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【注目】前週末2日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

メドレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■メドレックス <4586>  1,600円 (+300円、+23.1%) ストップ高

 メドレックス <4586> [東証M]が続急騰でストップ高。同社は経皮吸収型製剤の技術で優位性を持つ創薬ベンチャー。1日取引終了後に、オキシコドン(中枢性鎮痛薬)テープ剤「MRX-1OXT」の米国における第1相臨床試験の結果が良好だったことを発表した。加えて、「テープ剤の新規な組成物」について米国特許査定の通知を受けた。これが、株価を強く刺激する格好となっている。

■システナ <2317>  4,570円 (+700円、+18.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。システナ <2317> が続急騰。ストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。同社は1日取引終了後に、18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は37億1500万円(前年同期比41.0%増)となり、通期計画44億400万円に対する進捗率は84.4%に達した。また、期末配当を従来計画比4円増額の25円とする方針を示したことも好材料視されているようだ。売上高は389億600万円(同16.8%増)で着地。IoT関連の開発引き合いが旺盛なことを背景にソリューションデザイン事業が伸長したほか、クラウドと絡めたモバイル端末のリプレース案件の増大などでソリューション営業事業も好調だった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■シミックHD <2309>  2,457円 (+319円、+14.9%)

 東証1部の上昇率2位。シミックホールディングス <2309> が続急騰で昨年来高値を更新した。時価は2013年5月以来4年9ヵ月ぶりの高値圏にある。製薬会社向けに臨床試験支援を行うが受託事業が好調に推移し業績を押し上げている。同社は1日取引終了後、18年9月期の第1四半期(2017年10月-12月)連結決算を発表。売上高は166億3700万円(前年同期比8.1%増)と増収を確保し、営業利益は10億1300万円(同2倍)、最終利益は5億4400万円(同2.7倍)と高い伸びを示した。これを手掛かりに短期資金の流入を誘っている。

■イーガーディ <6050>  3,165円 (+355円、+12.6%)

 東証1部の上昇率5位。イー・ガーディアン <6050> が続急騰し、上場来高値を更新した。1日に発表した18年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益が前年同期比55.7%増の2.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。スマートフォン向けゲームやオンラインゲームのユーザー問い合わせなどを代行するゲームサポート部門の業績が拡大したことが寄与。また、ソーシャルメディアの監視サービスやサイバーセキュリティ診断などの受注も伸ばした。上期計画の4.2億円に対する進捗率は66.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ネットワン <7518>  1,864円 (+206円、+12.4%)

 東証1部の上昇率7位。ネットワンシステムズ <7518> が続急騰で昨年来高値を更新。同社は官公庁や民間企業を顧客に通信ネットワーク構築を手掛けるが、セキュリティー対策ニーズを捉え収益を拡大させている。1日取引終了後に発表した18年3月期第3四半期累計(2017年4月-12月)の連結決算は、売上高が1073億7500万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は38億6000万円(同4.5倍)、最終利益は26億4000万円(同6倍)と急速な伸びを示した。これを手掛かり材料に投機資金が攻勢をかけている。

■リコー <7752>  1,223円 (+124円、+11.3%)

 東証1部の上昇率8位。リコー <7752> が続急騰。1日、同社が18年3月期の連結最終損益を従来予想の70億円の赤字→トントンに上方修正したことが買い材料視された。継続的な経費削減で販管費が想定より減少することが上振れの要因となる。市場予想(40億円前後の赤字)を上回る会社計画を好感する買いが向かった。同時に発表した17年4-12月期(第3四半期累計)の同利益は前年同期比4.2倍の173億円に拡大した。

■セプテニHD <4293>  406円 (+37円、+10.0%)

 セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ] が急反騰。同社は1日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。18年9月期第1四半期(10-12月)の連結税引き前利益が前年同期比14.2%増の8.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。マンガアプリ「GANMA!」のマーケティング投資や人件費増加を、持分法適用関連会社アクセルマークの株式売却益で吸収し、2ケタ増益を達成した。主力のネットマーケティング事業はスマートフォン向け運用型広告を中心とするネット広告市場の拡大を背景に、国内、海外ともに好調が続いた。

■フタバ産業 <7241>  1,186円 (+108円、+10.0%)

 東証1部の上昇率9位。フタバ産業 <7241> は続急騰。同社が1日取引終了後に発表した18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算は、売上高が3204億5400万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は73億1700万円(同83.4%増)、最終利益は67億5600万円(同2.7倍)と好調だった。これを評価する買いが入った。同社はトヨタグループ向け主力に自動車のマフラーなどを納入する。自動車の販売好調を受けて好収益環境を享受している。PER11倍前後と株価指標面でも割安感がある。

■アサヒHD <5857>  2,374円 (+165円、+7.5%)

 1日、アサヒホールディングス <5857> が18年3月期の連結税引き前利益を従来予想の123億円→134億円に8.9%上方修正。増益率が7.0倍→7.7倍に拡大し、従来の6期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目となる。貴金属リサイクルの回収量が想定を上回るほか、貴金属価格の上昇による採算向上も利益を押し上げる。前日終値ベースの予想PERが10.5倍→9.5倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。併せて、株主優待制度を新設すると発表。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、自社製品を優待価格で提供する。

■MCJ <6670>  1,324円 (+90円、+7.3%)

 MCJ <6670> [東証2]が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は2日正午に、期末一括配当を従来計画から5円62銭増額し、33円75銭にすると発表。株主還元の強化を目的に、配当性向の基準を「25%以上」から「30%以上」に引き上げたことが理由で、これが好感されたようだ。あわせて発表した18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算は、売上高が900億5000万円(前年同期比15.4%増)、営業利益が59億8300万円(同1.9%増)で着地。高付加価値品や特化型製品の好調に加え、知名度向上策などの各種取り組みの効果で、主力のパソコン関連事業が伸びたことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■Fスターズ <3687>  7,030円 (+470円、+7.2%)

 フィックスターズ <3687> が続急伸し、昨年来高値を更新した。同社は2日正午に、3月31日を基準日として1対5株の株式分割を実施すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めることで、投資しやすい環境を整え、投資家層のさらなる拡大を図るとしている。あわせて発表した18年9月期第1四半期(17年10-12月)の連結決算は、売上高が11億5600万円(前年同期比12.0%増)で着地。営業利益は2億5400万円(同2.0倍)となり、上半期計画3億7100万円に対する進捗率は68.5%に達した。自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件などを継続的に受注し、主力のソフトウエア・サービス事業が大きく伸びたことなどが寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。また、クラウド技術を持つFusic(福岡市)と合弁会社を設立し、プロジェクトマネジメントシステム分野の関係強化を図ることも発表している。

■愛三工 <7283>  1,438円 (+96円、+7.2%)

 愛三工業 <7283> が大幅高で5日続伸。2月1日大引け後(15:20)に決算を発表。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比59.6%増の81.6億円に拡大し、通期計画の96億円に対する進捗率は85.1%に達し、5年平均の74.5%も上回った。

■カチタス <8919>  3,450円 (+215円、+6.7%)

 カチタス <8919> は大幅高で4日続伸。昨年12月12日に東証1部に上場した直近IPO銘柄で、上場後の高値を大幅更新した。同社は空き家を中心に買い取り、付加価値を高めて販売する戸建て住宅のリノベーションを展開する。地方都市郊外の空き家などを対象に内外装をリフォームして販売するが、地方活性化の流れに乗って業績は好調に推移している。18年3月期営業利益は70億3000万円と前期比4割増を見込むが、19年3月期も2ケタ成長が有望視されている。

■神戸鋼 <5406>  1,212円 (+66円、+5.8%)

 神戸製鋼所 <5406> が続急伸。1日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の500億円→600億円に20.0%上方修正したことが買い材料視された。アルミ・銅などのデータ改ざん問題で不適合製品を納入した525社中518社の安全性確認を終えた。これを受け、現時点における一定の想定のもと、業績への影響を通期の経常利益の予想に織り込んだとしている。このほか、建設機械事業で中国での油圧ショベルの販売台数が想定より伸びる見通しを示した。

■大塚商会 <4768>  9,770円 (+510円、+5.5%)

 大塚商会 <4768> が続急伸。1日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に決算を発表。18年12月期の連結経常利益が前期比6%増で6期連続最高益を見込むことも支援材料。

■花王 <4452>  8,115円 (+397円、+5.1%)

 花王 <4452> が続急伸、1月18日につけた7847円を上回り上場来高値を更新した。同社は1日取引終了後に発表した18年12月期の連結業績予想は、売上高が1兆5400億円(前期比3.4%増)、営業利益は2150億円(同5.0%増)、最終利益は1520億円(同3.4%増)と好調を見込んでいる。前期に続き増収増益基調が続くことで買い安心感が浮上した。また株主還元も前向きで、今期年間配当について前期比10円増配となる120円を計画しており、これも買いを助長している。

■小松精 <3580>  1,000円 (+34円、+3.5%)

 小松精練 <3580> が続伸。1日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の22億円→26億円に18.2%上方修正。増益率が12.5%増→33.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。スポーツ・ファッション分野の高機能素材など海外事業の好調が収益上振れの要因となる。同時に発表した17年4-12月期(第3四半期累計)の同利益は前年同期比63.1%増の21.8億円に拡大した。

■かどや製油 <2612>  7,460円 (+240円、+3.3%)

 かどや製油 <2612> が大幅反発。1日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.81%にあたる17万株(金額で12億2740万円)を上限に、2日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は1日終値の7220円)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■日本管財 <9728>  2,112円 (+66円、+3.2%)

 日本管財 <9728> が続伸。同社は2日午後2時に、18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は43億7900万円(前年同期比8.1%増)となり、通期計画58億円に対する進捗率は75.5%となった。売上高は706億700万円(同4.9%増)で着地。建物管理運営事業では既存管理案件の継続や工事関連業務の受託が堅調だったほか、環境施設管理事業ではゴミ焼却施設を中心に新規管理案件の受託や既存管理案件の契約更改が順調だったことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■小野薬 <4528>  2,787円 (+59円、+2.2%)

 小野薬品工業 <4528> が続伸。同社は2日、18年3月期の連結業績予想の修正を発表、売上高にあたる売上収益を2540億円から2600億円(前期比6.2%増)へ、営業利益を500億円から545億円(同24.6%減)へ、最終利益を395億円から430億円(同22.9%減)へそれぞれ増額した。これが好感される形となった。同社の主力商品であるがん免疫治療薬「オプジーボ」が効能の追加に伴い使用範囲が拡大しており、今期の収益に反映される。

■三菱電 <6503>  2,049.5円 (+30円、+1.5%)

 三菱電機 <6503> が続伸。同社は2日午後1時15分、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を4兆3900億円から4兆4200億円(前期比4.3%増)へ、営業利益を3150億円から3250億円(同20.3%増)へ、最終利益を2500億円から2650億円(同25.9%増)へそれぞれ増額した。円安の影響に加え、アジアでの設備投資需要などの増加を背景とした産業メカトロニクス部門の伸長などにより、前回予想値を上回る業績が見込まれる。あわせて発表した第3四半期累計の連結決算は、売上高3兆1150億1200万円(前年同期比5.7%増)、営業利益2324億900万円(同32.4%増)、最終利益1931億1800万円(同42.7%増)だった。

■第一生命HD <8750>  2,350.5円 (+28円、+1.2%)

 第一生命ホールディングス <8750> やT&Dホールディングス <8795> 、かんぽ生命保険 <7181> など生保株が高い。1日のニューヨーク債券市場で、米10年債利回りは2.79%と約3年10ヵ月ぶりの水準に上昇。長期金利の上昇は、生保各社にとって運用収益の改善要因になるとの見方から買いが流入。31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文が利上げに前向きな「タカ派」寄りだったほか、足もとの米経済指標が堅調なことも金利上昇要因となっている。

■三菱商事 <8058>  3,152円 (+33円、+1.1%)

 三菱商事 <8058> 、三井物産 <8031> がいずれも続伸。三井物産は1月15日の高値1979.5円を上回り2000円大台乗せ、2008年以来約10年ぶりの高値圏に浮上した。ここ原油市況の上昇が顕著で、前日にWTI原油先物価格は1ドル7セント高の1バレル=65ドル80セントと大幅続伸、2014年11月以来の水準に達した。これを背景に資源価格の上昇が収益メリットとなる総合商社株に物色資金が誘導されている。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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