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【経済】NYの視点:ユーロ買い持ち過去最大水準、今週の注目: ダボス会議、米Q4GDP、BOJ&ECB


短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前々週から減少した。ユーロの買い持ち高も前々週から減少したものの、過去最大水準を維持。市場が大きく買い持ちに傾いていることはユーロのさらなる上昇を限定的にする可能性がある。

今週のポイントとしてまず、政府機関閉鎖の行方に焦点が集まる。行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は、トランプ米大統領が政府機関閉鎖を回避するため、積極的に努力しているとしながらも「政府機関閉鎖の可能性は5分5分」とし、OMBの緊急時対応策を発表。政府機関が閉鎖した場合、ファニーメイ、フレディマック、軍、国立公園は引き続き営業されると指摘した。トランプ大統領の大統領就任1周年記念日が、政府機関閉鎖に陥る可能性がある。

トランプ米大統領は先週末予定していたフロリダ州、マーラーゴでファンドレイジングのイベント参加を取りやめ。ただ、スイス、ダボス会合には出席する予定。また、その後、一般教書演説を控えている。

スイスのダボスで、世界経済フォーラムが1月23日から開催される。各国の財務相、国際的な政治指導者に加え、多国籍企業経営者や選ばれた知識人やジャーナリストが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する。規制改革、ポピュリズムの台頭などが協議される見通し。

また、金融政策では欧州中央銀行(ECB)が定例理事会、日本銀行が金融政策決定会合を予定している。日本銀行が今年、緩和策の解除を開始するとの思惑も根強い。円高につながる可能性も否めない。ただ、現状で、物価目標2%達成には距離があることから現行の金融緩和は続く公算。ECBも景気が拡大する中、物価低迷が継続しており今回の会合でも金融政策据え置きが予想されている。ECB高官らのユーロ高けん制発言も目立ち、フォワードガイダンスの変更もない模様。ユーロの上昇が一段落する可能性がある。

■今週の主な注目イベント

●IMF
22日:世界経済見通しを公表

●ダボス会議
23日:スイス、ダボスで世界経済フォーラム

●米国
20日:ペンス米副大統領、エジプト、ヨルダン、イスラエル訪問
21-27日:チィラーソン米国務長官、中東、北朝鮮、ウクライナに関する会合参加、ダボス会議参加
23日:NAFTA6回目会合(カナダ、モントリオール)
26日:米第4四半期GDP速報値:予想前期比年率:+3.0%(第3四半期+3.2%)、トランプ米大統領がダボス会議で基調演説

●欧州
22日:ユーロ圏財務相会合:ギリシャ救済協議
25日:欧州中央銀行(ECB)定例理事会

●日本
22-23日:日本銀行金融政策決定会合、四半期見通し発表

●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン

《CS》

 提供:フィスコ

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