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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~ハイテクが重しもセンチメントは悪化せず

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、ハイテクが重しもセンチメントは悪化せず
・ドル・円は小動き、今晩の米政策決定など見極め
・値下がり寄与トップは信越化<4063>、同2位は東エレク<8035>

■日経平均は続落、ハイテクが重しもセンチメントは悪化せず

日経平均は続落。59.69円安の22806.48円(出来高概算9億8000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場ではNYダウが100ドル超の上昇となったが、ハイテク株には利益確定の流れが続いており、ハイテク株の影響を受けやすい日経平均は小幅に反発して始まったものの、その後早い段階で下げに転じている。指数インパクトの大きい東エレク<8035>、信越化<4063>、日東電<6988>が重しとなるなか、一時22800円を下回る場面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではゴム製品、化学、鉱業、繊維、パルプ紙、金属製品、機械が軟調。半面、銀行、証券、海運、医薬品、その他金融、保険、情報通信がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、エーザイ<4523>、ファーストリテ<9983>、コナミHD<9766>が下支え。

日経平均はマイナス圏での推移が続いているが、5日線が支持線として機能する格好での下げ渋る動きをみせている。TOPIXもマイナスとなる中、後場は日銀のETF買い入れへの思惑が需給面での下支えになりそうである。また、東証2部、マザーズはプラス圏での推移をみせており、個人主体の売買は活発。日経平均は弱含みではあるが、FOMCの結果待ちということもあり、想定内の値動きとの見方から、センチメントは悪化しないだろう。

また、IPO4社のうち、SGホールディングス<9143>、マツオカコーポレーション<3611>が寄り付いている。寄付き後は利食いに押されているものの、両社ともにコンセンサスを大きく上回る好スタートとなっており、利食い資金が直近IPO銘柄等へ流入する形で、需給の押し上げ要因になりそうである。日経平均はこう着の中、個人主体の中小型株への物色意欲は強そうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は小動き、今晩の米政策決定など見極め

13日午前の東京市場でのドル・円は小動き。今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)などを見極める展開で積極的な売り買いが手控えられた。

日経平均株価は寄り付きから前日終値付近で不安定な値動きとなり、ドル・円は113円半ばで方向感が出にくい展開となった。ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いで推移し、目先の日本株安継続の思惑から円買いに振れやすい。

ただ、今晩は米11月消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCでの討議を踏まえ、今年3回目の利上げに踏み切る見通しで、ドルは売りづらいもよう。午後の取引も様子見ムードが広がろう。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円42銭から113円58銭、ユーロ・円は133円19銭から133円36銭、ユーロ・ドルは1.1735ドルから1.1745ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・アルファクス<3814>やスパンクリート<5277>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップは信越化<4063>、同2位は東エレク<8035>

■経済指標・要人発言

・国連政治担当事務次長
「北朝鮮指導部は戦争回避が重要との点に同意」
「世界は北朝鮮の核計画への反対で団結」

・米大統領報道官
「米大統領の北朝鮮に関する見解は変わらず」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
特になし

<海外>
・16:00 独・11月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.8%、速報値:+1.8%)

《DM》

 提供:フィスコ

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