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【市況】19日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で4日続伸、本土系不動産セクターに買い

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

19日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比132.95ポイント(0.41%)高の32254.89ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数は84.60ポイント(0.65%)高の13179.52ポイントと16日続伸した。ハンセン指数は連日で史上最高値を更新している。売買代金は1625億8400万香港ドルに縮小したものの、依然として高水準だ(18日は1963億4200万香港ドル)。

18日までの好調地合いを継ぐ。中国企業業績の成長期待、本土資金の流入などが引き続き材料視された。人民元高の進行も追い風。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を元高方向に設定した。この日の上海外国為替市場では、人民元相場が約2年1カ月ぶりの元高・ドル安水準で推移している。

指数構成銘柄では、本土系不動産株の上げが目立つ。ハンセン指数構成の華潤置地(1109/HK)が7.4%高、中国海外発展(688/HK)が5.7%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.2%高、H株指数構成の万科企業(2202/HK)が2.9%高で引けた。住宅販売の好調が手がかり。中国国際金融有限公司(CICC)が発表した最新資料によれば、先週は本土60都市で住宅販売が予想以上に増加し、物件在庫も順調に消化された。

セメントや鉄鋼など素材セクターもしっかり。安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.9%高、中国建材(3323/HK)が2.2%高、中国中材(1893/HK)が1.1%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.8%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.4%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が1.9%高と値を上げた。素材各社に関しては、「供給サイド改革」の進展を通じた17年業績の好調が意識されている。

消費関連セクターも高い。即席めん・飲料大手の康師傅HD(ティンイー:322/HK)が7.4%、食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(220/HK)が5.5%、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が4.1%、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.6%、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.2%ずつ上昇した。康師傅に関しては、BOAメリルリンチは最新リポートで、同社の投資判断を「中立」→「買い」に引き上げている。製品価格の引き上げや生産量・コストの抑制を通じ、今後業績改善を果たすと予測した。

本土は市場4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.38%高の3487.86ポイントで取引を終えた。時価総額上位のエネルギー株や金融株が相場をけん引。証券株、自動車株、空運株、発電株、半導体株なども買われた。

【亜州IR】

《CS》

 提供:フィスコ

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