市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

RSテクノ <日足> 「株探」多機能チャートより

■RSテクノ <3445>  6,880円 (-1,290円、-15.8%)

 東証1部の下落率3位。RS Technologies <3445> が急反落。6日、同社が122万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限24万2000株の第三者割当増資を実施するほか、既存株主による39万8000株の株式売り出しを行うと発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で発行済み株式数の約13%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は3月13日から15日までのいずれかの日に決定。最大で約105億円の調達資金については、借入金返済や設備投資資金などに充てる。

■クレスコ <4674>  3,225円 (-440円、-12.0%)

 東証1部の下落率5位。クレスコ <4674> が急反落。大和証券は6日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価は5530円から3810円に見直した。第3四半期(10-12月)の連結営業利益は前年同期比5%増にとどまった。利益の伸び悩みは、人件費増加などの要因が大きいとみられている。これを受け、同証券では18年3月期の業績予想を従来の32億2000万円から31億円(会社予想30億円)に見直した。19年3月期の同利益は36億円3000万円から32億7000万円に修正した。19年3月期はシステムエンジニアなど開発リソース拡充の場固めの年とみている。

■昭和電工 <4004>  4,545円 (-290円、-6.0%)

 昭和電工 <4004> が大幅反落。6日、同社が海外募集による600万株の自己株処分を実施すると発表したことが売り材料視された。処分株式数は発行済み株式数の約4%となり、株式の需給悪化が懸念された。処分価格は5日終値4835円に対し6.02%ディスカウントされた4544円。

■任天堂 <7974>  46,100円 (-1,420円、-3.0%)

 任天堂 <7974> が反落。今週初めに約2500円幅の急落をみせた後、6日は1400円高と切り返したが、7日改めて売り直される展開。同社株は日経225種採用銘柄ではないが、売買代金は東証1部で群を抜いており、方向感の定まらない全体相場をそのまま反映するような足取りとなった。「ニンテンドースイッチ」の売り上げは関連ソフトも含め依然として好調で同社の収益を押し上げるが、「足もと外国為替市場でドル安・円高が再び急速に進行していることが嫌気されている」(準大手証券)。ドル・円相場は1ドル=105円台半ばまで円高が進行しており、輸出セクターには逆風が強い。

■新日鉄住金 <5401>  2,347円 (-52.5円、-2.2%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など鉄鋼株が総じて安い。トランプ米大統領が6日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限は日本も対象国とする方針を明らかにしたことが一部メディアを通じて伝わり、これが嫌気される形となった。ここまで市場では輸入制限の対象国として日本は外れる可能性も意識されていただけに、関連銘柄の株価にはネガティブに作用した。

■三菱UFJ <8306>  715.7円 (-14.5円、-2.0%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> がいずれも反落。ここ米10年債利回りは上昇基調を強めているが、最近は米長期金利の上昇がリスクオフ相場の象徴のようになっていたこともあり、メガバンクにとっても運用利ザヤの拡大というプラス材料として作用しにくくなっている。大手銀行株の下落は株式需給面でも個人の信用余力の低下を招き、全体相場の活力を奪っている。三菱UFJは26週移動平均線を大きく下に抜けており、中期波動でも下降転換を示唆している状況。当面は米大手金融株の動きを横目に底入れの機をうかがう展開となる。

※7日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均