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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~政治リスク警戒も値がさハイテク株が下支え

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反落、政治リスク警戒も値がさハイテク株が下支え
・ドル・円は安値もみあい、日本株安で円買い基調
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はテルモ<4543>


■日経平均は反落、政治リスク警戒も値がさハイテク株が下支え

日経平均は反落。34.58円安の21789.45円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えた。NYダウが反落する一方、ナスダックは7営業日続伸となり、連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の21560円だった。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行となったが、米ハイテク株の強い値動きとの連動性から、下値の堅さが意識されている。とはいえ、国内の政治リスクが手掛けづらくさせており、日経平均は25日線処でのこう着が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは電力ガス、空運、その他金融、サービス、精密機器がしっかり。半面、石油石炭、鉱業、鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>が重石となる半面、信越化<4063>、東エレク<8035>が下支え。

日経平均は利食い優勢ながらも値がさハイテク株が下支えするなか、25日線を上回っての値動きをみせている。米ハイテク株上昇による波及期待と国内政治リスクへの警戒から売り買いが交錯している状態。市場は「森友学園」問題の行方を見守る格好から、トレンドが出にくい相場展開が続きそうである。TOPIXが0.08%の下落となっているが、日銀のETF買い入れへの期待はそれほど高まらないだろう。

日経平均は底堅さが意識されるが、森友学園問題に関する報道等にはアルゴが働く可能性もあり、過剰反応には警戒しておきたいところ。一方で、日経平均がこう着の中、新興市場の中小型株にはリバウンド狙いの資金が向かっている。物色対象に広がりはみられないが、ひとまずインデックス売買に振らされ難い銘柄を先行する流れになりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は安値もみあい、日本株安で円買い基調

13日午前の東京市場でドル・円は安値もみあい。日経平均株価のマイナス圏での推移が目立ち、円買いに振れやすい展開となった。

東京株式市場では日経平均が前日終値付近で推移したが、前引けにかけてはマイナス圏が続きリスク回避的な円買いに振れやすい展開となった。

ランチタイムの日経平均先物は軟調で、目先の日本株の下げ幅拡大が警戒される。それを受け、ドルは下押しされやすい地合いのようだ。

一方、麻生太郎財務相は前日に続き辞任を否定しており、一部で安心感による円売りが観測される。また、今晩の米2月消費者物価指数(CPI)発表を控え、ドル売りは慎重になろう。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円26銭から106円47銭、ユーロ・円は131円11銭から131円33銭、ユーロ・ドルは1.2333ドルから1.2341ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・協和日成<1981>やライクKN<6065>など2銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はテルモ<4543>


■経済指標・要人発言

・麻生財務相
「信頼回復が最も大切だ。その点に関して必要な対応を行っていくのが私の仕事」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 1月第3次産業活動指数(前月比予想:-0.3%、12月:-0.2%)

<海外>
特になし

《DM》

 提供:フィスコ

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