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【注目】前週末16日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

共同PR <日足> 「株探」多機能チャートより
■共同PR <2436>  2,208円 (+400円、+22.1%) ストップ高

 共同ピーアール <2436> [JQ]がストップ高で続急騰。株価は前日まで3連騰で水準を290円強切り上げていたが、きょうは一気に値を飛ばす展開でマーケットの注目を集めている。同社は独立系のPR会社で企業パブリシティ活動支援やコンサル業務を展開している。同社は15日取引終了後、インフルエンサーマーケティング事業を主力とするVAZと資本・業務提携することを発表。また、新東通信を引受先とする9万7532株の第三者割当増資を実施することも合わせて発表しており、これを材料視する買いが集中する形となった。

■アエリア <3758>  1,812円 (+299円、+19.8%)

 アエリア <3758> [JQ]が急反騰。15日、同社が決算を発表。17年12月期の連結経常損益は27.6億円の黒字(前の期は14.2億円の赤字)に浮上したものの、従来計画の36億円の黒字を下回って着地。続く18年12月期の同利益は前期比44.9%増の40億円に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期下振れはコンテンツ事業で回収代行手数料や広告宣伝費が増加したことが要因。今期はスマートフォン向けゲーム「A3!」の好調継続や不動産関連会社の買収効果などが寄与し、44.9%の大幅増収を見込む。

■SHIFT <3697>  4,255円 (+440円、+11.5%)

 SHIFT <3697> [東証M]が続急騰。14日に子会社SHIFT SECURITYが、最先端セキュリティー技術の研究・開発とセキュリティーサービスを手掛けるビットフォレスト(東京都千代田区)と業務提携したと発表しており、引き続きこれを材料視した買いが入った。今回の提携は、両社が互いの強みを最大限に生かし、より多くの企業に低コストで高品質なサービスを提供することが目的という。また、提携により両社は共同で、企業におけるセキュリティー診断・検査の内製化における課題解決と、推進を支援するセキュリティー診断内製化を支援するパッケージ「VAndS(バンズ)」の提供を3月上旬より開始するとしており、業績への貢献が期待されている。

■ブレインパッド <3655>  2,394円 (+244円、+11.4%)

 東証1部の上昇率8位。ブレインパッド <3655> が急反騰。同社は15日、河川のコンクリート護岸の劣化度合いを、AI(人工知能)で自動判定するサービス「GoganGo(ゴガン・ゴー)」を八千代エンジニヤリング(東京都台東区)と共同開発したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、洪水を安全に流す役割を担う河川のコンクリート護岸を撮影した画像をディープラーニング(深層学習)で解析し、コンクリートのひび割れなどの劣化の有無を自動判定するもの。ブレインパッドが開発したアルゴリズムを基に、汎用性や教師データ(事前にデータを与え、教師のようにみなすデータのこと)の品質担保、劣化指標の定義の観点でより実用的に改良したものが搭載されている。

■セレス <3696>  1,702円 (+172円、+11.2%)

 東証1部の上昇率9位。セレス <3696> やSBIホールディングス <8473> 、インフォテリア <3853> [東証M]といった仮想通貨関連株が高い。足もとでビットコイン価格が上昇していることを評価する買いが入った。大手仮想通貨交換会社ビットフライヤーによると16日には1ビットコイン=109万円台に上昇。昨年12月に200万円を超えていたビットコイン価格は今月7日には60万円台まで下落したが、その後、反発基調となり100万円を奪回してきている。

■UTグループ <2146>  3,430円 (+325円、+10.5%)

 UTグループ <2146> [JQ]が続急騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が15日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を3500円から3700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、主力のマニュファクチャリング(製造派遣)事業の高成長に加え、営業利益率改善を評価する考えに変わりはないとする一方、高単価の自動車関連向け売上高の拡大をさらに織り込み中期利益成長が一段と高まると予想。18年3月期営業利益予想は従来通り50億円を見込むが、19年3月期は同82億円から84億円へ、20年3月期は同119億円から123億円へ上方修正した。同社の営業利益率改善を伴った成長を株価に織り込む余地は十分にあると指摘している。

■トレンドマイクロ <4704>  6,030円 (+570円、+10.4%)

 トレンドマイクロ <4704> が続急騰。同社は15日に決算を発表。17年12月期の連結経常利益は前の期比5.4%増の370億円になり、続く18年12月期も前期比10.2%増の408億円に伸び、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は企業向けクラウド関連や標的型攻撃対策関連などの売上が拡大したほか、買収した米TippingPointの業績貢献も収益を押し上げた。今期も世界的なセキュリティ意識の高まりを背景に、欧州を中心に売上を伸ばし、3期連続の増収増益を計画する。併せて、従来未定としていた前期の期末一括配当を149円実施するとし、今期の年間配当は未定とした。

■エアーテック <6291>  998円 (+90円、+9.9%)

 日本エアーテック <6291> が急反発。15日に発表した17年12月期の経常利益(非連結)は前の期比45.3%増の7.4億円に拡大して着地。続く18年12月期も前期比2.3%増の7.6億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は半導体・液晶製造装置関連向けにクリーンブースの販売が好調だったほか、据付・保守サービスの売上も伸びた。また、大口案件の選択受注や標準品の販売増加も大幅増益の要因となった。今期は設備投資需要の増加を背景に、3期連続の増収増益を目指す。

■クイック <4318>  1,968円 (+154円、+8.5%)

 クイック <4318> が続急伸し上場来高値に急接近。岩井コスモ証券が15日付で投資判断「A」を継続し、目標株価を2000円から2200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。1月31日に発表した第3四半期累計(17年4-12月)営業利益は前年同期比13%増の19億円強だったが、10-12月期では45%増を達成。人手不足などを背景にした求人需要は依然高いことから、同証券では18年3月期通期営業利益を会社計画の21億7000万円を上回る23億円と予想している。また、今期から保育関連事業の子会社を連結対象に加えるなどしており、中期的にも一段の収益拡大が期待できるとしている。

■シーボン <4926>  3,255円 (+255円、+8.5%)

 シーボン <4926> が続急伸。15日、同社が18年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の3.9億円→5.5億円に40.7%上方修正。増益率が7.3%増→50.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。人件費が想定を下回るほか、販売促進費の抑制や固定費の見直しなどが寄与し、採算が想定より上向く。

■YKT <2693>  705円 (+55円、+8.5%)

 YKT <2693> [JQ]が続急伸。15日、同社が決算を発表。17年12月期の連結経常利益は前の期比50.3%減の2億3000万円に落ち込んだものの、続く18年12月期は前期比69.6%増の3億9000万円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。今期は海外における自動車やスマートフォン関連の設備需要拡大を背景に、電子部品実装機などの販売が増加し、22.4%の大幅増収を見込む。

■NF回路 <6864>  3,440円 (+255円、+8.0%)

 エヌエフ回路設計ブロック <6864> [JQ]が続急伸。前日に8%強の急反騰をみせたが、きょうも継続的な買いを呼び込んだ。アナログ技術に強みを持つ電子計測器開発メーカーで、カスタム応用機器、電源機器などいずれも好調に受注を伸ばしている。18年3月期は本業の儲けを示す営業利益を従来予想の6億1000万円から8億3000万円に大幅増額、前期比4割増の伸びが見込まれている。スーパーコンピューターでは数千年を要する演算をわずか数時間で完結するともいわれる量子コンピューターの実用化に日本でも官民を挙げて取り組みを本格化させている。直近、NEC <6701> は量子コンピューターを2023年までに実用化するため研究人員を増員、また日立製作所 <6501> は量子コンピューター並みの性能を持つ新型計算機の試作品を今夏にネット上で無償公開する方針が伝わるなど、ここにきて量子コンピューターを巡る動きが再び風雲急を告げている。そのなか、エヌエフ回路は同分野に必須とみられる微小信号増幅装置のスペシャリストとして存在感を示している。

■夢真HD 1,271円 (+91円、+7.7%)

 夢真ホールディングス <2362> [JQ]が続急伸。15日の取引終了後に発表した1月度の月次速報で、建築技術者派事業の売上高が前年同月比33%増の23億3100万円となったほか、営業利益が同2.0倍の4億1100万円と大幅増益となったことが好感された。引き続き稼働人数の増加や派遣単価の上昇により売上高が増加。また、旺盛な需要により高稼働率を維持したことで粗利益率が前年同月比2ポイント改善したことや、コスト管理により販管費が微増にとどまったことが営業利益の大幅増益につながった。

■ファンデリー <3137>  1,688円 (+116円、+7.4%)

 ファンデリー <3137> [東証M]が続急伸。同社は15日取引終了後に、23年3月期の単独営業利益目標を20億円(18年3月期予想6億8100万円)とする中期経営計画を発表。これが買い手掛かりとなったようだ。主力のMFD(メディカルフードデリバリー)事業の売上高は91億円、営業利益は20億円を計画。WEB注文比率を現在の21%から65%に高めることを目指し、サービス体制の変更を図ることなどを掲げている。

■TOA <6809>  1,476円 (+89円、+6.4%)

 ティーオーエー <6809> が続急伸。岩井コスモ証券が15日付で、投資判断を新規「A」、目標株価1600円でカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入った。2月2日に発表した第3四半期累計(17年4-12月)決算は営業利益が前年同期比29.0%増の17億3400万円となったが、同証券では好調な結果と判断。日本はもちろん、海外ではアメリカやアジア・パシフィックが伸びており、今後も海外事業のさらなる成長が期待できるとしている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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