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【注目】前週末23日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

チエル <日足> 「株探」多機能チャートより
■チエル <3933>  1,540円 (+211円、+15.9%)

 チエル <3933> [JQ]やすららネット <3998> [東証M]などデジタル教科書関連株が急騰。政府は23日、タブレット端末などを活用したデジタル教科書の使用を認める関連法の改正案を閣議決定。今国会での成立を目指し、来年の4月にもデジタル教科書を導入する方針だ。これを受け、23日の株式市場ではデジタル教科書関連銘柄に物色の矛先が向かった。学校教育用ICT事業を柱とし、デジタル対応教材を手掛けるチエルの株価は一時前日に比べ20%を超す上昇となり、すららネットは一時ストップ高に買われた。また、ネットワーク機器事業で教育関連の実績を持つアライドテレシスホールディングス <6835> [東証2]も急伸。同じく教育向けインフラ整備の内田洋行 <8057> や電子黒板のブイキューブ <3681> などが買われた。

■トレードワークス <3997>  9,620円 (+1,130円、+13.3%) 一時ストップ高

 トレードワークス <3997> [JQ]が急反騰で一時ストップ高。22日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■シダー <2435>  439円 (+47円、+12.0%) 一時ストップ高

 シダー <2435> [JQ]が急反騰で一時ストップ高。22日、同社が18年3月期の連結経常損益を従来予想の1.7億円の黒字→2億円の黒字(前期は1.3億円の赤字)に16.6%上方修正したと発表したことが買い材料視された。有料老人ホームの入居率やデイサービスの稼働率が上昇し、売上が計画を上回ることが寄与。業績回復に伴い、従来未定としていた期末一括配当を4円実施し、4期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。

■クニミネ <5388>  1,082円 (+110円、+11.3%)

 クニミネ工業 <5388> [東証2]が急反騰。22日、東証が同社を3月15日付で市場1部に指定替えすると発表。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。同日、同社は東証1部指定記念配当17.5円を実施する形で、18年3月期の期末一括配当を20円→37.5円(前期は20円)に大幅増額修正した。前日終値ベースの配当利回りは3.86%に上昇しており、配当取りを狙う買いも入ったようだ。併せて、自己株処分による109万6000株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限16万4000株の売り出しを実施すると発表したがこちらへの反応は限定的だ。

■Mスター <4765>  435円 (+43円、+11.0%) 一時ストップ高

 モーニングスター <4765> [JQ]が続急騰。一時ストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。同社は23日午前9時30分に、仮想通貨およびブロックチェーン関連のニュースやコラムの配信を手掛ける米コインデスクと業務提携することで合意したと発表。これが刺激材料となったようだ。同社はこの提携で、コインデスクが米国で提供するニュースやコラムなどを日本語に翻訳し、自社の仮想通貨ポータルサイトやスマートフォンアプリを通じて提供するとしている。

■デファクト <3545>  1,650円 (+127円、+8.3%)

 デファクトスタンダード <3545> [東証M]が7連騰。22日、同社が3月15日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■アサカ理研 <5724>  2,780円 (+203円、+7.9%)

 アサカ理研 <5724> [JQ]が続急伸。同社は電子部品などから金や白金といった希少金属を回収し精製するビジネスを手掛けるが、世界的にコバルト不足が問題視されるなか、リチウムイオン電池から低コストでコバルトを回収する技術で強みを持っている点が材料視されたもよう。直近では米アップルがコバルトの安定調達に向け鉱山会社と直接購入の交渉を進めていることが話題となるなど、ハイテクや自動車業界はコバルト争奪戦の様相を呈している。

■ニチリン <5184>  2,959円 (+212円、+7.7%)

 ニチリン <5184> [東証2]が急反発。岩井コスモ証券は22日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3500円とした。同社は自動車(四輪および二輪車)用ホースを主力として、国内をはじめ北米や欧州、アジアに製造拠点を持ち、グローバル展開している。二輪車用ホースでは国内シェアはほぼ100%。17年12月期の連結営業利益は前の期比29%増の85億1600万円と5期連続で最高益を更新。国内自動車販売の回復に加え、海外自動車生産の好調などが収益に寄与した。18年12月期の同利益は前期比横ばいの85億円を見込むが、同証券では計画は保守的とみており90億円(前期比6%増)への増額修正を予想している。

■北沢産 <9930>  320円 (+21円、+7.0%)

 東証1部の上昇率9位。北沢産業 <9930> が続急伸。業務用厨房機器大手で業績は好調。中食需要が拡大するなか、食品スーパー向けの厨房機器の販売が伸びているほか、訪日外国人観光客増加を背景としたホテル関連で需要を捉えている。17年4-12月期の最終利益は前年同期比73%増の3億2200万円と急回復、18年3月期通期では前期比68%増の4億円を見込んでいる。年5円配当を実施しながらPBR0.6倍台は割安感が強い。

■インベスC <1435>  2,220円 (+144円、+6.9%)

 東証1部の上昇率10位。インベスターズクラウド <1435> が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は23日、業界初となる民泊運用のトータルサポートサービスの提供を行うIoT民泊アパート「TATERU bnb」第1号の開発を始めると発表した。また、同社は22日取引終了後に、定款の事業目的に「有価証券の取得、保有、投資および運用」と「広告の企画および制作」を追加することを明らかにしており、これらが買い手掛かりとなったようだ。

■メタップス <6172>  2,489円 (+149円、+6.4%)

 メタップス <6172> [東証M]が急反発。同社は23日、子会社のpringが提供するデジタルウォレットアプリ「pring(プリン)」に三井住友銀行の決済サービスを導入し、同行の口座からprigへのチャージが可能になったと発表。これにより本格的なサービス立ち上げが期待されているようだ。「pring」は、17年10月から実証実験を実施。SNSや電話番号を用いた送金機能や、加盟店でのQRコードを用いたスピーディーな決済など、実際の運用を意識した検証を行っており、本格的なサービス開始に向けて準備を進めている。

■ノムラシス <3940>  1,239円 (+73円、+6.3%)

 ノムラシステムコーポレーション <3940> [JQ]が急反発。22日、東証が同社を3月1日付で東証2部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ファンケル <4921>  3,715円 (+210円、+6.0%)

 ファンケル <4921> が続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を3200円→4000円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、16年3月期からの戦略的な先行広告投資による売上拡大を評価。18年3月期以降はさらなる売上高拡大により、販管費負担低減や収益性向上という好循環期が到来すると予想し、過去最高益更新を見据えた新中計発表に期待すると報告。また、中国サプリ市場への本格参入は中長期の成長ドライバーになると指摘している。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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