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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~13週線接近で押し目拾いのスタンスに

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、13週線接近で押し目拾いのスタンスに
・ドル・円は伸び悩み、米一般教書演説にらみの展開
・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファナック<6954>


■日経平均は続落、13週線接近で押し目拾いのスタンスに

日経平均は続落。24.75円安の23267.22円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えている。30日の米国市場では世界的な金利上昇への警戒感からポジションを手仕舞う動きが強まり、NYダウは362ドル安となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の23190円となり、これにサヤ寄せする格好から売りが先行。ただし、前日の段階でNYダウ先物が大きく下げていたこともあり、織り込み済みとの見方から寄付き直後の23184.00円を安値に、その後は下げ渋る展開に。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、過半数を占めている。セクターではその他金融、鉄鋼、不動産、鉱業、建設が軟調。半面、その他製品、水産農林、食料品、ガラス土石、パルプ紙、化学がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、セコム<9735>、ソフトバンクG<9984>が軟調。一方で、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、アドバンテスト<6857>、キヤノン<7751>が下支え。

日経平均は一時23200円を下回ったが、その後は下げ渋る動きをみせている。週間形状では13週線に接近しているほか、一目均衡表では転換線に接近しており、支持線として意識されている。トランプ大統領の一般教書演説が行われているが、イベント通過によって今晩の米国市場の反発も意識されやすく、ここからは押し目拾いのスタンスになりそうである。

もっとも決算発表が本格化する中、本日は370社近く発表が予定されている。決算内容を見極めたいとする模様眺めムードの中、大きなトレンドは出難いだろう。決算を手掛かりとした個別対応の中、決算が通過した企業などへは、再評価の動きも意識されそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は伸び悩み、米一般教書演説にらみの展開

31日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。トランプ米大統領の一般教書演説によるドルの押し上げ効果は限定的となった。

ドル・円は、日経平均株価の反転を受けリスク選好的なドル買い・円売りが強まり、一時109円09銭まで切り返した。ただ、その後日経平均は再びマイナス圏となり、ドルは108円後半での推移となった。

11時すぎに開始したトランプ大統領の一般教書演説は、インフラ整備などは従来の主張と大きな違いはみられず、ドルの押し上げ効果は薄い。ただ、米株式先物から今晩の米株高を見込んだドル買いが観測された。

一方、ランチタイムの日経平均先物はマイナス圏での推移が続き、目先の日本株反転を見込んだ円売りは弱まっているようだ。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円69銭から109円09銭、ユーロ・円は134円85銭から135円34銭、ユーロ・ドルは1.2396ドルから1.2425ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・バリューコマース<2491>やMARUWA<5344>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファナック<6954>


■経済指標・要人発言

・黒田日銀総裁
「根付いたデフレマインドの転換に時間がかかっている」
「中長期的な予想物価上昇率は着実に上昇する」

・日銀金融政策決定会合における主な意見(1月22-23日分)
「オペの運営が先行きの政策スタンスを示すことはない」
「リスク資産買入れは、政策効果と考え得る副作用についてあらゆる角度から検討するべき」
「デフレ脱却の実現には政府・日銀一体でマクロ経済政策運営を強力に推進することが重要」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:30 岩田日銀副総裁会見

<海外>
・16:00 独・12月小売売上高(前月比予想:-0.4%、11月:+1.8%)

《DM》

 提供:フィスコ

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