  6.6%
・11:00  中・小売売上高(2月)  10.0%  10.2%
・11:00  中・固定資産投資(2月)  7.0%  7.2%

《HT》

 提供:フィスコ

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