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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

サイバーコム <日足> 「株探」多機能チャートより

■サイバーコム <3852>  2,014円 (+400円、+24.8%) ストップ高

 サイバーコム <3852> が連日のストップ高。次世代高速通信規格である「5G」分野に通信事業者や通信関連機器メーカーが注力姿勢を強めており、これまでの目標だった2020年の商用化を1年前倒しして2019年にする計画にあることが伝わり、関連株を強く刺激する格好となった。あらゆるものをオンライン化するIoT時代に5Gは必須の通信規格とみられており、そのなか通信機器関連のソフトを開発する同社にビジネスチャンスが巡るとの思惑が投機資金攻勢の手掛かりとなっている。信用買い残も23万株程度で足もとの売買高水準からは株式需給面からもほとんど重荷となっていない。

■イグニス <3689>  2,102円 (+400円、+23.5%) ストップ高

 イグニス <3689> [東証M]がストップ高。27日、同社の子会社で秋元康氏らも出資しているパルスが中国芸能事務所のUNLSH社と包括的業務提携することを発表した。また、VR空間上でライブを開催することができるバーチャル・ライブ・プラットフォーム「INSPIX」の自社開発を加速することも発表。有名IP誘致・新規IP制作および海外展開を本格的に始動する計画で、これを材料視する買いが集中する格好となった。

■ヴィスコ <6698>  32,600円 (+5,020円、+18.2%) ストップ高

 ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [JQ]がストップ高。27日、3月31日現在の株主を対象に1→8の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、18年3月期の連結経常利益を従来予想の3億0800万円→4億2000万円に36.4%上方修正し、増益率が14.1%増→55.6%増に拡大する見通しとなったことも好感された。主力の電子部品業界向けを中心に画像処理検査装置の販売が伸びるうえ、上場関連費用の支出を抑制したことも利益を押し上げる。

■ディディエス <3782>  674円 (+100円、+17.4%) ストップ高

 ディー・ディー・エス <3782> [東証M]がストップ高。27日に非開示だった業績見通しを発表。18年12月期の連結経常損益は4.4億円の黒字(前期は2億円の赤字)と13期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期はセキュリティ強化を進める金融、医療機関などに指紋認証ソフトの販売が拡大する。また、次世代オンライン認証規格「FIDO」に準拠した認証基盤ソリューションの導入も広がる。併せて、販売・資本業務提携先である米ノックノックラブズ社と総代理店契約を結んだと発表。商談の継承により、今期売上高に2億円を加算した。

■Vテク <7717>  28,730円 (+2,750円、+10.6%)

 東証1部の上昇率2位。ブイ・テクノロジー <7717> が続急騰し、実質上場来高値を更新した。東海東京調査センターが27日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2万5000円から4万円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社はフラットパネルディスプレー(FPD)向けカラーフィルター露光装置や、モジュール検査装置などFPD製造装置を手掛けるメーカーで、中国及び韓国で10.5世代FPD工場やスマホ用フレキシブル有機EL工場の建設ラッシュが続いていることや、量産効果などで、同センターでは18年3月期営業利益予想を会社側の120億円を上回る124億円と予想。また、19年3月期も同45%増の180億円と大幅増益を見込んでいる。

■スターマイカ <3230>  2,170円 (+159円、+7.9%)

 東証1部の上昇率8位。スター・マイカ <3230> が急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断を新規に「バイ」、目標株価2620円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、棚卸不動産の仕入れ進捗、リースバックや提携強化による仕入手法の多様化やリノベーションマンションの競争力向上などを背景として、中期的な利益成長が見込まれることに加えて、独自のビジネスモデルによりコンセンサスを上回る利益予想が期待できることや、拡大が続く中古マンション売買市場で保有戸数がトップであることなどを評価。18年11月期営業利益予想をコンセンサスの37億5000万円に対して42億5000万円と予想しているほか、19年11月期営業利益を52億7000万円と予想している。

■IIJ <3774>  2,449円 (+162円、+7.1%)

 インターネットイニシアティブ <3774> が急反発。同社は法人向けで高実績を持つネット接続サービスの草分けだが、今期は独自SIMを用いた格安スマートフォンも収益貢献する。デジタル通貨取引では大手金融機関や総合商社も引き込む形で決済サービスに参入しており、日本のキャシュレス化推進の旗頭としてマーケットの注目が高まっている。今後は金融グローバル化の流れのなか海外展開にも期待がかかる。

■クスリアオキ <3549>  6,360円 (+330円、+5.5%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が4日続伸。27日の取引終了後に発表した2月度(1月21日~2月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比3.9%増と11ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.0%増と引き続き堅調に推移したほか、客単価が同2.9%増と今期に入ってもっとも伸長したことが寄与した。なお、全店ベース売上高は7店舗の出店効果もあり同17.3%増と2ケタ増を継続した。

■ベクトル <6058>  2,276円 (+116円、+5.4%)

 ベクトル <6058> が大幅反発。28日、マイクロアド(東京都渋谷区)のマレーシア子会社でオンライン広告サービスを手掛けるマイクロアド・マレーシア(クアラルンプール)の全株式を取得し、子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社は、これまでに上海、北京、広州、香港、インドネシア、ベトナム、タイ、台湾に拠点を置いたほか、17年には韓国に子会社を展開するなど中華圏およびASEANを中心としたアジア地域での事業展開を進めており、今回の買収はその一環。新たにマレーシアに事業拠点を獲得することで、ベクトルのアジアにおけるプレゼンスアップを図り、マレーシアにおけるPRサービスやアドテクノロジーを活用したマーケティングサービスを展開するとしている。

■アトラエ <6194>  11,640円 (+530円、+4.8%)

 アトラエ <6194> [東証M]が3日ぶりに大幅反発。28日付の日本経済新聞で、「2020年9月期の単独営業利益を今期予想比で約5割増の10億円程度に引き上げる計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、IT技術者の不足を追い風にサイト内での転職仲介が伸びていることを受けて、IT業界向け求人サイトの利用を伸ばすという。また、求職者の転職が成約するごとに企業から受け取る成功報酬の拡大も目指すという。

■ラクオリア <4579>  2,176円 (+93円、+4.5%)

 ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が3日ぶりに大幅反発。27日の取引終了後、5-HT2B拮抗薬「RQ-941」の英国における第1相臨床試験が終了し、良好な安全性・忍容性と薬物動態が確認されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。また、あわせて検討した有効性についても、腹部症状と便通異常の改善を示唆する結果を得たとしており、新しい作用機序に基づく下部消化器症状治療薬となることが期待できるとしている。

■ベルーナ <9997>  1,299円 (+52円、+4.2%)

 ベルーナ <9997> が大幅反発。東海東京調査センターが27日付で、投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価1600円としてカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターでは、中核である総合通販事業および専門通販事業中心に、今後も高い成長が続くと予想。また、通信販売業界のなかでも、同社が強みを持つターゲットは比較的競争が少ない50代以上ミセス層であり、さらに40代女性層の顧客獲得も進んでいることなどを評価している。

■ユーザベース <3966>  2,041円 (+76円、+3.9%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が大幅に4日続伸し、上場来高値を更新した。27日、企業情報データベースを開発するBaseconnectと資本業務提携したと発表しており、これを好感する買いが向かった。ユーザベースが提供する企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」、B2Bマーケティングプラットフォーム「FORCAS」などにBaseconnectの企業情報データベースを活用するほか、企業情報の構造化についての開発・研究を進めていく。資本面ではBaseconnectが実施する第三者割当増資を引き受ける。

■日電子 <6951>  890円 (+30円、+3.5%)

 日本電子 <6951> が大幅に4日続伸し、昨年来高値を更新した。27日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の27億円→43億円に59.3%上方修正。増益率が56.6%増→2.5倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。産業機器事業の収益が想定より上向くほか、円安効果も利益上振れに貢献する。また、法人税等・法人税等調整額の最新見込みなどを勘案し、最終利益も14億円→37億円に大幅上方修正している。

■竹内製作所 <6432>  2,590円 (+87円、+3.5%)

 竹内製作所 <6432> が大幅続伸。東海東京調査センターが27日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」へ引き上げ、目標株価を2450円から2970円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、北米でインフラ整備やハリケーン災害後の復旧工事など、ミニショベル需要が拡大すると予想していることや、生産性が改善していることを要因として、18年2月期営業利益を136億円から146億円へ上方修正。また、19年2月期も1ドル=110円を前提として、前年比15.8%増益と大幅増益を予想している。

■ニュートンF <7169>  2,619円 (+72円、+2.8%)

 ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング <7169> [JQ]が3連騰し、上場来高値を連日で更新した。同社は保険代理店大手で派遣事業も手掛ける。27日、1月の新契約年換算保険料は前年同月比7.9%増の12.7億円だったと発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。新契約年換算保険料は、年払いや一括払いなどの商品による支払方法の違いを調整し、保険会社が保険契約から1年間に得る収入の規模を示す指標。新契約年換算保険料は6ヵ月連続で前年比プラスとなった。

■ホトニクス <6965>  4,300円 (+95円、+2.3%)

 浜松ホトニクス <6965> が3日続伸し、実質上場来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を4200円から4700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、18年9月期は高水準の設備投資が続くため償却負担が先行するが、下期からはX線CT関連、デンタル関連などの医療関連製品や手荷物検査関連などを中心に、投資回収が始まると予想。これに伴い18年9月期営業利益予想を255億円から266億円へ、19年9月期を同297億円から308億円へ、20年9月期を同339億円から353億円へ上方修正しており、株価は業績拡大を織り込む局面を迎えつつあるとしている。

■日エスコン <8892>  1,019円 (+21円、+2.1%)

 日本エスコン <8892> が3日ぶりに反発。28日午後、大阪府池田市に新規事業用地を取得したと発表しており、将来的な業績への貢献を期待した買いが入った。取得した事業用地は、阪急宝塚線「池田」駅から徒歩3分の駅至近にある敷地面積約734平方メートルの物件。同社では立地特性を生かした分譲事業などに取り組むとしている。

■プレサンス <3254>  1,687円 (+34円、+2.1%)

 プレサンスコーポレーション <3254> が続伸し上場来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断を「ホールド」から「バイ」とし、目標株価を1600円から2150円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、全国マンション供給ランキング上昇などで知名度向上により仕入や販売において恩恵を得ることによる成長拡大や、エリアや商品が多様化し競合市場を避け、安定的に利益計上できることによる持続的な利益成長への期待などで、18年3月期の営業利益予想を188億円から205億円へ、19年3月期を同210億円から245億円へ、20年3月期を同230億円から280億円へ上方修正。また、妥当PER水準を見直したとしている。

■岡部 <5959>  1,027円 (+16円、+1.6%)

 岡部 <5959> が続伸。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資評価「B+」と目標株価1150円を継続した。17年12月期の連結営業利益は前の期比12%減の48億4400万円と3期連続で減益となったが、主力の建設関連製品事業では収益回復が進んだ。東京オリンピック関連工事など建設需要は堅調で、18年12月期の同利益は前期比9%増の53億円と回復に転じる見通し。PBRは1倍割れの水準にあるほか、中期的な成長期待の高まりから、株価は今後、上昇に転じる公算が大きいとみている。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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