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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

テクノマセマ <日足> 「株探」多機能チャートより

■テクノマセマ <3787>  1,502円 (+300円、+25.0%) ストップ高

 テクノマセマティカル <3787> [東証2]がストップ高。8日の取引終了後、世界初・世界最小のiPad/iPhoneを使用した「タリー・インカムシステム」を来年1月10日に発売すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。タリーとは、どのカメラが有効かを知らせるランプのこと。今回、同社が発売するシステムは、エンコーダとコントロールパネルで構成され、最大10台のiPad/iPhoneソフトウエアアプリに対してタリー情報をリアルタイムで伝達できるほか、既存のスイッチャからのタリー情報をGPI端子で伝達することも可能で、既存のシステムに容易に組み込むことができるのが特徴という。

■ソフトウェア <3733>  6,320円 (+1,000円、+18.8%) ストップ高

 ソフトウェア・サービス <3733> [JQ]がストップ高。8日に決算を発表。17年10月期の経常利益(非連結)は前の期比8.1%減の26.5億円になったものの、続く18年10月期は前期比50.7%増の40億円に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力の電子カルテシステムをはじめとする医療情報システムの受注が伸びるほか、前期から持ち越した案件なども寄与し、36.8%の大幅増収を見込む。併せて、創業50周年記念配当50円を上積みする形で、今期の年間配当は前期比50円増の125円に大幅増配する方針としたことも買いに拍車を掛けた。

■理研グリン <9992>  539円 (+80円、+17.4%) ストップ高

 理研グリーン <9992> [JQ]が連日のストップ高。7日、17年10月期(7ヵ月の変則決算)の連結経常利益を従来予想の2.6億円→5億円に92.3%上方修正したことが引き続き買い材料視された。同社は農薬大手のクミアイ化学工業 <4996> 傘下で、ゴルフ場向け緑化関連薬剤の販売を主力としている。前期は緑化関連薬剤の販売が想定以上に伸びたうえ、利益率の高い製品の売上増加や原価低減で採算が改善した。

■D・アクシス <4245>  1,679円 (+245円、+17.1%)

 東証1部の上昇率トップ。ダイキアクシス <4245> が3日ぶりに急反騰。同社は11日、中国での浄化槽の製造・販売を目的に、凌志環保(中国)と新会社を設立すると発表。これが材料視されたようだ。凌志環保は、排水処理設備の製造・販売などを手掛ける企業。両社は13日付で契約を結び、来年3月にも新会社を設立する計画。出資比率は凌志環保が51%、ダイキアクシスが49%となる予定だという。

■ソースネクスト <4344>  1,395円 (+201円、+16.8%)

 東証1部の上昇率2位。ソースネクスト <4344> が大幅高で3連騰。世界的に情報セキュリティーへのニーズが高まるなか、パソコン向けパッケージソフトではウイルス対策関連で高シェアを誇る同社株への注目度が高い。ここ短期筋だけではなく継続的な実需買いが観測され、12月7日付でアセットマネジメントOneが同社の保有株を増加させたことが判明している。

■メドレックス <4586>  1,258円 (+137円、+12.2%)

 メメドレックス <4586> [東証M]が大幅高で3連騰。11日の朝方、12月12日から14日まで、仙台国際センター(仙台市青葉区)で開催される第46回日本免疫学会学術集会で、同社と東京医科歯科大学が共同で実施した研究成果が発表されることになったと発表しており、これを好感した買いが入った。発表される演題は、「新規技術ILTSを用いた改良版Stat6デコイ核酸含有軟骨のマウス皮膚炎症反応における治療効果」で、ILTS-Stat6デコイ核酸軟膏が、新規かつ有望なアトピー性皮膚炎の治療方法になり得るとしている。

■鳥貴族 <3193>  3,540円 (+325円、+10.1%)

 東証1部の上昇率5位。鳥貴族 <3193> が急反騰。9月19日の3355円(分割修正値)を大幅に上回り、上場来高値を更新した。同社が8日取引終了後に発表した18年7月期の第1四半期(8-10月)単独決算は、売上高が81億1000万円(前年同期比16.2%増)と2ケタ増収を確保した。営業利益は3億8900万円(同2.0%減)と小幅減益だったが、出店コストの影響によるもので一時的な先行投資負担との見方で、トップラインの伸びを評価する動きが優勢となった。なお、通期業績は売上高369億3900万円(前期比25.9%増)、営業利益23億6300万円(同62.2%増)と急拡大を見込んでいる。

■エイチーム <3662>  3,210円 (+278円、+9.5%)

 東証1部の上昇率6位。エイチーム <3662> が大幅3日続伸。8日に決算を発表。18年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比3.4倍の9.8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。引っ越し比較サイトや自動車買取サイトなどの利用件数が増加し、手数料収入や成約報酬が伸びたことが寄与。エンターテインメント事業の広告宣伝費が減少したことも大幅増益の要因となった。上期計画の13.5億円に対する進捗率は72.6%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■セゾン情報 <9640>  2,233円 (+158円、+7.6%)

 セゾン情報システムズ <9640> [JQ]が大幅4日続伸。11日、ブロックチェーン 技術を活用した独自の社内仮想通貨およびこれを利用するスマートフォンアプリを開発し、試験運用を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社内仮想通貨は、ブロックチェーン技術の研究開発の一環として、Bitcoin Coreブロックチェーン技術をベースとして開発したもの。利用者は、社内活動などへの貢献により、個人ごとに社内仮想通貨を貯め、スマートフォンアプリによりカフェで使用できるとしており、くつろぎながら先端技術を体験することができるという。今後は、社内システムと連携するなどの利便性向上を図るとともに、来客者にも体験してもらえるよう準備を進めるという。また、ブロックチェーン技術を生かした新たなサービス提供など今後の事業化へ向けた検討も進めるとしている。

■東京個別 <4745>  1,105円 (+53円、+5.0%)

 東京個別指導学院 <4745> が4日続伸。前週末8日の取引終了後に発表した11月末の在籍生徒数が前年同月比7.4%増の3万3872人となり、順調に生徒数を伸ばしていることが好感されたようだ。新規入会者数が3~11月の累計で前年同期比6.5%増の2万1336人と順調に増えたことが要因。また同社では、11月末時点の235教室から18年2月末に240教室に増やすとしており、さらなる生徒数の増加が期待されている。

■ポールHD <3657>  1,925円 (+92円、+5.0%)

 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が続急伸し、年初来高値を更新した。8日に発表した18年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結経常利益が前年同期比42.0%増の20.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ゲームソフトメーカー向け不具合検出(デバッグ)や翻訳(ローカライズ)、顧客サポートなどの業務請負が拡大したほか、プレイステーション4用ソフトやソーシャルゲームのデバッグの受注が伸びたことが寄与。ウェブサイトの違法有害情報や不正の検出を行うネットサポート事業が黒字化したことも大幅増益の要因となった。通期計画の23.8億円に対する進捗率は87.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。併せて、アルタライズ社と今後成長が期待される産業用ヘリコプターなどの電動無人航空機の自動制御を含むソフトウェアのテスト分野で業務提携することを明らかにしている。

■LIFULL <2120>  1,034円 (+47円、+4.8%)

 LIFULL <2120> が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は11日、関連会社の楽天LIFULL STAYが、世界最大のオンライン宿泊予約サイトを運営するブッキング・ドットコム(オランダ)と民泊 事業で業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この提携により、楽天LIFULL STAYは今後開設予定の民泊サイト「Vacation STAY(仮称)」に掲載する国内民泊施設を、宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」に供給する。

■出光興産 <5019>  4,075円 (+135円、+3.4%)

 出光興産 <5019> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を3320円から5800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、7月からの石油製品平均スプレッド拡大要因は、石油製品のスポット市場での供給量の減少であると指摘。今後の石油製品供給の減少状況の継続を見込み、石油製品平均スプレッドの前提を引き上げ、18年3月期の経常利益予想を1165億円から1900億円へ、19年3月期度を同1410億円から1960億円へ、20年3月期を同1560億円から2070億円へそれそれ上方修正している。なお、今後の注目点として、昭和シェル石油 <5002> との経営統合に向けた動向を挙げている。

■日立物流 <9086>  2,975円 (+71円、+2.4%)

 日立物流 <9086> が反発。株価はここ上昇基調を強めており、連日の上場来高値更新と気を吐いている。SMBC日興証券が8日付で同社株の投資評価を「1」継続で目標株価を2800円から3300円に引き上げており、これが株高を後押しする格好となった。SGホールディングス <9143> と提携関係にあるが、同社とのシナジーによる拡大効果に伴い業績が牽引されるとの見方を示している。なお、18年3月期の営業利益は前期比1.8%増の300億円、19年3月期については330億円を予想している。

■ドンキHD <7532>  5,770円 (+110円、+1.9%)

 ドンキホーテホールディングス <7532> が3日続伸し、連日の年初来高値更新となった。11日正午ごろに発表した11月度の月次販売高で、既存店売上高が前年同月比5.9%増となり、15ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。PB商品がヒットしたほか、中旬以降では気温の寒暖差が大きくなったことから季節商品の販売促進に好影響を及ぼした。また、インバウンド消費は、個人訪日客やリピーター人気が加速した。

■ワールドHD <2429>  3,095円 (+55円、+1.8%)

 ワールドホールディングス <2429> 、アルトナー <2163> 、UTグループ <2146> など人材派遣サービスを展開する企業が上値追い態勢を強めた。10月の有効求人倍率は1.55倍まで上昇し43年ぶりの高水準を記録している。企業の求人需要が一段と高まりをみせるなかで、特に電装化が進展する自動車業界向けやスーパーサイクル突入が指摘される半導体業界向け技術者派遣ニーズが旺盛となっており、株式市場でも関連銘柄に対する注目度が高い。

■三菱UFJ <8306>  794.9円 (+11.5円、+1.5%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が続伸。注目された米11月の雇用統計は非農業部門の雇用者数が市場コンセンサスを上回り、12~13日のFOMCでFRBが利上げに動くことがほぼ確実視されている。こうしたなか、前週末時点で米10年債利回りは2.376%と上昇基調を続けており、金利上昇による運用環境の改善を買い材料にゴールドマン・サックスやシティグループなどの大手金融株が上昇しNYダウの最高値更新を後押しした。東京市場でも米国事業を展開する三菱UFJなどメガバンクにとって追い風環境となった。

■オンワード <8016>  959円 (+11円、+1.2%)

 オンワードホールディングス <8016> が3日続伸。8日、同社が株主優待制度を変更すると発表。実質的に拡充となることからこれを好感する買いが向かったようだ。12月1日付で実施した1000株→100株の単元株数の変更に伴い、株主優待制度を見直す。新たに100株以上1000株未満の区分を追加し、自社ECサイト「ONWARD CROSSET」取扱商品の20%割引券を贈呈する。また、1000株を以上を保有する株主には現行の自社製品に加え、同20%割引券を追加で贈呈する。なお、変更は18年2月末時点の株主への優待制度から適用になる。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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