【市況】後場に注目すべき3つのポイント~ハイテク堅調、まずは22000円キープを見極めたいところ
日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより
21日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反発、ハイテク堅調、まずは22000円キープを見極めたいところ
・ドル・円はしっかり、日本株高で円売り先行
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035>
■日経平均は反発、ハイテク堅調、まずは22000円キープを見極めたいところ
日経平均は反発。139.45円高の22064.55円(出来高概算5億9000万株)で前場の取引を終えた。20日の米国市場は小売大手のウォルマートの決算が嫌気されたほか、長期金利の上昇等を受けて利益確定の流れが強まった。ただし、半導体関連などは全般堅調に推移しており、為替市場での円高一服もあって、小幅に上昇して始まった。その後下げに転じる局面もみられたが、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、TDK<6762>、ファナック<6954>などが日経平均をけん引する格好となり、再び22000円を回復している。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターではガラス土石、電気機器、その他製品、機械、化学、パルプ紙、鉄鋼、水産農林、輸送用機器、精密機器、小売が堅調。半面、証券、保険、銀行、電力ガス、医薬品がさえない。
日経平均は下げに転じる局面においては、5日線やボリンジャーバンドの-1σなどが支持線として機能する格好から反転しており、節目の22000円を回復している。出来高が薄い中、先物主導によるインデックス売買に振らされる可能性があるが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などがしっかりで推移しており、22000円キープをみせられるかが注目される。
また、銀行が弱含みではあるが、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控えてのポジション調整であろう。1月半ば以降、調整が強まっていたハイテク株やインフラ関連、省力化関連などが底堅い値動きをみせられれば、センチメントが改善傾向をみせてきそうだ。不安定ではあるが、まずは22000円キープを見極めたいところである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円はしっかり、日本株高で円売り先行
21日午前の東京市場でドル・円はしっかり。日本株高を手がかりに国内勢によるドル買
い・円売りが先行した。
ドル・円は、前週末の105円半ばから値を戻す流れが続いており、本日は日経平均株価の上昇基調を手がかりに国内勢がドル買い・円売りを強めた。また、ユーロ・ドルの低調な値動きもドルの上昇を支援したもよう。
ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いとなり、目先の日本株高継続をにらんだドル買い・円売りに振れやすい。ただ、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表を控え、ドル買いは慎重になりそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円28銭から107円81銭、ユーロ・円は132円34銭から132円96銭、ユーロ・ドルは1.2329ドルから1.2345ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・セキュアヴェ<3042>や免疫生物研究所<4570>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
・布野日銀審議委員
「アジア需要の取り込みを国内需要減対策にすることは可能」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・13:30 12月全産業活動指数(前月比予想:+0.4%、11月:+1.0%)
<海外>
特になし
《DM》
提供:フィスコ