【材料】＜注目銘柄＞＝ニチハ、米国住宅向け外壁材が業績拡大を牽引

　ニチハ<7943>は１８年３月期通期の連結業績予想を売上高１１９０億円（前期比０．７％増）、経常利益１４０億円（同６．７％増）を見込んでいる。同社は、一般的な戸建住宅の外壁材として使用される窯業系サイディング材の製造・販売が主力で、５割弱のシェアを持つ国内トップメーカー。顧客の要望に合う幅広いラインアップを取り揃えることでシェアは拡大傾向が続いている。

　耐候性やメンテナンスコストに優れる高付加価値商品の国内での売上増加などが寄与し、増益基調を堅持している。さらに、成長余地が限定的とされる国内だけでなく、米国を中心とする海外市場にも積極展開している。

　当初は日本と異なる施工方法の米国住宅市場では、同社の技術を生かせず米国事業の業績は伸び悩んでいた。しかし近年、生産技術が安定して工場稼働が軌道に乗ったことで採算が改善し、増収と生産性向上で一気に収益が上向き、米国事業の売上高は順調な伸びをみせ、営業利益も会社全体の２０％程度を占めるまでに拡大している。

　株価は、１１月１５日に安値３９４５円をつけて以降、上昇軌道を堅持している。ＰＥＲは１６倍水準と割高感はなく、東証信用倍率０．６倍台と売り長状態で、先高期待感がもてそうだ。（朱）

出所：みんなの株式（minkabu PRESS）