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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

テセック <日足> 「株探」多機能チャートより

■テセック <6337>  1,775円 (+300円、+20.3%) ストップ高

 テセック <6337> [JQ]が続急騰でストップ高。19日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の4.5億円→8.5億円に88.9%上方修正。増益率が48.5%増→2.8倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。半導体製造装置市場の成長が加速するなか、主力とする半導体検査・測定装置で車載パワーデバイス用の高付加価値品の受注が想定以上に伸びることが寄与。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の20円→40円(前期は20円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERが23.1倍→11.1倍に急低下する一方、期末配当利回りは2.71%に上昇し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■鈴縫工業 <1846>  391円 (+64円、+19.6%)

 鈴縫工業 <1846> [東証2]が急騰。19日、同社に対して同社の鈴木一良社長が代表を務めるアサヒがMBO(経営陣による買収)を実施すると発表したことが買い材料視された。TOB価格が19日終値を19.2%上回る1株390円とあって、20日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は12月20日から18年2月13日まで。

■チタン工業 <4098>  3,125円 (+502円、+19.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。チタン工業 <4098> が続急騰でストップ高。20日、同社と東芝 <6502> [東証2]との「チタンニオブ複合酸化物電極用活物質及びそれを用いたリチウム二次電池」の特許が発行(登録日は12月1日)されたことが好材料視されたようだ。同特許は、 リチウム二次電池の活物質として有用なチタンニオブ複合酸化物およびそれを用いたリチウム二次電池に関するもの。リチウム電池の負極材料として一般的なカーボン系負極ではなく、安価な固相法により電気容量が高く、サイクル容量維持率の優れたチタンニオブ複合酸化物を用いているとしている。

■サインポスト <3996>  14,700円 (+1,800円、+14.0%)

 サインポスト <3996> [東証M]が3日ぶり急反騰。19日の取引終了後、SCSK <9719> と流通小売業のレジ無人化に向けて協業すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。サインポストが持つ画像認識技術および人工知能技術(AI)による単独での事業に、SCSKが持つ開発力や販売力、国内外ネットワークなどを活用することで、両社が一体となり事業展開を加速するのが狙い。サインポストが進める画像認識技術と人工知能技術(AI)を活用した「完全スルー型レジシステム(スーパーワンダーレジ)」の製品化と、既に製品化している「設置型AIレジ(ワンダーレジ)」の改良を共同で行うとしており、開発したレジシステムについてはSCSKが販売する。

■カチタス <8919>  2,268円 (+218円、+10.6%)

 東証1部の上昇率3位。12日に新規上場したカチタス <8919> が続急騰。英ポーラー・キャピタル・エル・エル・ピーが19日付で財務省に提出した大量保有報告書(5%ルール報告書)によると、ポーラー・キャピタルの同社株式保有比率は5.33%となり、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑などから買いが先行したようだ。

■NaITO <7624>  282円 (+26円、+10.2%)

 NaITO <7624> [JQ]が急反騰し、年初来高値を更新。企業の設備投資需要を背景に金属加工用工具などが収益に貢献、18年2月期営業利益は前期比3割増の6億5000万円と高変化を予想するが、保守的で市場では一段の上方修正が意識されている。前日の米株安で主力株が動きにくいなか、年末特有の小型材料株物色の波に乗った。

■川崎化 <4117>  246円 (+22円、+9.8%)

 川崎化成工業 <4117> [東証2]が4日ぶりに急反発。クリスマス休暇を控え海外投資家の参戦が減少し売買高も盛り上がりを欠いている。主力株の上値が必然的に重くなるなか、中小型株に投資資金が誘導されている。そのなか値幅変動率の大きい低位株は根強い人気を博している。売買単位100株統一の動きに伴う株式併合で、低位株の数自体が減っており、同社株のように200円台・1000株取引の銘柄は投機筋の物色ターゲットとなりやすい。業績実態も良好で、化学品メーカーとして市況上昇の好影響を受けている。18年3月期はウレタン樹脂原料のマキシモールなどが寄与して、営業利益段階で前期比7.6倍の3億4000万円と回復が加速する見通しだ。

■Jストリーム <4308>  553円 (+49円、+9.7%) 一時ストップ高

 Jストリーム <4308> [東証M]が3連騰。同社は19日取引終了後、上野動物園のジャイアントパンダ「シャンシャン」など上野動物園パンダ舎のインターネットライブ配信する「Ueno Panda Live.jp」に、専用開発の番組配信システムを提供し、これによる配信が開始されたことを発表した。これを手掛かり材料とする買いが流入した。

■リミックス <3825>  713円 (+52円、+7.9%)

 リミックスポイント <3825> [東証2]が続急伸。株価は9月29日に1278円の戻り高値をつけて以降、一貫して調整色を強めていたが、目先売りが一巡した。同社傘下のビットポイントジャパンがビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を扱う取引所を運営しており、ビットコインの先物取引が日本時間18日午前にCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)で開始されたことなどを受け、仮想通貨関連として人気が再燃した。

■三浦工 <6005>  3,010円 (+201円、+7.2%)

 東証1部の上昇率10位。三浦工業 <6005> が大幅反発。東海東京調査センターが19日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を3000円から3740円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、鉄鋼や化学、食品などの業界でボイラー機器の更新投資が出てきており、同社は貫流ボイラーでその取り込みを図っていることを評価。また、中国では大気汚染や水質汚染などに対する環境規制が厳しくなったことで、ボイラー市場でも石炭焚きボイラーが禁止になる地域が出てきており、同社が得意とするガス焚きボイラーの普及が期待できるとしている。これを受けて、18年3月期営業利益を会社予想の140億円を上回る152億円と予想。続く19年3月期を前期比18.4%増の180億円とみている。

■千代建 <6366>  799円 (+44円、+5.8%)

 千代田化工建設 <6366> が3日続伸。20日、米グループ会社の千代田インターナショナル社と米CB&I社が設立したジョイントベンチャーが遂行中のキャメロンLNGに関して、顧客のキャメロンLNG社との間で行われていた契約条件交渉が合意に至ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回合意に至ったのは、過去の未解決事項についての合意が確定し、全てのLNGトレイン(系列)の生産開始を19年とすることや、早期完成インセンティブボーナス条項の設定、今回合意したプロジェクトスケジュールに基づく遅延賠償金起算日の見直しなど。また、今回の合意により、交渉の対象となっていた事項はハリケーンハーベイの影響を含めて全て解決したとしている。

■三井海洋開発 <6269>  2,715円 (+135円、+5.2%)

 三井海洋開発 <6269> が大幅続伸。19日、ブラジルの国営石油会社ペトロブラス社からFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)1機の建造とチャーター契約を受注したと発表したことが買い材料視された。今回受注したFPSOは、ペトロブラス社がオペレーターを務めるブラジル沖合プレソルト層メロ鉱区の開発プロジェクトに使われるもので、同社はFPSOの設計から機器購入、建造、据付までの一括工事を請け負う。10月のセピア鉱区向けFPSOに次ぐペトロブラス社からの大型案件獲得による収益基盤の拡大に期待する買いが向かった。

■JCRファーマ <4552>  5,220円 (+190円、+3.8%)

 JCRファーマ <4552> が続伸し年初来高値を更新。同社は19日取引終了後、医薬品卸大手のメディパルホールディングス <7459> と米国に合弁会社を設立することを発表、この合弁会社を拠点にJCRファーマが開発している品目のグローバル展開を検討していく方針で、これによる業容拡大への期待が買いに反映された。なお、バイオ医薬品の原薬工場をルクセンブルクに建設することも発表している。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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