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【特集】三栄コポ Research Memo(3):家具・家庭用品事業ではOEMが柱、eコマースも伸びる。

三栄コ <日足> 「株探」多機能チャートより

■事業概要

1. 家具・家庭用品事業の動向
近年の三栄コーポレーション<8119>の成長は、家具・家庭用品事業がけん引している。特にOEM事業の比率が高く、良品計画に代表される大手顧客の事業の伸びにも支えられて成長してきた。2013年3月期に17,007百万円だった売上高は2017年3月期に27,431百万円まで成長を遂げた。2017年3月期の好調の要因には、欧州顧客の大口のスポット受注の獲得もあった。

成長著しいブランドとして、自社のeコマースブランド「MINT」がある。自社の販売サイト、楽天やYahoo!で販売しており2017年3月期売上高450百万円(前期の約3倍)と好調である。なお、家具・家庭用品事業のブランドとして、WMF(ヴェーエムエフ、キッチン用品)、Silit(シリット、キッチン用品)は2017年9月に総代理店としての契約が解消されたが、通期業績への影響は軽微である。同社は2017年10月より家庭用品の新規ブランド「Villeroy & Boch(ビレロイ&ボッホ)」の取り扱いを開始した。

2. 服飾雑貨事業の動向
服飾雑貨事業ではブランド事業の存在感が高く、本来収益性の高いセグメントである。

同社最大のブランドであるビルケンシュトックは子会社(株)ベネクシーが運営する。ドイツで240年以上の伝統がある機能美に優れたコンフォートサンダル・シューズブランドであり、1万円前後の価格帯にもかかわらず熱いファン層に支持されている。直営の62店舗とeコマースで販売され、長く使う顧客が多い商品だけに自社運営のアフターサービスも充実している。2017年9月にはペリエ千葉店と三井アウトレットパーク長島店をオープン。一時期のブームは落ち着いたものの、業績は堅調に推移する。

キプリングは1987年にベルギーで誕生したナイロンバッグのブランドであり、キプリングモンキー(猿のマスコット)とともに遊び心のあるカジュアルブランドとして世界的に有名である。同社では直営9店舗(銀座など、アウトレット含む)、全国有名百貨店(約60店舗)での取り扱いを行う。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

(Horiko Capital Management LLC)
《MH》

 提供:フィスコ

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