【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アダストリア、Fスターズ、ルネサス
Fスターズ <日足> 「株探」多機能チャートより
東洋炭素<5310>が急騰、昨年来高値を更新した。株価は2月上旬に大きく調整を入れたが、16日以降は一変して上げ足を加速した。電気自動車(EV)の普及に絡み、近年急速に成長過程にある「パワー半導体」市場が注目されている。シリコンよりも耐圧、高速・高温動作などで優位性を持つ炭化ケイ素(SiC)製品の量産に取り組む企業が多いなか、同社はSiCウエハーの平坦表面技術を開発するなど同分野での技術力に定評がある。2020年にも同ウエハーの量産を開始する方針にあり、関連有力株として注目度が高まっている。
■アダストリア <2685> 2,419円 +178 円 (+7.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
アダストリア<2685>が大幅続伸。21日に代表取締役の異動を発表。創業者で代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)の福田三千男氏が代表取締役会長兼CEO兼社長に就任する。代表取締役最高執行責任者(COO)の松下正氏は取締役となり、5月には任期満了で取締役も退任する。市場では、創業者の完全復帰とみており、その実行力による業績回復期待が出ている。
■フィックスターズ <3687> 8,200円 +350 円 (+4.5%) 11:30現在
フィックスターズ<3687>が大幅続伸で上場来高値を更新。量子コンピューターで世界初の商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携関係にあり、量子コンピューター採用に前向きな企業を対象に導入支援事業を展開している。18年9月期は営業利益段階で前期比5.4%増の8億8000万円を見込むが保守的で、これに上乗せされる公算が大きい。3月末の株主を対象に1対5株の株式分割を実施することで、今後権利取りの動きが加速する可能性も意識されている。
■ハナツアーJ <6561> 3,215円 +105 円 (+3.4%) 11:30現在
HANATOUR JAPAN<6561>が反発。日本政府観光局(JNTO)が21日の取引終了後に発表した1月の訪日外客数(推定値)が前年同月比9.0%増の250万2000人となり、1月として過去最高を記録したことで、インバウンド専門の旅行会社である同社にも業績への寄与が期待されているようだ。JNTOによると、昨年は1月末にあった春節(旧正月)休暇が今年は2月となったことで、中華圏の国や地域などでは訪日者数が伸び悩んだが、韓国や豪州は単月として過去最高を記録したという。親会社が韓国最大の旅行会社で、取扱旅行客の多くが韓国からの訪日客である同社には業績へのプラス効果が大きとの見方が強まっている。
■ミルボン <4919> 4,500円 +140 円 (+3.2%) 11:30現在
ミルボン <4919> が全般下げ相場に逆行し、5連騰で上場来高値を連日更新している。14日後場に発表した17年12月期の連結経常利益は前の期比5.6%増の49.9億円で着地。続く18年12月期も前期比5.5%増の52.7億円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。好決算を評価する買いが続いているようだ。同社は業務用ヘア化粧品専業で国内ナンバーワンのシェアを誇る。前期は染毛剤部門で若年層向けに投入したヘアカラー剤「オルディーブアディクシー」の販売が大きく伸びた。主力のヘアケア用剤では「オージュア」が好調だった。また、中国や韓国など東南アジア向けの売上が拡大基調にある。今期も成長路線を継続し、27期連続増収、9期連続増益を目指す。
■ペッパーフードサービス <3053> 4,890円 +120 円 (+2.5%) 11:30現在
ペッパーフードサービス <3053> が続伸。日経平均株価が一時300円を超える大幅安となるなか、逆行高となっている。株価は上場来高値8230円をつけた昨年10月30日を境にマイナス基調となり2月6日に4020円まで下落したが、好決算を評価材料に5000円台復帰をうかがう展開となっている。14日に発表した18年12月期の連結決算は経常利益が前期比73.9%増の40.3億円に拡大し、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は立ち食い店「いきなり!ステーキ」の出店を加速し、新たに200店舗をオープンする計画だ。そのほか、21日にはカルビー <2229> が「ポテトチップス厚切り いきなり!ステーキ味」を26日に発売すると発表。肉マネークーポンを使ったキャンペーンを実施するとしており、これも株価を刺激しているもよう。
■ホギメディカル <3593> 8,600円 +200 円 (+2.4%) 11:30現在
ホギメディカル<3593>が反発している。きょう付の日本経済新聞で「2019年3月期は、連結営業利益が今期予想比25%増の65億円程度になる見通しだ」と報じられており、好業績観測を材料視した買いが入っているようだ。記事によると、手術に必要な医療器具をひとまとめにした「手術キット」が大規模病院向けに好調に推移するという。18年3月期は前期比30%減の52億円を見込むが、今期の減益要因となる減価償却費の計上が一巡するのも利益を押し上げるとしている。
■ルネサス <6723> 1,208円 +27 円 (+2.3%) 11:30現在
ルネサスエレクトロニクス<6723>が続伸している。SMBC日興証券が21日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を830円から1100円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同証券によると、同社株価は18年12月期第1四半期のガイダンスがコンセンサスを下回ったため大きく下落したが、これは熊本大震災後の在庫積み増しからの反動やOEMのBCP強化に伴う在庫積み増しの一巡、北米、中国における自動車生産台数の減速、の3つの変化が同時に発生し、売り上げ成長が急速に鈍化することを想定していなかったためと指摘。これにより18年は業績の踊り場となるとしているが、自動車と産機向けの半導体の成長率を見直すことで、19年12月期営業利益は880億円から1053億円へ上方修正している。
■ソラスト <6197> 2,805円 +52 円 (+1.9%) 11:30現在
ソラスト<6197>が3日続伸している。21日の取引終了後に発表した1月介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比23.2%増、デイサービス利用者数が同84.4%増となり、高水準の増加が続いていることが好感されている。昨年10月にベストケア、11月に日本ケアリンクを子会社化したことで成長が加速しているもよう。また入居率も、有料老人ホーム94.3%(前年同月98.3%)はやや悪化したが、グループホーム98.0%(同97.5%)、サービス付き高齢者向け住宅92.7%(同92.0%)と改善している。
■日本電信電話 <9432> 4,842円 +88 円 (+1.9%) 11:30現在
21日、NTT <9432> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.57%にあたる3100万株(金額で1500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月22日から6月30日まで。
■Genky <9267> 3,410円 +50 円 (+1.5%) 11:30現在
Genky DrugStores<9267>が3日ぶりに反発している。午前9時ごろに発表した2月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比3.8%増となり、5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。また、全社売上高が同15.5%増となり、2ケタ増収を維持していることも評価されているようだ。
■UKCホールディングス <3156> 2,336円 +31 円 (+1.3%) 11:30現在
UKCホールディングス <3156> が7日続伸。21日、関東財務局に提出された大量保有報告書で旧村上ファンドの関係者が運営するオフィスサポートなどの同社株保有比率が6.49%→7.78%に増加したことが判明しており、これが買い材料視された。オフィスサポートは「投資先にモノ言う投資家」と知られている。同社株の保有目的についても「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載されていることから、株主発言による株主還元強化などを思惑する買いが向かった。
■ヤマダ電機 <9831> 684円 +9 円 (+1.3%) 11:30現在
ヤマダ電機 <9831> が大幅反発し、昨年来高値を更新した。株価は一時2011年7月以来、約7年7ヵ月ぶりの高値水準に浮上した。日本経済新聞社が22日付で「ヤマダ電機は中期経営計画の利益目標を前倒しで達成する見通しだ」と報じたことが買い材料視された。報道によると「2019年3月期は連結経常利益で1110億円を稼ぐ方針で、目標の達成時期を計画より1年早める。住宅リフォームなど家電以外の事業が想定より伸び、来期の経常利益は今期の会社予想(前期比26%増の833億円)より約3割増えるとみている」という。4-12月期決算が一巡したことで市場の関心は来期業績に向かっており、好業績を先取りする買いが向かったようだ。
■エイチーム <3662> 2,691円 +30 円 (+1.1%) 11:30現在
エイチーム<3662>が6日続伸と上値指向を継続。同社はスマートフォン向けゲーム開発を手掛け業績は2ケタ増収増益路線を走る。株価は2月初旬から中旬にかけて調整したものの、その後業績予想の上方修正を受けてマドを開けて切り返してきた。前日引け後にスマートフォン向けゲーム「ユニゾンリーグ」が全世界累計900万ダウンロードを突破したことを発表、これが足もとの株価を刺激する格好となっている。
■ミツバ <7280> 1,378円 +10 円 (+0.7%) 11:30現在
ミツバ<7280>が6日続伸。21日の取引終了後、18年3月期第4四半期業績に、投資有価証券売却益22億4300万円を特別利益として計上すると発表しており、業績上振れに期待した買いが入っているようだ。なお、業績への影響については現在精査中としている。
■ミズホメディー <4595> 5,130円 +705 円 (+15.9%) ストップ高 11:30現在
ミズホメディー<4595>が6日続伸している。午前9時15分ごろ、遺伝子POCT検査として用いることができるマイコプラズマ核酸キット「スマートジーン Myco」の国内製造販売承認を19日に取得したと発表しており、これを好感した買いが入っている。マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ・ニューモニエという病原性微生物に感染しておこる肺炎で、感染患者の家族間など濃厚な接触により感染拡大するのが特徴。今回発売するキットは、同社独自の遺伝子抽出技術とPCR増幅産物をリアルタイムに検出する技術を原理とし、小型の専用装置を用いて、遺伝子の抽出・増幅・検出の全ての工程を1つのカートリッジ内で1ステップかつ短時間で行うことを可能としており、これによりマイコプラズマ感染の検査を、開業医や診療所などでも簡易迅速でかつ高感度に実施することができるようになるという。なお、発売は夏ごろを予定している。
●ストップ高銘柄
ワンダコーポ <3344> 1,673円 +300 円 (+21.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
仙波糖化工業 <2916> 750円 +100 円 (+15.4%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース