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【市況】外国為替市場今日のポイント:ドル・円は主に112円台後半で推移か、年初で主要通貨の為替取引は動意薄

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

昨年12月29日のドル・円相場は、東京市場では112円97銭から112円64銭まで下落。欧米市場では112円47銭まで下げた後に112円72銭まで反発し、112円68銭で取引を終えた。


本日1月2日のドル・円は、主に112円台後半で推移か。年明け直後で有力な売買材料は少ないことから、主要通貨の為替取引は動意薄の状態が続くとみられる。


ユーロ・ドルは1.20ドル台で推移し、底堅い動きを見せている。ユーロ・ドルは昨年11月上旬に一時1.1554ドルまで下落したが、その後反転し、12月29日には1.2026ドルまで買われている。市場関係者の間からは「米税制改革法案の成立後にユーロが1.20ドル台を回復したことは意外だった」との声が聞かれた。


ただし、昨年12月20日付けの独紙ビルトは、メルケル独首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の幹部の見解を引用し、「メルケル首相が社会民主党(SPD)との連立交渉に失敗し、解散・総選挙となっても出馬を見送る」との見方を示した。ドイツの政治不安は消え去っていないと見るべきか。また、イタリアでは3月4日に総選挙が行なわれることになったが、国内政治の流動化に対する警戒感が早くも広がっている。


ユーロ圏の金利先高観が台頭したことでユーロは堅調に推移しているが、ドイツ、イタリアにおける政治不安が高まった場合、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが強まる可能性がある。この影響で米ドル・円相場はやや円安方向に振れる可能性があるが、ユーロ売り・円買いが急増するとの見方もあり、ドル・円相場はもみ合う状態が続く可能性は残されている。

《MK》

 提供:フィスコ

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