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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは322ドル高、アップルの大規模投資計画を好感

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは322ドル高、アップルの大規模投資計画を好感

17日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は322.79ドル高の26115.65、ナスダックは74.59ポイント高の7298.28で取引を終了した。前日の大幅反落を受けた買い戻しが先行。携帯端末のアップル(AAPL)が米国内への大規模な投資計画を発表すると上げ幅を拡大する展開となった。地区連銀経済報告(ベージュブック)で、大半の地区で経済が緩やかなペースで拡大したとの認識が示されたことも好感され、引けにかけても堅調推移となり、ダウ平均は再び26000ドルを上回った。セクター別では自動車・自動車部品を除き、全面高となった。

アップルは、2500億ドル以上の海外留保利益を米国内に還流することで約380億ドルの税金を支払う一方、今後5年で製造分野など米国内に3500億ドルを投資し、2万人の新規雇用を創出する計画を明らかにして上昇。一方で大手行のバンク・オブ・アメリカ(BAC)は決算で総収入が予想を下振れたほか、投資銀行のゴールドマン・サックス(GS)はトレーディング収入の大幅な落ち込みが嫌気されて売られた。自動車のフォード(F)は、電気自動車などの分野への投資を理由に、慎重な利益見通しを示し下落。

アップルは海外留保利益のほぼ全額を還流する計画だ。海外留保利益の多い他ハイテク大手からも同様の発表があるか注目が集まっている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル・円は111円台、3月利上げを織り込むドル買い

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円60銭から111円33銭まで上昇し、111円32銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、全米地区で緩やかないし緩慢な経済成長が確認され、3月の追加利上げが一層確実視されたほか、エバンス・シカゴ連銀総裁やカプラン米ダラス連銀総裁のタカ派発言で、米債利回りが上昇。ドル買いが加速した。

ユーロ・ドルは、1.2288ドルまで上昇後、1.2177ドルまで反落し、1.2182ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)の高官によるユーロ高けん制発言を警戒したユーロ売りが加速した。ユーロ・円は、135円16銭から135円98銭まで上昇。株高に連れてリスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.3776ドルから1.3942ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9657フランから0.9574フランまで下落した。


■NY原油:反発で63.97ドル、米鉱工業生産の増加や米国株高を好感

NY原油先物2月限は反発(NYMEX原油2月限終値:63.97 ↑0.26)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比+0.26ドルの63.97ドルで取引を終えた。一時63.39ドルまで売られた。この日発表された12月の米鉱工業生産は前月比+0.95で市場予想を上回ったことや米国株高が材料視された。主要産油国による生産抑制は続いており、市場参加者の間で原油価格の先高観は大きく後退していない。過度の原油高に対する警戒感は浮上しているが、経済情勢の改善が続いており、需要増への期待は残されているようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  31.18ドル -0.06ドル(-0.19%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.35ドル +0.75ドル(+1.37%)
ゴールドマン・サックス(GS)253.65ドル -4.81ドル(-1.86%)
インテル(INTC)      44.39ドル +1.25ドル(+2.90%)
アップル(AAPL)      179.10ドル +2.91ドル(+1.65%)
アルファベット(GOOG)   1131.98ドル +10.22ドル(+0.91%)
フェイスブック(FB)    177.60ドル -0.79ドル(-0.44%)
キャタピラー(CAT)     168.50ドル -0.81ドル(-0.48%)
アルコア(AA)       56.99ドル +0.75ドル(+1.33%)
ウォルマート(WMT)     102.70ドル +2.01ドル(+2.00%)
スプリント(S)       5.49ドル -0.11ドル(-1.96%)

《HT》

 提供:フィスコ

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